名称:オイゲノール
CAS番号:97-53-0
物質ID: | 22A4107 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点104℃[方式不明](HSDB(2010))というデータがあるが、また>110℃[方式不明](Gangolli(2nd, 1998))とのデータもあり、所定の密閉式測定法でも93℃超えると判断して区分外とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内自己反応性に関連する原子団(不飽和結合)を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含む有機化合物であるが、この元素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
2件のラットLD50値(1930 mg/kgおよび2680 mg/kg)(IARC 36(1985))のうち、1件が区分4、他の1件がJIS分類基準の区分外に相当し、危険性の高い方の区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足。なお、List 3のデータであるが、ラットのLC50値は >2.58 mg/L/4h(RTECS(2010))と記載されているが、この結果からは区分を特定できない。ただし、試験濃度(2.58 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(0.20 mg/L)を超えているので、ミストの基準値が適用される。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ウサギに本物質0.5 mLを希釈せず4時間適用した試験(OECD TG 404; GLP)で、皮膚一次刺激指数は2.92(ECETOC TR 66(1995))に基づき、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いたマキシマイゼーション試験、マウスを用いた局所リンパ節増殖試験(LLNA法)、およびモルモットを用いたOptimization testでいずれも陽性の結果(ECETOC TR 77(1999))があり、ヒトでは皮膚炎を訴えた化粧品使用者の155人中4人、および歯科患者の18人中16人がパッチテストで陽性を示した(ECETOC TR 77(1999))ことに加え、本物質はヒトおよび動物に対し皮膚感作性物質であると結論付けられている(ECETOC TR 77(1999))ことから、区分1とした。なお、本物質は感作性物質としてContact Dermatitis(Frosch)(4th, 2006)に掲載されている。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスに腹腔内投与後の骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)の陰性結果(NTP DB(Access on Oct 2010))に基づき区分外とした。なお、マウスに腹腔内投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)の結果は曖昧であり、姉妹染色分体交換試験は陽性であった(NTP DB(Access on Oct 2010))。一方、in vitro試験として、エームス試験の陰性、染色体異常試験の陰性〜弱陽性、マウスのリンパ腫試験の陽性の結果がそれぞれ報告されている(NTP DB(Access on Oct 2010)。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | IARCによる発がん性評価においてグループ3に分類されている(IARC Supplement 7(1987))ことに基づき、「分類できない」とした。なお、ラットおよびマウスに2年間混餌投与した試験において、ラットでは雌雄とも投与に関連する発がん性の証拠は見出されなかったが、マウスで雄の低用量群で肝臓の癌腫と腺腫の発生率が増加し、雌で肝細胞癌腫または腺腫の合計発生率が有意に増加したことから、発がん性について曖昧な証拠があると報告されている(NTP TR 223(1983))。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットおよびマウスに13週間混餌投与により、それぞれ最高用量の12500 ppm(625 mg/kg/day)および6000 ppm(900 mg/kg/day)において、ラットで体重低下が見られたものの両動物種とも投与に関連する影響は観察されなかった(NTP TR 223(1983))。また、ラットの28日間混餌投与試験は飼料中濃度として2%(90日換算:622 mg/kg/day)で影響なく(JECFA WHO FAS 56(2006))、別の19週間混餌投与試験は10000 ppm(500 mg/kg/day)で影響を示さなかった(JECFA WHO FAS 56(2006))。以上より複数の混餌投与試験において、ガイダンス値範囲を超えた用量で影響が認められなかったことから、経口経路では区分外相当となるが、他の投与経路についてはデータがなく、影響は不明である。したがって、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類としては「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 24.0 mg/L(AQUIRE, 2011)から区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 | - | - | H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分3であり、急速分解性がない(BIOWIN)ことから区分3とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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