名称:ウラン
CAS番号:7440-61-1
物質ID: | 20A2237 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分1 | 危険 | H250: 空気に触れると自然発火 |
P335+P334: 固着していない粒子を皮膚から払いのけ、冷たい水に浸すこと/湿った包帯で覆うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P222: 空気に接触させないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P422: 内容物を...中で保管すること。 |
ウラニウムは細かくしたときに自然発火する(Lide(84th, 2003))、金属ウラニウムの粉塵は常温で発火する(HSDB(2006))、最小発火点は20℃(粉塵)(HSDB(2006))、との記述より、区分1に相当する。 | |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 自然発火性固体に分類されている。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に不溶との情報(HSDB(2005)、IUCLID(2000))より、区分外とした。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素又はハロゲンを含まない無機物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 有機物ではない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | 金属ウラン又は二酸化ウランは、眼にほこりなどで物理的損傷を起こす事はあっても、眼を化学的に刺激するとは考えられていない(IUCLID(2000))とあるが、具体的なデータがなく分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
6 | 発がん性 | 区分1 | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(2001)の分類ではA1に分類していることから、区分1とした。 なお、ヒトの疫学情報として、@ウラン濃縮工場での白人男性18869人について、肺がん、中枢神経系がんによる過度の死亡(ACGIH(2001))が報告されており、Aこのコホートにおける追跡研究で、肺がん、中枢神経系がん、腎臓がん、リンパ肉腫及び多発性骨髄腫による過度の死亡が確認されている(ACGIH(2001))。B他のウラン精製及び製造施設での男性2731人について、食道がん、咽頭がん、すべての呼吸器疾患及び肺炎による過度の死亡が認められた(ACGIH(2001))との記述がある。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 動物実験において、ウラン化合物(硝酸ウラニル、酢酸ウラニル)での生殖発生毒性試験の報告(ATSDR(1999))はあるが、ウラン(金属)での報告はない。また、ウラン鉱山労働者の子供に女子が多いことより、α線によるY染色体への影響を示唆する研究があるが、ウランによるものか明確でない(ATSDR(1999))。ウラン(金属)のデータがなく分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(腎臓) | 危険 | H370: 臓器の障害(腎臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
動物実験において、ウラン化合物(酢酸ウラニル、二酸化ウラン)での全身毒性(経口、経皮、吸入)は報告されている(ATSDR(1999)が、ウラン(金属)での報告はない、また、ウラン化合物(酢酸ウラニル)での人体投与時の全身毒性が報告されている(ATSDR(1999)が、ウラン(金属)での報告はない。 ACGIHは全ての動物及びヒトがウランに暴露すると急性中毒を引き起こし、腎臓が主な標的器官で機能の喪失を伴う近位尿細管、ヘンレループ、集合管の壊死が起こる(ACGIH(7th, 2001))としていることより、区分1(腎臓)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(腎臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIHは全ての動物及びヒトがウランに暴露すると急性中毒を引き起こし、腎臓が主な標的器官で機能の喪失を伴う近位尿細管、ヘンレループ、集合管の壊死が起こる(ACGIH(7th, 2001))としていることより、区分1(腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。 |
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