名称:プロペン
CAS番号:115-07-1
物質ID: | 20A2180 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 区分1 | 危険 | H220: 極めて可燃性又は引火性の高いガス |
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P377: 漏洩ガス火災の場合:漏洩が安全に停止されない限り消火しないこと。 P381: 安全に対処できるならば着火源を除去すること。 P403: 換気の良い場所で保管すること。 |
濃度が13%以下の空気との混合気が可燃性/引火性である。 | |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 高圧ガス | 低圧液化ガス | 警告 | H280: 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ | P410+P403: 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。 | 蒸気圧(1.1566MPa(25℃))は200kPaを超えており、臨界温度(91.9℃)は+65℃を超えているため、液化ガス(低圧液化ガス)とした。 | |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分外 | - | - | - | - | ラットの吸入試験において、50000ppm/4hrにおいても毒性が認められない(Not toxic)との情報がある(IARC vol.60(1994))ことから、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における気体である。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データが不十分であり、分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データが不十分であり、分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 体細胞in vivo変異原性試験(ラットの骨髄を用いる小核試験(ACGIH(2006)))において陰性の結果が得られていることから、区分外とした。なお、エームス試験(TA1535のガスばく露)で陽性(NTP DB(Access on Nov. 2008))、マウスリンフォーマアッセイ(ガスばく露)で陽性または陰性と判断できない結果(IARC vol.60(1994)、ACGIH(2006))が得られている。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARCの評価がGroup 3であり、ACGIHの評価がA4であることから区分外とした。なお、マウスおよびラットを用いた吸入ばく露による発がん性試験で腫瘍発生の増加は認められていないNTP TR 272(1985)。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの器官形成期の吸入ばく露試験(OECD TG 412/414)において、催奇形性や胎児毒性は見られず親動物に対しても異常は見られなかったとの報告がある(ACGIH(2006))が、雌雄の性機能および生殖能に関するデータが不十分であり分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの吸入試験(PATTY(5th, 2001))やマウスの吸入試験(ACGIH(2006)), ヒトの吸入試験(ACGIH(2006), PATTY(5th, 2001))およびネコの吸入試験(ACGIH(2006))において麻酔作用が認められ、ばく露後に比較的短時間に回復するとの記述があることから、区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットおよびマウスを用い、625〜10000 ppmを2週間(90日補正:96〜1538 ppm)あるいは14週間吸入ばく露した4試験(NTP TR 272(1985))において、いずれも一般状態、体重に影響なく、剖検および病理組織学的検査においても鼻腔を含め試験物質の影響は認められなかった。また、ラットに200〜10000 ppm(90日補正:44〜2222 ppm)を20日間(ACGIH(2006))、またはマウスに200〜5000 ppmを78週間(IARC vol.60(1994))の吸入ばく露の場合も試験物質の影響は示されていない。さらに、ラットおよびマウスに5000〜10000 ppmを103週間吸入ばく露された試験(NTP TR 272(1985))では、非腫瘍性病変として扁平上皮化生、肥厚、炎症など鼻腔の変化を除き試験物質の影響の記述はなく、また、鼻腔の変化は2〜14週間のばく露試験では報告されていない。以上の結果より、ラットおよびマウスを用いた複数の反復吸入ばく露による各試験(8試験)の結果から、ガイダンス値を超えたばく露濃度でも試験物質による有害影響が見出されていないことから区分外(吸入)に該当するが、他経路でのデータがない事からデータ不足で分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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