名称:ケイ酸ジナトリウム 五水和物
CAS番号:10213-79-3
物質ID: | 22A4028 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 無水物のメタケイ酸ナトリウム(CAS番号6834-92-0)が不燃性(non flammable: SIDS access on May 2010)であるという情報により区分外とした。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 無水物のメタケイ酸ナトリウム(CAS番号6834-92-0)が不燃性(non flammable: SIDS access on May 2010)であるという情報により区分外とした。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 無水物のメタケイ酸ナトリウム(CAS番号6834-92-0)が不燃性(non flammable: SIDS access on May 2010)であるという情報により区分外とした。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 金属(Na)を含んでいるが、水溶解度として610mg/L(30℃)(SIDS(Access on May. 2010))というデータが得られており、水に対して安定であるといえる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 酸素を含む無機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外と結合しているが、所定の酸化性固体の試験データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウスのLD50値 1200〜1700 mg/kg(SIDS(Access on May 2010))に基づき、区分4 とした。なお、本物質の無水物であるメタケイ酸ナトリウム(CAS:6834-92-0)も参照のこと。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギの皮膚に本物質0.5 gを4時間適用した試験(OECD TG 404)で適用部位に壊死を生じ、14日後も治癒せず皮膚一次刺激指数は7.8〜8.0、腐食性あり(corrosive)との評価(SIDS(Access on May. 2010))に基づき区分1とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
本GHS分類において、皮膚腐食性/刺激性の項で区分1としていることにより区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、無水物を用いたマウスのLLNA法(OECD TG429)で陰性の結果、ヒトで接触によるじんましんの1人の症例報告および同じヒトでのパッチテストで潰瘍と膨疹の報告(対照30人は陰性)(SIDS(access on Dec. 2008)があるが詳細は不明である。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 本物質自身のデータはないが、無水物を用いたマウスの骨髄を用いた経口による染色体異常試験(体細胞 in vivo 変異原性試験)の陰性結果(SIDS(access on Dec. 2008))により区分外とした。なお、in vitro試験ではエームス試験も陰性結果(SIDS(access on Dec. 2008))が得られている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、無水物を用いたラットの14ヶ月および2年間の経口投与試験(SIDS(access on Dec. 2008), IUCLID(2000))において、発がん性は認められなかったとの報告があるが、ラット以外の動物種でのデータはない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、無水物を用いた妊娠マウスの器官形成期に経口ばく露した試験で、仔の発生には影響は認められなかった(SIDS(access on Dec. 2008))との報告があるが、親動物の性機能・生殖能の影響に関するデータはない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(神経系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(神経系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質自身のデータはないが、いずれも無水物を用いたラットの経口投与試験(用量:雄538-2000mg/kg、雌910-2600 mg/kg)において嗜眠状態、呼吸数増加、散瞳、痙攣がみられた(SIDS(access on Dec. 2008))。また、マウスを用いた経口投与試験(雄500-1920.8 mg/kg、雌500-1372 mg/kg)において嗜眠状態が見られている(SIDS(access on Dec. 2008))。以上から上記の試験の用量を五水和物に換算して、いずれも区分2のガイダンス値の範囲内で神経症状が認められていることから区分2(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットにケイ酸として500 ppm(ケイ酸ジナトリウム五水和物 1259 mg/kg/dayに相当)を8週間混餌投与により、臨床検査でカルシウムおよびマグネシウム濃度の低下、肝臓中の亜鉛の減少が示されたが、その他の影響は認められなかった(SIDS(Access on May. 2010))と報告されているが、雄のみで1用量のみの試験であり、病理組織学的所見には言及がなく検査項目の限られた試験のため「分類できない」とした。なお、無水物を用いたラットの3ヶ月間の飲水による経口投与試験(OECD TG408と同様の試験)においてNOAELは 227-237mg /kgとされ投与による影響は見られず(SIDS(access on Dec.2008))、マウスの3ヶ月間の飲水による経口投与試験においてもNOAELは260 - 284 mg/kg であり、最高用量(約600 mg/kg)で肝重量の増加、雌の白血球数の減少以外に顕著な影響は認められていないとの報告がある(SIDS(access on Dec.2008))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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