名称:4-メチル-2,4-ジフェニルペンタ-1-エン
CAS番号:6362-80-7
物質ID: | 22A4287 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点は116℃[密閉式](NITE総合検索(Access on Jan. 2011):元文献15107の化学商品)であり93℃超である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団(不飽和結合:オレフィン類)を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値は300 mg/kgと2000 mg/kgの間にあると推定される(OECD TG 423)(厚労省報告(Access on Jan. 2011))との報告に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitroの試験については、エームス試験及びチャイニーズハムスターの肺由来線維芽細胞株(CHL/IU細胞)を用いた染色体異常試験において、いずれも陰性の結果(厚労省報告(Access on Jan. 2011))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422)において、母動物に12匹中1匹の死亡と体重の低値がみられた高用量(720 mg/kg)群で、発情回数、妊娠黄体数、着床数及び着床率の低値あるいは低値傾向に加え、総出産児数、哺育0日の新生児数、分娩率、仔の産出率及び哺育4日の生存仔数のいずれも低値あるいは低値傾向がみられた(厚労省報告(Access on Jan. 2011))ことから、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(神経系) | 警告 | H371: 臓器の障害のおそれ(神経系) |
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの単回経口投与毒性試験(OECD TG 423)において、2000 mg/kgで投与後1日に6例中3例が死亡し、体重増加抑制とともに、一般症状として、振戦、間代性痙攣、下腹部の汚れあるいは下痢がみられたが、剖検所見では死亡例及び生存例ともに異常はみられず、また、300 mg/kgでは、一般状態、剖検およびその他において何ら異常はみられなかった(厚労省報告(Access on Jan. 2011))。ガイダンス値区分2に相当する2000 mg/kgの用量で、振戦及び間代性痙攣が認められたことから、本物質による呼吸麻痺あるいは中枢神経の異常により死に至ったと考えられる(厚労省報告(Access on Jan. 2011))と記述されており、区分2(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422)において、45 mg/kg/day(90日換算:14 mg/kg/day)以上の群で肝臓にごく軽度〜中等度の小葉中心性の肝細胞腫大、ごく軽度又は軽度の肝細胞の好塩基性変化、180 mg/kg(90日換算:56 mg/kg/day)以上の群で腎臓にごく軽度の尿細管上皮の硝子滴及びごく軽度の尿細管上皮の変性がみられ、回復期間終了時も、720 mg/kg(90日換算:224 mg/kg/day)群では肝臓の小葉中心性の肝細胞腫大、腎臓の尿細管上皮の変性が残存した(厚労省報告(Access on Jan. 2011))。肝臓の変化はガイダンス値範囲の区分2相当用量以上で認められ、血液生化学検査でγ‐GTP及び総ビリルビンの高値、血液学検査でプロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間及びフィブリノーゲン濃度の高値が示されたため、肝細胞腫大に伴う肝機能障害を生じたとの考察がなされており(厚労省報告(Access on Jan. 2011))、区分2(肝臓)とした。なお、腎臓の変化については、雄ラットに特有の尿細管上皮の硝子滴を伴っており、分類の根拠としなかった。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.057 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)から区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(難分解、BODによる分解度:0%(既存点検, 2003))ことから区分1とした。 | |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |