名称:2-フェノキシエタノール
CAS番号:122-99-6
物質ID: | 20A2186 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点が127℃(密閉式)(ICSC(J)(2003))であり93℃を超える。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性及び自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が535℃(溶剤ポケットブック(1994))であり70℃を超える。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立されていない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 塩素及びフッ素を含まず、酸素を含むが、この酸素は水素、炭素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラット:LD50=2937mg/kg(雄)、4013mg/kg(雌)(GLP準拠)(SIDS(Access on November. 2008))によりJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギ:LD50=2257mg/kg-5548mg/kgの範囲の結果が6件あり(SIDS(Access on November. 2008))何れも区分外である。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | Technical gradeを使用した、ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404)において、「not irritating」の結果があり(SIDS(Access on November. 2008))、またヒトの影響として2736人にパッチテストを行った結果、刺激性はなかったとの報告がある。その他にヒトで刺激性試験を行った結果「刺激性なし」との報告が複数ある(SIDS(Access on November. 2008))ため区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験において、Draize scoresが角膜0、虹彩5、角膜8-14との報告があり(SIDS(Access on November. 2008))、EU分類ではR36(EU-Annex I(Access on November. 2008))であるため区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたmaximization test において「not sensitizing」の結果が2件あり(SIDS(Access on November. 2008))、ヒトへの影響として501人の患者でパッチテストを行った結果、「not sensitizing」の報告がある(SIDS(Access on November. 2008))。また2736、3726、25人の患者での3試験のパッチテストの結果において「not sensitizing」の報告が複数ある(SIDS(Access on November. 2008))ため区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットの骨髄を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)、及びマウスの強制経口投与による赤血球を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)において陰性であるため区分外とした(SIDS(Access on November. 2008))。なおin vitro変異原性試験では、Ames試験、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陰性である(NTP DB(1989)、SIDS(Access on November. 2008))。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ラット及びマウスを用いた飲水による104週間の発がん性試験において、両種及び雌雄で、投与群に腫瘍あるいは腫瘍に関連した所見の発生増加は認められなかったとの報告がある(厚生労働省委託がん原性試験結果)。またFDA cancer modelsでは、発がん性に関する試験結果はないが、ラット及びマウスで雌雄とも陰性であると推測している(SIDS(Access on November. 2008))。以上により区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウスの経口投与による2世代繁殖試験の結果、親に一般毒性が示された用量で、新生児体重の低値及び新生児死亡率の上昇が認められた(NTP DB(1989, 1984))との記述があるため区分2とした。なお、ウサギを用いた器官形成期に経皮曝露した試験の結果、親に毒性症状が示された用量で、仔に対する影響はなかったとの記述がある(SIDS(Access on November. 2008))。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット及びマウスを用いた経口投与試験において、一時的な昏睡、不活発、運動失調が認められたとの記述があり(SIDS(Access on November. 2008))、当該物質は麻酔薬に使用されているため(HSDB(2003))区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた13週間の反復経口投与試験において、NOAEL=80mg/kg/day、LOAEL=400mg/kg/dayであり、ガイダンスの区分2を超える400mg/kg/day以上の用量で腎臓の炎症が認められ(SIDS(Access on November. 2008))ているが、NOAELがガイダンスの区分2の範囲内であり、ガイダンスの区分2の上限での毒性影響は明確ではない。また、ウサギを用いた90日間の反復経皮曝露試験において、500mg/kg/dayで皮膚の局所に軽い紅斑が認められたが、臨床化学的検査、血液及び病理組織学検査においての所見はなく、NOAEL=500mg/kg/dayとしている(SIDS(Access on November. 2008))。以上により区分外(経皮)に該当するが、他経路での影響が明確でないことからデータ不足で分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 344 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 > 500 mg/L、藻類(セネデスムス)の72時間EbC50 > 500 mg/L(いずれもSIDS, 2006)から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=28.9g/L(SIDS, 2006))、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 |
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