名称:4‐メチルベンゼンスルホン酸
CAS番号:104-15-4
物質ID: | 21A3506 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点600℃(GESTIS(access on Jul. 2009))で70℃超である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 融点55℃以下の固体であるがデータがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値の3件:1410 mg/kg bw(IUCLID(2000): OECD TG 401)、2480 mg/kg bw(IUCLID(2000))、400 mg/kg(HSDB(2003))のうち、2件が区分4、1件がJIS分類基準の区分外(国連GHSの区分5)に該当しているので区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギを用いた試験(OECD TG 404、GLP 準拠)において腐食性(corrosive)との報告(IUCLID(2000))により区分1とした。なお、pH = 1(650 g/L、20℃)であり、EU分類ではXi; R36/37/38(EU Annex 1(access in July 2009))とされている。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギを用いた試験において腐食性(corrosive)の結果(BUA 63(1991))が得られているので、区分1とした。なお、本物質は皮膚腐食性を示し、pH = 1(650 g/L、20℃)である。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたマキシマイゼーション試験(OECD TG 406、GLP 準拠)において、皮膚反応を何ら認めず感作性なし(not sensitizing)との報告(IUCLID(2000)、BUA 63(1991))があり、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro変異原性試験ではAmes試験で陰性(IUCLID(2000))、V79を用いた染色体異常試験で陰性(IUCLID(2000))の報告がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(全身毒性) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(全身毒性) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの急性経口毒性試験(OECD TG 401:GLP試験)で投与後28日間の観察期間中の症状は運動/呼吸/反射障害、閉眼、縮瞳、涙液流出、腹臥/横臥位、腹部膨満、下痢、全身状態不良、一部の例では試験終了まで体重増加抑制があり、生存例の剖検では肺、脾臓、副腎および消化管の変色、しばしば胃、脾臓、肝臓が相互に部分的癒着が見られた。また死亡のほとんどが投与1日目に発生し、死亡例の剖検では肝臓、膵臓、結合組織および消化管の変色、さらに消化管の出血と一部で粘膜の部分的剥離、腹腔内に透明な赤黄色液の貯留が認められた(BUA 63(1991))。この試験でのLD50値は1410 mg/kgで(BUA 63(1991))、区分2のガイダンス値(2000 mg/kg)範囲内であり、標的臓器については、それを示唆する記述が他の文書を含め見当たらず、また上記症状からも特定困難なため区分2(全身毒性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた28日間反復経口投与毒性試験(OECD TG 407: GLP試験)で、雄のNOELは100 mg/kg/day(90日補正用量:31.1 mg/kg/day)であり、500 mg/kg/day(90日補正用量:155.6 mg/kg/day)の所見として、尿pHの低下、流涎症状を示した動物数増加、臓器の変色(肝臓と腎臓で各1〜2例ずつ)であったが、これらの所見とばく露との間には組織学的裏付けのある関連性は何も認められないと記述されている(BUA 63(1991))。一方、雌ではNOELを500 mg/kg/day(90日補正用量:155.6 mg/kg/day)としており(BUA 63(1991))、雌雄共に区分2のガイダンス値(100 mg/kg/day)を超えた用量で影響が現れていないことから経口ばく露では区分外に該当するが、他経路でのデータがないため分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |