名称:エチレングリコールモノイソプロピルエーテル
CAS番号:109-59-1
物質ID: | 21B3019 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点が44℃(ICSC(J)(2004))で、これは≧23℃および≦60℃であり区分3に該当する。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性又は自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が240℃(ICSC(J)(2004))で70℃を超えている。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値 >2000 mg/kg(GLP:OECD TG 401準拠)(厚労省報告(2009))、500〜5600 mg/kg(DFGOT vol.5(1993))、500〜1000 mg/kg、5660 mg/kg(PATTY(5th, 2001)Vol.7)の結果があり、最も多く該当する区分のデータを採用し、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | 警告 | H312: 皮膚に接触すると有害 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギのLD50値1.6 mL/kg(比重換算:1440 mg/kg)(DFGOT vol.5(1993))、1080〜2370 mg/kg(PATTY(5th, 2001))に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットの LC50値4000 ppm(ECETOC TR64(1995))に基づき、区分4とした。なお、飽和蒸気圧濃度(6842 ppmV)の90%以下で試験を実施しているため気体の基準値で分類した。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギの試験で、皮膚一次刺激指数は4.8(24時間適用)(ECETOC TR95(2005))との報告があり、また当該物質により生じた影響は7日以内に回復すると言われているとの記述(ECETOC TR4(1982))に基づき、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギの試験で未希釈の当該物質によって生じた虹彩炎と角膜損傷を伴う障害は7日以内に回復したとの記述(DFGOT vol.5(1993))に基づき、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを使用したMaximization test(Magnusson-Kligman test)の結果、感作性は示さなかったとの記述(ECETOC TRNo.95(2005))に基づき、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivoの試験データが無いため分類できないとした。なお、Ames試験やCHO細胞を用いた染色体異常試験(in vitro変異原性試験)で陰性結果がある(厚労省報告(2009))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた経口投与簡易生殖毒性試験(OECD TG421:GLP対応)において、親動物に脾臓重量の増加、髄外造血などの一般毒性が示される用量で、雌の性周期、雌雄の交尾、受胎能力及び妊娠期間に当該物質投与の影響は認められず、また出生児の生存及び形態観察においても影響は認められなかった(厚労省報告(2009))。またラット及びウサギを用いた器官形成期に吸入暴露した試験の結果、母獣の体重増加抑制や摂飼抑制などの一般毒性を発現する用量で、仔の体重減少や成長遅延が見られたが、その他の影響及び催奇形性はなかったとの記述(ECETOC TR64(1995))に基づき、区分外とした。なお上記の生殖毒性試験は簡易生殖毒性試験(OECD TG421:GLP対応)ではあるが、雌雄の成体の性機能及び生殖能、仔に対する影響が観察されており、試験の詳細が分類するにあたり十分であるため採用した。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液) | 危険 | H370: 臓器の障害(血液) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの蒸気による吸入暴露試験(4時間)において、160ppm(0.68mg/L))で血尿、及び腎臓に軽度から中程度の障害が認められ〔PATTY (5th, 2001)〕、また別のラットの蒸気による吸入暴露試験(4時間)で、80ppm(0.34mg/L)では溶血作用が見られ、その結果出現したヘモグロビン円柱により腎臓障害を引き起こすと記述されている〔DFGOT vol.5 (1993)〕。従って標的臓器として血液を採用し区分1(血液)とした。なおラットの経口投与による症状にもヘモグロビン尿の記載がある〔ECETOC TR4 (1982)〕。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血液) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(血液) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた26週間の蒸気による吸入暴露試験(6時間/日)において、200ppm/day(0.87mg/L/day)でヘモグロビンの低下、膵臓のヘモジデリン沈着、貧血の症状が認められた〔ECETOC TR No95 (2005)〕こと、またラットの28日間の経口投与試験において、125 mg/kg/day(90日換算:37.5 mg/kg/day)以上の投与群で貧血が認められた〔厚労省報告 (2009)〕ことに基づき、何れも区分2のガイダンス値内であることから区分2(血液)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ヒメダカ)での96時間LC50 > 100 mg/L(環境省生態影響試験, 2001)、甲殻類(オオミジンコ)での48時間EC50 > 1000 mg/L(環境省生態影響試験, 2001)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)での72時間ErC50 > 1000 mg/L(環境省生態影響試験, 2001)であることから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分外であり、難水溶性ではない水溶解度=1000000 mg/L(PHYSPROP Database、2009))ことから、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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