名称:メタクリル酸エチル
CAS番号:97-63-2
物質ID: | 20A2152 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点が15℃Gangolli(2nd, 1999)<23℃および初留点は118℃(Ullmanns(E)(6th, 2003)vol.28)、119-120℃(Chapman Ver. 16:1(2008))、117℃(HODOC(3rd, 1997))といずれも初留点>35℃であることから、区分2とした。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | タイプG | - | - | - | - | アクリル基は不飽和結合に該当する。自己重合防止剤(ハイドロキノン)を加えた輸送物(UN No.2277)は国連クラス3なので、自己反応性については非危険物である。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が450℃(ICSC(2003))と70℃を越えている。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値 12.7 - 18.14g/kg(PATTY(5th, 2001))、14.8g/kg bw(PATTY(5th, 2001))はいずれも区分外に該当している。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギのLD50値 >9.1g/kg bw(PATTY(5th, 2001))、>9.1g/kg bw(HSDB(2002)は全て区分外に該当している。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットのLC50値は8300ppm/4h(HSDB(2002))であり区分4とした。なお、本試験は飽和蒸気圧の90%以下で実施されたことから、気体の評価値を用いて評価した。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | ヒトの症例でアレルギー性の接触皮膚炎を起こすと記述されている(PATTY(5th, 2001))が、このデータのみでは分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いたMaximization 試験で陽性(DFGOT vol. 16(2001)、またパッチテストで、多くの皮膚炎の患者(その一部は作業に関連して皮膚炎になった者)や、メタクリル酸エチルにばく露またはばく露した可能性のあるヒトに陽性を示した(DFGOT vol. 16(2001))ことから区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの腹腔内投与により胎児毒性と催奇形性が認められたと報告されている(PATTY(5th, 2001)、Birth Defects(3rd, 2000))一方、吸入ばく露では胚致死および催奇形性を生じなかったと記述されている(SIDS(J)(access on Sep. 2008))。一部は腹腔内投与のデータであり、また、情報も少なく試験結果の整合性についても判断できないので分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経口投与試験でガイダンスの区分外である12.7〜 18.14 g/kgの用量で呼吸器系の障害、ラットの吸入試験で気道刺激を引き起こした(PATTY(5th, 2001))。また、蒸気がヒトの粘膜刺激および単量体のばく露による中枢神経障害の可能性を記述している(PATTY(5th, 2001))。一方、EU分類はR37である。これらの情報から区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの60日間の経口投与試験においてガイダンスの区分2を超える6570mg/kg、600mg/kgの用量において脳、脊髄の変性等の記述(RTECS(2008))があるがリスト3のデータでありデータ不足で分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 甲殻類(オオミジンコ)での21d-NOEC=18mg/L(AQUIRE 2008)であることから、区分外とした。 |
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