名称:N,N-ジエチルヒドロキシルアミン
CAS番号:3710-84-7
物質ID: | 22A4153 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団(NO)を含むが、酸素収支が-200より低いので区分外とした。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点45℃ [方式不明](HSDB(2008))というデータがあり、所定の密閉式測定でも ≧ 23℃ かつ ≦60℃ になると判断されることから、区分3に該当するとした。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団(NO)を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | 酸素を含み炭素と水素以外の元素と化学結合している有機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値は 2190 mg/kg bw(US EPA/HPV Challenge program(2005))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | 警告 | H312: 皮膚に接触すると有害 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値は 1300 mg/kg bw(US EPA/HPV Challenge program(2005))に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットLC50値は 3140 ppmV/4h(EPA/OPP 81-3、GLP準拠)(US EPA/HPV Challenge program(2005))に基づき、区分4とした。なお、LC50値(3140 ppm)が飽和蒸気圧濃度(6579 ppm)の90%より低いので、「ミストがほとんど混在しない蒸気」として気体の区分基準値を適用した。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギに試験物質原液を4時間にわたり閉塞適用した試験(49 CFR 173.240)で、全例(6匹)に刺激性を示す明らかな症状は見られず、刺激性なし(not irritating)との結果(US EPA/HPV Challenge program(2005))により区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用い試験物質原液0.1 mLを結膜嚢に適用した試験で、角膜と虹彩に影響はなく、刺激性は浮腫を伴わない結膜発赤に限られ、72時間以内に完全に消失した(US EPA/HPV Challenge program(2005))ことから区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたビューラー試験(EPA/OPP 81-6、GLP準拠)において、試験群および対照群とも惹起後24および48時間の皮膚反応を認めず、陽性率は両群とも0%(それぞれ0/10および0/5)あり、陽性対照群では惹起後24および48時間に全ての部位で紅斑を認め、陽性率100%(10/10)であった。以上の結果から、本物質は感作性なし(not sensitizing)と評価された(US EPA/HPV Challenge program(2005))ことにより区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスの経口投与による骨髄を用いた小核試験(OECD TG474、GLP準拠)(体細胞in vivo変異原性試験)において、陰性の結果(US EPA/HPV Challenge program(2005))に基づき区分外とした。なお、ラットの経口投与による肝臓を用いる不定期DNA合成試験(OECD TG486、GLP準拠)(体細胞in vivo遺伝毒性試験)で陰性(US EPA/HPV Challenge program(2005))、また、in vitro試験では、エームス試験で陰性(US EPA/HPV Challenge program(2005))、CHO細胞を用いた染色体異常試験では陽性(NITE安全性試験(Access on August. 2010))の結果がそれぞれ報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 妊娠ラットの器官形成期に経口投与した試験(OECD TG 414、GLP準拠)において、体重増加抑制と摂餌量の低下として母動物での一般毒性が現れた用量で仔の発生に対し悪影響は認められなかった(US EPA/HPV Challenge program(2005))が、性機能および生殖能に対する影響についてはデータがなく「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(神経系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(神経系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた急性経口毒性試験(用量: 1400〜4000 mg/kg, LD50: 2190 mg/kg)で、筋の協調不能および全身機能の低下、ウサギを用いた急性経皮毒性試験(用量: 707〜2000 mg/kg, LD50: 1300 mg/kg)で、過敏、散瞳および協調不能がそれぞれ症状所見として記載されている(US EPA/HPV Challenge program(2005))。さらに、マウスを用いた小核試験(OECD TG474、GLP準拠)では、1500 mg/kgの経口投与で嗜眠と振戦(US EPA/HPV Challenge program(2005))、また、ラットを用いたUDS試験(OECD TG486、GLP準拠)では2000 mg/kgの経口投与で立毛、嗜眠および振戦の記載(US EPA/HPV Challenge program(2005))がある。以上の症状に基づき、いずれもガイダンス値区分2相当の用量で観察されていることから、区分2(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットの28日間反復経口投与試験(OECD TG .407、GLP)において、高用量群の500 mg/kg/日(90日換算:155.5 mg/kg/日)で流涎、赤色眼脂、赤色鼻汁および赤色尿が見られたとあるのみで、その他に毒性影響についての記載がない(NITE安全性試験(Access on August. 2010))ことから、経口経路では区分外相当と判断される。一方、ラットの28日間反復吸入投与試験(Directive 84/449/EEC, B.8 "Sub -acute toxicity(inhalation)"、GLP準拠)では、高濃度群の1500 ppm(90日換算:5.47 mg/L)において中毒症状、白血球百分比および種ーの血清生化学検査値の変化、雄の腸骨および膝窩リンパ節で髄質の形質細胞増加が認められたが、150 ppm(90日換算:0.547 mg/L)では雌のアルブミンとA/G比の軽度な減少のみであったと報告されている(US EPA/HPV Challenge program(2005))。しかし、ガイダンス値上限(1 mg/L)付近での影響が不明のため、吸入経路では分類できない。さらに、経皮投与についてはデータがなく判断できない。以上より、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類としては「分類できない」とした。なお、吸入では試験濃度(15〜1500 ppm)が飽和蒸気圧濃度(6579 ppm)より低いので、蒸気によるばく露と見なした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 110.56 mg/L(HSDB, 2008)から区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分外であり、難水溶性でない(水溶解度:89000 mg/L(PHYSPROP Database, 2011))ことから、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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