名称:ノナン酸
CAS番号:112-05-0
物質ID: | 20A2178 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点>93℃(密閉式)(PM(14th, 2006))による。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性及び自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立されていない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含むが、この酸素は水素、炭素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラット:LDLo=3200mg/kg(PATTY(5th, 2001)vol.5)であるため区分外とした。(国連分類基準の区分5、区分外に該当する可能性がある。) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギ:LD50>5000mg/kg(PATTY(5th, 2001)vol.5)により区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ラット:LC50=0.46-3.8mg/L/4h(HSDB(2008))との結果があり、区分2-区分4に該当するが区分が確定できないため分類できない。なお、飽和蒸気圧濃度(0.0141mg/L)を超えているためミストと判断した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ヒトの影響としては、健常者116人と皮膚患者75人に、20%当該物質(担体:1-プロパノール)を適用した結果、被験者のうち90-94%が反応し、主に48時間後で紅斑、96時間後で色素沈着色を起こしたとの記述がある(PATTY(5th, 2001)vol.5)。また、閉塞パッチテストで0.5M、1M(担体:1-プロパノール)の濃度の適用で、刺激性を示し(PATTY(5th, 2001)vol.5)、その他にヒトに対し刺激性を示す複数の試験結果が報告されている。また、ウサギを用いた皮膚刺激性試験(GLP:OECD TG 404)において「irritating」の結果があるため(IUCLID(2000))、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験において、「severe irritant」(PATTY(5th, 2001)vol.5)、「highly irritating」(IUCLID(2000))の結果があるため区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質は感作性はないと考えられていたが、マウスを用いたLocal Lymph Node Assay(LLNA法)において、高濃度(50%以上)で明らかな陽性反応を示し、感作性物質の可能性があるとの報告がある(HSDB(2008))。ヒトでは、25人のボランティアでパッチテスト(12% in petrolatum)を行った結果、感作性は示さなかったとの報告がある(PATTY(5th, 2001)vol.5)が、その他に詳細なデータがないため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo 変異原性試験のデータがなく分類できない。なお、Ames試験では陰性の結果が得られている(HSDB(2008))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | マウスを用いた発がん性試験において、対照群と比較して皮膚に対する腫瘍発生率の上昇はなかった(IUCLID(2000))との記述があるが、詳細な試験データがなく、動物種も一種であるため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの器官形成期を含む妊娠期間に経口投与した発生毒性試験において、親に対して、妊娠率、黄体、着床率などの異常はなく、仔に対しては口蓋裂2例、未熟舌2例、水尿管症1例が認められたものの統計的な有意差はなく、また骨格及び軟組織の奇形に対しても有意差は認められなかったとの記述がある(PATTY(5th, 2001)vol.5)。しかし生機能及び生殖能に関するデータがなく分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ウサギを用いた4週間の経皮反復曝露試験において、500mg/kg/日(90日換算:167mg/kg/日)で、皮膚に関して、皮膚腐食性/刺激性評価の範疇である局所的な所見が見られたが、他の臓器に関しては鏡検による組織学的検査で異常は認められなかったとの記述がある(PATTY(5th, 2001)vol.5)。ラットを用いた4週間の経口反復曝露試験において、NOAEL>4.17%(飼料中濃度)(体重あたりの投与量及び90日換算:695mg/kg/日)との記述があるが(IUCLID(2000))、試験に関する詳細なデータがない。 従って経皮暴露による標的臓器毒性は低いと思われるが、経口暴露に関して詳細なデータがないためデータ不足により分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ニジマス)による96h-LC50=91mg/L(HSDB, 2000)であることから、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性分類は区分3であるが、急速分解性があり(DOC分解度=99%(HSDB, 2008))、生物濃縮性が低いと推定される(LogPow=3.42(PHYSPROP Database, 2008))ことから、区分外とした。 |
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