名称:過ホウ酸ナトリウム
CAS番号:7632-04-4
物質ID: | 21A3722 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関わる原子団(-O-O-)を含むが、国連危険物輸送勧告(UN3247)でクラス5.1、PG IIで酸化性物質に分類されている。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 過ホウ酸ナトリウム四水和物(10486-00-7)に不燃性(ICSC(J)(2004))という情報がある。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関わる原子団(-O-O-)を含むが、国連危険物輸送勧告(UN3247)でクラス5.1、PG IIで酸化性物質に分類されている。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG(UN3247)でクラス5.1(II)酸化性物質に分類されていることから、上位のクラス4.2(I)には該当しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 過ホウ酸ナトリウム四水和物(10486-00-7)に不燃性(ICSC(J)(2004))という情報がある。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 金属(Na)および半金属(B)を含むがデータがなく分類できない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 常温で固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分2 | 危険 | H272: 火災助長のおそれ:酸化性物質 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P220: 衣類/.../可燃物から遠ざけること。 P221: 可燃物と混合を回避するために予防策をとること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
無水塩は、国連危険物輸送勧告でクラス5.1、PG II(国連番号3247)であるので、区分2とした。なお一水和物はクラス5.1PGIII(UN3377)とされており、区分3に相当する。 | |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本分類は過ホウ酸ナトリウムのデータの不足のため、一部で過ホウ酸ナトリウム四水和物(CAS10486-00-7)又は過ホウ酸ナトリウム一水和物(CAS10332-33-9)のデータを用いた。 ラットに過ホウ酸ナトリウム四水和物を投与した試験で無水物換算LD50値が1120 mg/kg、1200 mg/kg(PATTY(5th, 2001))、あるいは一水和物を投与した無水物換算LD50値が920 mg/kg、1470-1720 mg/kg、雄で3000 mg/kg、雌で2700 mg/kg(PATTY(5th, 2001))とのデータがある。区分4の範囲のデータが多いことから、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足。 なお、ウサギを用いた過ホウ酸ナトリウム一水和物のLD50 >2000 mg/kg(PATTY(5th, 2001))との情報がある。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | 過ホウ酸ナトリウム四水和物はGHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足。 なお、ラットを用いた過ホウ酸ナトリウム四水和物のLC50 >0.074 mg/L(EHC 204(1998))とのデータがあるが、ばく露時間は不明である。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いたドレイズ試験で過ホウ酸ナトリウム四水和物あるいは一水和物500mgを4時間適用した結果、非刺激性と分類されたとの報告(PATTY(5th, 2001))、あるいは、ウサギを用いた試験で一水和物を適用して僅かに刺激が見られたとの報告(PATTY(5th, 2001))より、分類JISの区分外(国連分類基準の区分3または区分外)とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギに過ホウ酸ナトリウム四水和物の粉末を適用して重度の刺激性であった報告(PATTY(5th, 2001))、あるいは一水和物の粉末を適用して重度の刺激性であった報告(PATTY(5th, 2001))、及び、EU分類Xi; R41(EU-Annex I(access on Aug. 2009))に基づいて区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivoのデータがなく、分類できない。 なお、in vitroで エームズ試験と染色体異常試験の陽性結果(HSDB(2006))がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに過ホウ酸ナトリウム四水和物を投与した試験で、限界用量で親動物の毒性影響に加えて?吸収の増加や心臓血管と骨格の奇形が見られたとの情報(Birth Defects(3rd, 2000))がある。親動物に毒性影響が発現する用量で催奇形性が見られていること、またEUでは「Repr.Cat. 2; R61、Repr.Cat. 3; R62」(EU-Annex I(access on Aug. 2009))に分類されていることから区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足。 なお、ラットに肺刺激性を起す最少濃度が39mg/m3であった(PATTY(5th, 2001))等の情報があるが、詳細が不明である。なおEU分類ではXi; R37(EU-Annex I(access on Aug. 2009))に分類されている。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足。なお、過ホウ酸ナトリウム四水和物をラットに1000 mg/kg/day(90日補正:311 mg/kg/day)、28日間経口投与した試験で、胃の中で生成する過酸化水素が原因とされる胃の組織学的変化が認められたとの記述(PATTY(5th, 2001))がある。また、ヒトにおける口腔洗浄剤としての反復使用や義歯洗浄用の錠剤または粉末摂取による傷害は、局所影響による変化と考えられる(HSDB(2006))ため特定標的臓器での分類対象としなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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