名称:シアン化カルシウム
CAS番号:592-01-8
物質ID: | 22B4510 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成22年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性[ICSC(1998)、NFPA(13th, 2002)、Weiss(2nd, 1985)]である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性[ICSC(1998)、NFPA(13th, 2002)、Weiss(2nd, 1985)]である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性[ICSC(1998)、NFPA(13th, 2002)、Weiss(2nd, 1985)]である。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 本物質は水と激しく反応して可燃性・毒性のシアン化水素ガスを発生することが知られている(ICSC(1998))が、詳細なデータがないために分類できない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素またはハロゲンを含まない無機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分2 | 危険 | H300: 飲み込むと生命に危険 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットのLD50値、39 mg/kg(産衛学会提案理由書、産業医学 43号(2001))とのデータに基づき区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足。なお、ヒトで皮膚の発赤および刺激性が見られるとの記載(ICSC(J)(1998))がある。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
本物質自体のデータはないが、シアン化合物の眼への局所影響は、中等度の結膜浮腫、流涙、羞明、刺激などを伴う結膜のうっ血である(CICADs 61(2004))との記述により区分2とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、心血管系)、区分3(気道刺激性) |
警告 危険 |
H370: 臓器の障害(中枢神経系、心血管系) H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質自体についてデータはないが、シアン化物の急性ばく露では、主な影響は中枢神経系と心血管系の障害である(ATSDR(2006)、CICADs 61(2004))と記述されている。シアン化物の急性症状として、頻呼吸、頭痛、めまい、弱脈、心不整脈、嘔吐、昏迷、痙攣、昏睡などが記載されている(CICADs 61(2004))。さらに、シアン化物の顕著な影響は、神経系、特に脳に現れ、高濃度の急性吸入ばく露では短時間の中枢神経系刺激の後、抑制、痙攣、昏睡、死亡に至る(ATSDR(2006))と記述されている。以上のヒトの情報に基づき、区分1(中枢神経系、心血管系)とした。また、シアン化物の急性吸入ばく露により、気道に刺激および損傷を与えるとの記述(ACGIH(2001))もあることから区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(中枢神経系、甲状腺) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(中枢神経系、甲状腺) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質自体についてデータはないが、シアン化物の慢性ばく露では、低濃度の職業ばく露により、疲労、めまい、頭痛、四肢知覚異常、失神、片側不全麻痺、片側視野欠損など中枢神経系への影響に関連する様ーな症状が認められ(CICADs(J)61(2004)、ATSDR(2006))、長期間のばく露後には行動変化、労働者では記憶喪失、視力低下、精神運動能低下などの報告(ATSDR(2006))もあり、区分1(中枢神経系)とした。また、シアン化物の主要代謝物であるチオシアナートは、甲状腺においてヨウ素の取り込みを抑制し、甲状腺ホルモンの低下に次いで甲状腺刺激ホルモンの増加をまねき、甲状腺に毒性を示す(ATSDR(2006)、CICADs(J)61(2004))と記述され、職業ばく露により甲状腺肥大、甲状腺刺激ホルモンの上昇(ATSDR(2006))、甲状腺機能障害や甲状腺腫など(CICADs(J)61(2004))が報告されていることから区分1(甲状腺)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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