名称:硫化第二砒素
CAS番号:1303-33-9
物質ID: | 20A2339 |
分類実施者: | 厚生労働省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(NFPA, 13th, 2003)。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(NFPA, 13th, 2003)。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性(NFPA, 13th, 2003)。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | Lide(85th, 2004)に「水に不溶」との記載があり、区分外とした。(NFPA(13th, 2002)には「水や蒸気と反応して引火性ガスの硫化水素が発生する」との記載があるが、同書に水反応性物質を示すマークは付されておらず、消火の際は大量の水を用いると記載されている。) |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素またはハロゲンを含んでいない無機化合物。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット経口LD50値185 mg/kg(HSDB, 2003)より、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット経皮LD50値936 mg/kg(HSDB, 2003)より、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | 無機ヒ素化合物として刺激性を示すとの記述(DFGOT vol.21, 2005)があるがデータ不足で分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
無機ヒ素化合物はヒトに眼刺激性を示すとの記述(HSG 70, 1992; PIM 042, 1996)より、区分2とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 本物質自身の知見はなく、無機ヒ素化合物としてヒトに皮膚感作性を示す可能性があるとしているが確定的な結論ではないこと(ATSDR, 2007; HSG, 1992)、加えて、EHC 224(2001)のヒトにおける記述”無機ヒ素の皮膚感作性の発現はまれである”ことから、データ不足により分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウス骨髄小核試験で陰性(EHC 224, 2001)であったことから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分1A | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARC Suppl. 7(1987)、ACGHI-TLV(2008)、MAK/BAT(2007)においてヒ素およびヒ素化合物はヒト発がん性物質と分類されているため、区分1Aとした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質の知見は認められなかったが、ヒ素およびヒ素化合物についての、List 1のEHC 224(2001)のヒトに関する記述”生殖への影響が示唆される”および動物での知見”母体毒性が認められる用量での胎児毒性および催奇形性”から区分2とした。なお、List 1相当のCatalog of teratogenic agents(2004)には”無機ヒ素はヒトの催奇形性物質ではないとの結論を支持”との記述がある。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(消化器系、循環器系、神経系、血液系、呼吸器、皮膚、腎臓、肝臓) | 危険 | H370: 臓器の障害(消化器系、循環器系、神経系、血液系、呼吸器、皮膚、腎臓、肝臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質の単回暴露による致死性以外のデータは見つからなかったがヒトでは、「ヒ素化合物のヒトでの急性毒性としては消化管、心血管系、神経、血液系の症状、結膜炎及び皮膚炎を生じさせるとともに鼻粘膜、咽頭、気管への刺激、ヘモグロビン塊の尿細管遮断による頻尿もしくは無尿症」(IARC 23(1980))、「骨髄機能抑制、肝臓肥大」(EHC 224(2001))等の記載があることから、消化管、循環器、神経、血液系、呼吸器、皮膚、腎臓、肝臓が標的臓器と考えられた。以上より区分1(消化器系、循環器系、神経系、血液系、呼吸器、皮膚、腎臓、肝臓)に分類した。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(消化器系、循環器系、神経系、腎臓、肝臓、血液系、呼吸器系、皮膚) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(消化器系、循環器系、神経系、腎臓、肝臓、血液系、呼吸器系、皮膚) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質の反復暴露によるデータは見つからなかったが、ヒ素及び無機ヒ素化合物に関するEHC 224(2001)のヒトにおける記述”胃腸管障害、神経障害、血液系への影響、心血管系、腎臓、肝臓の異常が見られた。標的臓器は胃腸管、心臓、脳及び腎臓である。皮膚、骨髄及び末梢神経系も影響を受ける”、加えてACGIH(2001)の上部気道及び肺への影響との記述より、区分1(消化器系、循環器系、神経系、腎臓、肝臓、血液系、呼吸器系、皮膚)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | - | - | - | - | - | - |
11 | 水生環境有害性(長期間) | - | - | - | - | - | - |
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