名称:ビニルメチルエーテル
CAS番号:107-25-5
物質ID: | 22A4165 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 区分1 | 危険 | H220: 極めて可燃性又は引火性の高いガス |
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P377: 漏洩ガス火災の場合:漏洩が安全に停止されない限り消火しないこと。 P381: 安全に対処できるならば着火源を除去すること。 P403: 換気の良い場所で保管すること。 |
爆発範囲が(1.9-32.0%:Ullmanns(E)(6th, 2003))であり、これは12%以上に該当する。かつUNRTDG(UN1087)がクラス2.1であるので区分1とした。 | |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG(UN1087)でクラス2.1のため酸化性ガスではない。 |
5 | 高圧ガス | 低圧液化ガス | 警告 | H280: 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ | P410+P403: 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。 | 臨界温度が167.85℃(Matheson(7th, 2001))であり、+65℃を超えるガスである。 | |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50値 3660 mg/kg bw(IUCLID(2000))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギLD50値 >8000 mg/kg(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分外 | - | - | - | - | ラット6匹に64000 ppmを4時間ばく露して死亡なし(IUCLID(2000))との結果、およびラットLC50値 >5.3 mg/L/4h(>2202 ppm/4h)(IUCLID(2000))とのデータに基づき区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | ウサギを用いた試験で刺激性なし(not irritating)と報告されている(IUCLID(2000))が、当該物質は気体(沸点12℃)であり、試験方法の詳細が不明であることから分類できないとした。なお、ヒトにおけるばく露で、本物質の液体または高濃度蒸気は皮膚に凍傷を起こす(HSDB(2002))および当該物質との接触は皮膚に熱傷を生じ、直接の接触は凍傷のおそれがある(HSFS(2001))との記載がある。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | ウサギを用いた試験で刺激性なし(not irritating)と報告されている(IUCLID(2000))が、当該物質は気体(沸点12℃)であり、試験方法の詳細が不明であることから分類できないとした。なお、ヒトにおけるばく露で、当該物質の液体または高濃度蒸気は眼を刺激する(HSDB(2002))との記載がある。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスに吸入ばく露後の骨髄を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で陰性の結果(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。なお、これは再試験の結果であり、先に雌雄マウスを用いて同様のプロトコールによる試験において、高用量群の雄で小核の増加が見られ、明確な結果が得られなかった(IUCLID(2000))ことによる。また、in vitro試験としてエームス試験で陰性(IUCLID(2000))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) | 警告 | H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
エーテル類には麻酔作用があり、類似のビニルエーテル(当該物質およびビニルイソプロピルエーテル)は中枢神経系の抑制とともに麻酔作用を有することが実験動物で示されている(HSDB(2002))。さらに、ヒトで吸入ばく露後の症状として、頭痛、昏睡、興奮、意識喪失が記載されている(HSDB(2002))ことから、区分3(麻酔作用)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用い、500、3500および25000 ppmの28日間吸入ばく露試験(OECD TG 412; GLP)において、雄のみ全投与群で軽度のプロトロンビン時間延長と軽度の総蛋白濃度の減少が見られ、最高用量(25000 ppm)で不穏および立毛の症状、肝臓重量の変化、3500 ppm以上で体重増加抑制を示した。剖検で顕著な変化はなく、組織学的には最高用量群で鼻腔嗅上皮の萎縮が観察されたのみで、雌では3500 ppm(90日換算:1089 ppm)がNOAELと報告されている(IUCLID(2000))。雄の場合も3500 ppmでの影響は軽度であり、かつ、ラット雄に28日間吸入ばく露した別の試験(OECD TG 412; GLP)では上述の影響は認められず、NOAELは1500 ppm(90日換算:467 ppm)と報告されている(IUCLID(2000))。以上より、本物質はGHSの定義による気体であり、ラットの28日間反復吸入ばく露試験(OECD TG 412; GLP)で、NOAELがガイダンス値範囲の上限(250 ppm)を超えているため区分外とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義におけるガスである。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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