名称:セリウム
CAS番号:7440-45-1
物質ID: | 21A3705 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分1 | 危険 | H228: 可燃性固体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
国連危険物輸送勧告でミッシュメタル(厚板状、インゴット状、棒状のもの;セリウムが主である)がクラス4.1、PGII(UN No.1333)に分類されているため、区分1とした。 | |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 「150-180℃の空気中で自然発火する」(Sax(11th, 2004))との記載があるが、発火点のデータは無く、分類できないとした。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分2 | 危険 | H261: 水に触れると可燃性又は引火性ガスを発生 |
P231+P232: 湿気を遮断し、不活性ガス下で取り扱うこと。 P335+P334: 固着していない粒子を皮膚から払いのけ、冷たい水に浸すこと/湿った包帯で覆うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P402+P404: 乾燥した場所又は密閉容器に保管すること。 P223: 激しい反応と火災の発生の危険があるため、水と接触させないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
国連危険物輸送勧告でセリウム(削りくず、砂状のもの)はクラス4.3、PGII(UN No.3078)に分類されているため、区分2とした。ただし、インゴットのものは区分外となる。 | |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、ハロゲン元素を含まない無機物質である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機物質である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液) | 危険 | H370: 臓器の障害(血液) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
18人の患者に単回投与した例では、本物質の抗凝血作用が評価されており、その毒性反応としてヘモグロビン血症およびヘモグロビン尿症との記載がある(PATTY 5th vol.3(2001))ため、区分1(血液)とした。なお、ラットを用いた2試験では、心臓血管系(IRIS(Draft)(2008))と肝臓(PATTY 5th vol.3(2001))にそれぞれ影響がみられるが、どちらも静脈内投与であるため分類には考慮しなかった。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | 酸化セリウムなどのセリウム化合物と他の希土類元素による複合暴露において、労働者に間質性肺炎、塵肺の発症の報告があるが、セリウムの影響と特定できない。また、マウスを用いた30日間または45日間経口投与試験において、用量200 mg/kg(90日換算値:67 mg/kg)以上で用量、時間依存性の精子異常の増加の報告があるが、他にデータがなく分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(Hyalella azteca、ヨコエビの一種)の168時間LC50=0.032 mg/L(AQUIRE, 2010)から区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、無機化合物のため水中での挙動が不明であることから、区分1とした。 |
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