名称:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
CAS番号:112-07-2
物質ID: | 21C0007 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | - | - | - | - | - | − |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | - | - | - | - | - | − |
3 | エアゾール | - | - | - | - | - | − |
4 | 支燃性/酸化性ガス | - | - | - | - | - | − |
5 | 高圧ガス | - | - | - | - | - | − |
6 | 引火性液体 | - | - | - | - | - | − |
7 | 可燃性固体 | - | - | - | - | - | − |
8 | 自己反応性化学品 | - | - | - | - | - | − |
9 | 自然発火性液体 | - | - | - | - | - | − |
10 | 自然発火性固体 | - | - | - | - | - | − |
11 | 自己発熱性化学品 | - | - | - | - | - | − |
12 | 水反応可燃性化学品 | - | - | - | - | - | − |
13 | 酸化性液体 | - | - | - | - | - | − |
14 | 酸化性固体 | - | - | - | - | - | − |
15 | 有機過酸化物 | - | - | - | - | - | − |
16 | 金属腐食性物質 | - | - | - | - | - | − |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | - | - | - | - | - | − |
1 | 急性毒性(経皮) | - | - | - | - | - | − |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | - | - | - | - | - | − |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | - | - | - | - | - | − |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | - | - | - | - | - | − |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | - | - | - | - | - | − |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | - | - | - | - | - | − |
4 | 呼吸器感作性 | - | - | - | - | - | − |
4 | 皮膚感作性 | - | - | - | - | - | − |
5 | 生殖細胞変異原性 | - | - | - | - | - | − |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | 当該物質はIARCの評価ではグループ3(IARC 88(2006))であり、ACGIHの評価でA3(ACGIH(2003))に分類されている。このうち新しい年次のIARCの情報に基づき区分外とした。アセチル化グリコールエーテルであるEGBEAはin vivoで急速に代謝されてグリコールエーテルになるため、エチレングリコールモノブチルエーテル(111-76-2)のデータによる評価を適切としている(SIDS(access on June 2008))。なお、エチレングリコールモノブチルエーテルのラットおよびマウスを用いた2年間吸入ばく露試験において、ラットでは雌の副腎髄質の良性または悪性を合せた褐色細胞腫の発生頻度の増加により曖昧な結果となったが、マウスでは雄の肝臓の血管肉腫の発生頻度の増加、雌では扁平上皮性乳頭腫または扁平上皮癌の発生頻度の増加があると報告している(SIDS(access on June 2008))。 |
7 | 生殖毒性 | - | - | - | - | - | − |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、血液、全身毒性)、区分2(腎臓) |
危険 警告 |
H371: 臓器の障害のおそれ(腎臓) H370: 臓器の障害(中枢神経系、血液、全身毒性) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギを用いた経皮急性毒性試験(LD50 = 1500 mg/kg:区分2に相当)の所見としてヘモグロビン尿、血尿、赤血球・ヘモグロビンの減少、腎臓の糸球体病変を伴う尿細管壊死が記述され(SIDS (access on June 2008))、経口急性毒性試験(LD50 = 2400〜3300 mg/kg:区分外に相当)において、ヘモグロビン尿、血尿、ネフローゼ、尿細管拡張、尿細管壊死、硝子滴変性が見られている(SIDS (access on June 2008))。また、ヘモグロビン尿と血尿は軽度ながら400 ppm(2.6mg/L:区分2に相当)の吸入ばく露においても観察されている(SIDS (access on June 2008))ことから標的臓器として赤血球と腎臓が想定される。18歳の男性が代謝物である22%のエチレングリコールモノブチルエーテル(2-ブトキシエタノール)を含む、ウインドウクリーナーを360-480 ml 飲み込んだ事例において中枢神経抑制、代謝性アシドーシスがみられている(SIDS (access on June 2008))。 また、50歳の女性がウインドウクリーナー(ブトキシエタノールとして30-60 ml)を飲み込んだ事例では、昏睡、痛みへの反応低下、呼吸困難、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、血尿による赤血球の減少(SIDS (access on June 2008))。23歳女性がウインドウクリーナー(ブトキシエタノールとして63 ml)を飲み込んだ事例では、昏睡、瞳孔拡張、閉塞性呼吸、代謝性アシドーシス、過呼吸、ヘモグロビン量の低下、血尿が見られている(SIDS (access on June 2008))。ヒトにおいて中枢神経抑制、代謝性アシドーシス、赤血球数の減少、ヘモグロビンの低下が見られる。ヒトでの所見に基づき区分1(中枢神経系、血液、全身毒性)とした。また、上記のラットでの所見から区分2(腎臓)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血液、腎臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(血液、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた30日間吸入試験(4時間暴露)でガイダンスの区分2に相当する400 ppm/4h[90日6時間補正:約0.71 mg/L/6h]の用量で死亡、ヘモグロビン尿、血尿、赤血球数とヘモグロビンの減少、腎臓肥大とネフローゼが記述され、さらにラット、ウサギおよびネコを用いた4週間の吸入ばく露試験(6時間暴露)の区分2に相当する2.3 mg/L[90日換算:約0.71 mg/L]の用量でヘモグロビン、ヘマトクリットの減少など貧血が特徴的な所見として報告されている(SIDS (access on June 2008))、いずれもガイダンス値範囲区分2に該当する用量で観察されていることから区分2(血液、腎臓)とした。なお、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート体内での加水分解物であるエチレングリコールモノブチルエーテルのラットおよびマウスに14週間吸入ばく露試験を見ると、両動物種とも62.5〜125 ppm(区分2に該当)以上で溶血性貧血を示し、肝臓、腎臓、骨髄、脾臓の各組織に貧血所見と符号する変化が見られるとしている(SIDS (access on June 2008))。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | - | - | - | - | - | − |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | - | - | - | - | - | − |
11 | 水生環境有害性(長期間) | - | - | - | - | - | − |
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