名称:2-エチルヘキサン-1,3-ジオール(別名:オクタンジオール)
CAS番号:94-96-2
物質ID: | 22A4144 |
分類実施者: | 厚生労働省、環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点は127℃[開放式](HSDB(2003))であり、所定の密閉式測定法でも93℃超えると推定されるため区分外とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点340℃(ホンメル(1996))であり、常温では発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含んでなく、酸素を含む有機化合物であるが、この元素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値のデータとして6件(2350, 2710, 9259, 4625, 5170, >5000 mg/kg bw)(全てDFGMAK-Doc. 5(1993))あり、いずれもJIS分類基準区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)である。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値として3件のデータ(18800、10227、8939 mg/kg)(DFGMAK-Doc. Vol.5(1993))があり、いずれも区分外に該当する。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | ラットで4800 ppm/8h(28.7 mg/L)(4時間換算:57.4 mg/L)のばく露で死亡なし(PATTY(5th, 2001))とのデータに基づき区分外とした。なお、試験濃度(4800 ppm)は飽和蒸気圧濃度(3.9 ppm)を超えているためミストの基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギに試験物質原液を4時間にわたり閉塞適用した試験(OECD guideline)で、軽度の発赤を認めたのみ(刺激性スコア:0.5/8)との報告(DFGMAK-Doc.5(1993))により、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギを用いた試験で重度の刺激性(severe irritation)、及び他のウサギを用いた試験で角膜混濁、虹彩刺激、結膜の発赤及び浮腫が認められ(刺激性スコア: 35/110)、角膜の症状は10日後に消失した(DFGMAK-Doc. 5(1993))との報告より、区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモット20匹を用いたマキシマイゼーション試験で惹起により陽性反応を認めず(陽性率 0%)(DFGMAK-Doc. 5(1993))、かつ、223人の被験者によるパッチテストで3人に軽度の紅斑が認められたが、感作性の徴候は現れなかった(DFGMAK-Doc. Vol.5(1993))と報告されていることから、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 腹腔投与したラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験および腹腔投与したマウスの骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo 変異原性試験)で陰性(DFGMAK-Doc. Vol.5(1993))の報告より区分外とした。なお、in vitro 試験では、エームス試験で陰性、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陰性(DFGMAK-Doc. Vol.5(1993))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。尚、マウスに110週間の経皮投与により、用量依存的に腫瘍発生率の増加傾向があり、投与群および対照群ともリンパ腫、肝臓の血管肉腫、肺腺腫の発生が見られたが統計学的に有意ではなく、また、皮膚腫瘍の発生も僅かであった(DFGMAK-Doc. Vol.5(1993))との報告がある。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
妊娠ラットの器官形成期に経口投与した試験において、親動物に毒性が発現する用量で着床後の喪失、及び奇形(痕跡又は糸状尾、後肢及び関節の奇形、体幹の短縮、臍ヘルニア)の出現が有意に増加した。また低投与群でも奇形が認められた(DFGMAK-Doc. 5(1993))との報告より区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足。ラットを用いた経口急性毒性試験において、区分2のガイダンス値範囲を超えた用量で強い中枢神経抑制を起こし、これが死因であるとされている(PATTY(5th, 2001))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。なお、ラットを用いた30日間混餌投与試験における影響は700 mg/kg/dayでの体重増加抑制のみで、病理組織学的検査は未実施であり、2年間の混餌投与試験では、4 %(2000 mg/kg/day)以下の用量で投与に関連した臓器障害は認められなかった(DFGMAK-Doc. 5(1993))と報告されている。また、ウサギに1880 mg/kg/dayまたは3760 mg/kg/dayを90日間経皮投与した試験では、半数の動物が死亡し、肝臓と腎臓に障害が認められたとの記載はあるが、詳細は不明で病理組織学的所見もない(DFGMAK-Doc. 5(1993))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(アメリカナマズ)での96時間LC50 = 624 mg/L(AQUIRE, 2011)であることから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分外であり、難水溶性ではない(水溶解度 = 42000 mg/L(PHYSPROP Database, 2011))ことから、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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