名称:4-エチルフェノール
CAS番号:123-07-9
物質ID: | 22A4080 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なおUNRTDGでUN2430(ALKYLPHENOLS, SOLID, N.O.S.(including C2-C12 homologues)はクラス8である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含むが、この元素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない有機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が55℃未満の固体であるが、データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットに2000 mg/kgを投与し雌雄とも死亡例はなく、LD50値は>2000 mg/kg bwとの報告(厚労省報告(Access on Aug. 2010))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギに5000 mg/kgを投与し死亡例はなく、LD50値は>5000 mg/kg bw(HSDB(2003))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギ4匹に0.5 mL/kgを適用し、2匹が浮腫を伴わない軽微の紅斑、他の2匹が浮腫を伴い、または伴わない軽度の紅斑を呈し、軽度の刺激性(mild irritation)との評価(HSDB(2003))に基づき、分類JISによる基準の区分外(国連GHS分類の区分3に相当)とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギ4匹に0.1 mL/kgを適用後24時間で中等度〜重度の結膜刺激(発赤、浮腫、排出物、壊死)、虹彩炎、角膜混濁、斑点、潰瘍から成る重度の刺激性を示した。適用後7日まで全例で重度の刺激が明瞭であり、2匹がパンヌスを、もう1匹が眼周囲の脱毛を呈した(HSDB(2003))。以上の眼への影響には不可逆的な所見も含まれているので区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivoの試験データがなく分類できない。なお、サルモネラ菌と大腸菌を用いたAmes試験(OECD TG471)において陰性(厚労省報告(Access on Aug. 2010))、CHL/IU細胞を用いた染色体異常試験で陽性(厚労省報告(Access on Aug. 2010))の結果がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットに2000 mg/kgを経口投与後雌雄いずれにも死亡はなく、よろめき歩行に続いて腹臥または横臥、および呼吸促迫が観察され、平均体重も対照群に比べ有意に低かったが、症状自体は投与後2時間までに回復し、その後は投与後14日まで異常がみられなかったこと、および投与後14日の剖検で雌雄とも被験物質投与による異常は認められなかったこと(厚労省報告(Access on Aug. 2010))から重大な毒性とは見なせない。したがって、経口経路では区分外相当であるが、他経路ではデータがなく不明のため、特定標的臓器・単回ばく露の分類として「分類できない」とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットに28日間反復経口投与した試験において、300mg/kg以上で肝臓重量の高値と病理組織学的に前胃の扁平上皮過形成、1000mg/kgではさらによろめき歩行、流涎等の症状、体重および摂餌量の低値、腎臓重量の高値がみられた。回復期間終了時には、いずれの変化も回復あるいは回復傾向がみられ、本試験条件下における無影響量は、雄で100 mg/kg/day(90日換算量:31.1 mg/kg/day)、雌で300 mg/kg(90日換算量:93.3 mg/kg/day)であると結論されている(厚労省報告(Access on Aug. 2010))。以上の所見の300mg/kg以上の経口投与で認められた前胃の扁平上皮過形成については、本物質の刺激作用によるため特定標的臓器の分類には採用しなかった。したがって、軽微な症状発現と体重および臓器重量の変化のみの1000mg/kg(90日換算量:311 mg/kg/day)での所見は重大な毒性影響とは言い難く、経口投与では区分外相当となるが、他経路ではデータがなく不明のため、特定標的臓器・反復ばく露の分類として「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ミジンコ)による48時間 EC50 = 5.7 mg/L(AQUIRE, 2011)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分2であるが、急速分解性があり (14日間のBOD分解度 = 90% (既存点検, 1994))、生物濃縮性が低いと考えられる (LogPow = 2.58 (PHYSPROP Database, 2011)) ことから、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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