GHS分類結果

名称:プロピレングリコールモノエチルエーテル
CAS番号:52125-53-8

結果:
物質ID: 22A4124
分類実施者: 厚生労働省・環境省
分類実施年度: 平成22年度
使用マニュアル: 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分3 警告 H226: 引火性液体及び蒸気 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P233: 容器を密閉しておくこと。
P240: 容器を接地すること/アースをとること。
P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。
P242: 火花を発生させない工具を使用すること。
P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
引火点38.5℃ [密閉式](協和発酵ケミカル(2007))は ≧ 23℃ かつ ≦60℃ であることから、区分3に該当する。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 区分外 - - - - 発火点は238℃(協和発酵ケミカル(2007))であり常温では発火しないと考える。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - フッ素及び塩素は含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この元素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データなし。なお、1-エトキシ-2-プロパノール(CAS:1569-02-4)について>5000mg/kg bw(ECETOC TR 95(2005))の報告がある。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。なお、1-エトキシ-2-プロパノール(CAS:1569-02-4)について>8082mg/kg bw(ECETOC TR 95(2005))の報告がある。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分外 - - - - ラットLC50値が42.6mg/L超(4時間)(PATTY(5th, 2001)より区分外とした。なお、常温に於ける飽和蒸気濃度は14mg/Lであるため粉塵及びミストの基準値を適用した。(1-エトキシ-2-プロパノールとして>43 mg/l(ECETOC TR 95(2005))の報告がある)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。なお、1-エトキシ-2-プロパノール(CAS:1569-02-4)のデータとしてウサギを用いた試験で軽度の刺激(ECETOC TR 95(2005))との報告がある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データなし。なお、1-エトキシ-2-プロパノール(CAS:1569-02-4)について、ウサギを用いた試験で結膜への刺激性、角膜への作用が認められるが重度ではなく7日以内に回復した(ECETOC TR 95(2005))との報告がある。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。なお、1-エトキシ-2-プロパノール(CAS:1569-02-4)についてもin vivo のデータはなく、in vitro 試験でおるエームス試験、染色体異常試験でいずれも陰性(PATTY(5th, 2001))の報告がある。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。なお、1-エトキシ-2-プロパノール(CAS:1569-02-4)について妊娠ラット、及びウサギの器官形成期に吸入暴露した試験において親動物の体重増加抑制がある用量で仔に対する悪影響はなかった(PATTY(5th, 2001))との報告がある。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用) 警告 H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
4時間吸入暴露したラットに麻酔作用が見られた(PATTY(5th, 2001)との記載より区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - ラットに100ppm/6h(蒸気、0.42mg/L/6h)(区分2のガイダンス値外)、13週間暴露しても影響は認められなかった(PATTY(5th、2001))との報告があり、吸入暴露では区分外に相当するが、他の投与経路によるデータがないため分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データなし。
12 オゾン層への有害性 分類できない - - - - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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厚生労働省モデルSDS

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