名称:プロピオンアルデヒド
CAS番号:123-38-6
物質ID: | 20A2187 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点が-30℃(Ullmanns(E)(6th, 2003))で沸点が49℃(Merck(14th, 2006))による。UNRTDG class 3 IIに分類されている。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が207℃(Chapman(Ver. 16:1, 2008))で90℃超である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 沸点が55℃以下の液体に適した試験法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
LD50(ラット)のデータが2件あり、800-1600mg/kg、1.7g/kg(ACGIH(2002))はいずれも区分4の範囲内にある。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | LD50(ウサギ)のデータが2件で3つ(5.0ml/kg=4g/kg、雄:2g/kg、雌:2.5g/kg)(ACGIH(2002))あり、2つが区分外、1つが区分4である。区分外のデータが最も多いことからJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットLC50値が62mg/L(30分)(4時間換算9228ppm)(ACGIH(2002))は区分4に該当する。による。なお、飽和蒸気圧濃度は417000ppmであり、試験はほとんどミストを含まない蒸気で実施されたと考えられる事より、気体のカットオフ値を用いて評価した。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
TSCAガイダンスに従った、0.5ml処理、閉鎖系、4時間暴露、14日間観察の試験で、表層に壊死が認められるがmoderate to severe irritationの結果(ACGIH(2002))から、区分2とした。なお、無希釈の検体をウサギに24時間閉鎖貼付した試験で壊死、激しい浮腫がみとめられている(ACGIH(2002))。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの眼に0.1ml適用した試験で角膜に重度から中程度の(severe〜moderate)角膜刺激が認められたが10日で消失した(ACGIH(2002))との記載があることに基づく。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | モルモットを用いたBuehler Testの報告は有るが結果は不明瞭(ambiguous)(IUCLID(2000))であり、データ不足により分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 体細胞を用いるin vivo変異原性試験(マウスの腹腔内投与による骨髄細胞を用いる小核試験)で陰性(ACGIH(2002))の記載による。尚、エームズテストでは陰性(ACGIH(2002))、ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験では陽性(IRIS(2006))の記載もある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの反復毒性併合生殖毒性試験(OECD TG)において、親の体重減少、摂餌量減少は見られたが、再生産指数(交配率、着床前、後の損失、生存仔数/1腹、同腹仔数)に影響は無く、出生仔の4日目まで暴露の影響は見られなかった(ACGIH(2002))との記載がある。また、ラットの期間形成期に吸入暴露した発生毒性試験において、親の体重増加、摂餌量の減少が見られる用量で、仔の外見、体重に影響は見られなかった(IRIS(2008))との報告はあるが、仔の骨格、内臓奇形の検査所見等が無いことからデータ不足で分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(呼吸器系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(呼吸器系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに32〜86mg/Lの濃度で30分間吸入暴露した試験で40頭中14頭死亡したが、4時間換算で区分2のガイダンス値にかかる濃度で病理学検査において気管支炎、気管支肺炎が見られた(ACGIH(2002))に基づき区分2(呼吸器系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの52日間の吸入ばく露試験において区分2に該当する150ppm(90日換算値0.206mg/L)の用量において、鼻腔嗅覚上皮細胞に空胞化が見られたが、この症状は回復性がある。その他は異常が認められなかった(ACGIH(2002)との報告はあるが、これは生殖毒性試験のスクリーニング試験である。また、ラットの4週間暴露試験において区分1に該当する90ppm(90日換算値0.066mg/L)の用量において、血液生化学、尿、剖検、鏡検のいずれも異常は認められなかった(BUA Report 195(1996))との報告もあるが、他の投与経路によるデータは無くデータ不足により分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50=14 mg/L(IUCLID, 2000)から区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分3であるが、急速分解性があり(良分解性、BODによる分解度:94%(既存点検, 1990))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=0.59(SRC, 2005))ことから、区分外とした。 |
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