名称:2-メチル-2-ブテン
CAS番号:513-35-9
物質ID: | 21A3603 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点-45℃ [密閉式](IUCLID(2000))は < 23℃ であり、かつ、初留点38.56℃(Lide(88th, 2008))は >35℃ であることから、区分2に該当する。なお、UNRTDG(UN2460)でクラス3PGIIである。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | タイプG | - | - | - | - | 分子内に自己反応性に関連する原子団(不飽和結合)を含むが、安定剤(p-ターシャリーブチルカテコール(SIDS(2004)))を含みUNRTDG(UN2460)でクラス3PGIIであり、上位のクラス4.1(自己反応性)には該当しないと考えられるのでタイプGと判断した。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点275℃(Lange(16th, 2005))は70℃を超えている。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 低沸点の液体に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値1000 - 1700 mg/kg(GLP準拠)(SIDS(2004))から区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値 > 2000 mg/kg bw(GLP準拠)(SIDS(2004))からJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLC50値 > 61000 ppm/4h(6.1%(v/v))(換算値=175 mg/L)(GLP準拠)(SIDS(2004))から、区分外とした。なお、飽和蒸気圧濃度605263 ppmであり試験は「ミストがほとんど混在しない蒸気」で行われていると判断しガスの基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの皮膚に0.5 mLを24時間適用したDraize Test(GLP準拠)で、PDIIは 1.79で軽度の刺激性(slightly irritating)との結果(SIDS(2004))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3)とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いた眼刺激性試験(GLP準拠)で、滴下後24、48、72時間のDraize Scoreは何れも0で、刺激性なし(not irritating)との結果(SIDS(2004))に基づき、区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いた皮膚感作性試験(Maximaization test: GLP準拠)で陽性率0%(動物20匹中0匹)であり、皮膚感作性なし(not sensitizing)との結果(SIDS(2004))に基づき、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウス及びラットに吸入投与による赤血球を用いた小核試験(体細胞in vivo 変異原性試験)の陽性結果(SIDS(2004))に基づき区分2とした。なおAmes試験(SIDS(2004))およびラット肝細胞を用いた染色体異常試験(IUCLID(2002))において陰性であった。 | |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの吸入ばく露による反復投与・生殖/発生毒性併合スクリーニング試験(OECD TG422 GLP 準拠)において、性周期、交尾能、受胎率など親動物の性機能および生殖能について各群間で差はなく、また、授乳4日までの仔の生存及び成長にも悪影響は認められず、生殖発生毒性の証拠は見出されなかった(SIDS(2004))と述べられているが、本試験はスクリーニング試験であり、特に催奇形性に関する分娩前の胎仔検査のデータはなくデータ不足により「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの吸入ばく露試験(蒸気)(GLP準拠)で、61000 ppm/4hの用量で死亡はなく観察期間終了後の剖検での肉眼的及び顕微鏡学的検査でも本物質による影響は見られなかったが、麻酔作用を示し、ばく露後30分以内に回復が見られた(SIDS(2004))こと、また、ラットに経口投与後の症状にも嗜眠の記載があること(SIDS(2004))から、区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラット吸入ばく露(蒸気)による28日間の反復投与・生殖/発生毒性併合試験(OECD TG422 GLP準拠)において、区分2のガイダンス値(1.0 mg/L/6h以下)を超えた用量の7000ppm/6h(20 mg/L/6h)(90日換算:6.25 mg/L/6h)で、脾臓における髄外造血の発生率の減少、雄の鼻道における杯細胞過形成の増加、雌で軽微な小葉中心性肝細胞肥大が認められ、また2000ppm(5.2 mg/L/6h)(90日換算:1.6 mg/L/6h)以上の雄で、心筋の炎症性心臓病変の程度並びに腎臓の皮質および髄質尿細管の好塩基化の軽度増強が認められた(SIDS(2004))。しかし、本試験では区分2のガイダンス値付近の用量での所見がなくデータ不足により分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ニジマス)による96時間LC50 = 1.99 mg/L(SIDS, 2004)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分2であり、急速分解性がない(SIDS, 2004)ことから、区分2とした。 |
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