名称:クレオソートオイル
CAS番号:61789-28-4
物質ID: | 20A2283 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体(CICAD 62(2004))である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体(CICAD 62(2004))である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体(CICAD 62(2004))である。 |
6 | 引火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | 引火点が66℃よりも高い(above 66℃)との情報(CICAD 62(2004))から区分3または区分外と考えられるが、それ以外の情報がないため分類できない。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体(CICAD 62(2004))である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が500℃(CICAD 62(2004))で70℃を超えている。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体(CICAD 62(2004))である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体(CICAD 62(2004))である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50=2524mg/kg(OECD TG 401準拠; CICAD 62(2004))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。なお、クレオソートオイル(CAS No.61789-28-4)の有害性についてはクレオソート油(CAS No.8001-58-9))の分類結果および有害性(安全衛生情報センター http://www.jaish.gr.jp/)を併せて参照のこと。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値(>3100mg/kg, >4200mg/kg, >2000mg/kg)およびウサギLD50値(>7950mg/kg)(CICAD 62(2004))は、いずれも区分4のガイダンス値を超えているため、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で液体(CICAD 62(2004))である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた試験において、0.033 ml/L air(38.6mg/L/1h、9.68mg/L/4h)(飽和蒸気濃度)の濃度で1時間の吸入で死亡なしのデータがあるが、LC50がもとめられていないことから分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データが不十分のため、分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ヒトにおいて軽度から重度の刺激性(mild to severe irritation)が見られたとの情報がある(CICAD 62(2004))ことから、区分2とした。なお、クレオソート(米国、64-451B)は、皮膚一次刺激性指数が6.1で、皮膚一次刺激物質と分類されている(CICAD 62(2004))。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験(CICAD 62(2004))において、血管充血を伴う結膜の発赤が認められ、7日以内に回復したとの情報から、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウスの腹腔内投与による骨髄を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(CICAD 62(2004))において、陽性の結果が得られているが、生殖細胞in vivo遺伝毒性試験のデータがないため区分2とした。なお、in vitro変異原性試験:エームス試験、マウスリンフォーマアッセイは陽性、ヒトリンパ球を用いる染色体異常試験は陰性(CICAD 62(2004))である。 | |
6 | 発がん性 | 区分1B | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARCの分類がGroup 2Aであることから、区分1Bとした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分1A | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
クレオソート暴露を受けた男性労働者の子孫において、脳腫瘍および神経芽細胞腫の増加が示唆されており(CICAD 62(2004))、また類縁物質情報ではあるが、ラットの器官形成期の経口ばく露により仔に口蓋裂や合指・欠指などの異常の増加などが認められたとの情報(ATSDR(2002))があることから、区分1Aとした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの4時間吸入試験において呼吸数の低下や半昏睡状態が認められていることから(CICAD 62(2004))、区分3(麻酔作用)とした。なお、類縁物質情報としてヒトの気道刺激についての記述(HSDB(2003))もあるが、具体的なデータは示されていない。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの経口投与による1〜5週間試験において、体重抑制、小腸、大腸等の消化器官重量変化と小腸の酵素の変化が記載されているが(CICAD 62(2004))、他の臓器に対する影響の有無のデータがなく、データ不十分のため分類できない。なお、類縁物質情報(ATSDR(2002))においては、区分外の用量において体重減少や盲腸における上皮過形成と慢性の炎症、胸腺の萎縮などが見られたとの情報がある。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |