GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 105-38-4
名称 ビニル=プロピオナート
物質ID 23A5016
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点4.5℃ [密閉式](IUCLID(2000))は < 23℃ であり、かつ、初留点95℃(Ullmanns(E)(6th、2003))は >35℃ であることから、区分2に該当する。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 自己反応性に関わる原子団を含むが(不飽和結合)、データがないため分類できない。なお、この物質は重合する傾向があるため、貯蔵と輸送は必ず安定化した状態でのみ行う。重合反応抑止剤として、主としてハイドロキノンモノメチルエーテルが使用される。(ホンメル(1996))
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は360℃であり(Ullmanns(E)(6th、2003))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - 酸素を含む有機化合物であるが、この元素が炭素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値として3件のデータ(3000 mg/kg, 4670 mg/kg及び4760 mg/kg)(IUCLID(2000))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値として2件のデータ(9170 mg/kg 及び10000 mg/kg)(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
ラットのLC50値: >5.3~20 mg/L/4h(>1294~4884 ppm/4h)[OECD TG 403; GLP](IUCLID(2000))は区分3または区分4に該当するが、危険性の高い方の区分を採用し区分3とした。なお、毒性値(5.3-20 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(197 mg/L)の90%より低いため、分類には気体の基準値(ppm)を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P264
P280
P321
P362
ウサギの皮膚に適用した2件の試験でいずれも刺激性あり(irritating)との結果(IUCLID(2000))に基づき、区分2とした。なお、ウサギを用いた別の試験で刺激性スコアが2/10で、刺激性なし(not irritating)との報告もある(IUCLID(2000))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外
-
-
- - ウサギの眼に適用した3件の試験でいずれも刺激性なし(not irritating)との結果(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - モルモットを用いたマキシマイゼーション試験(OECD TG 406, GLP準拠)で感作性なし(not sensitizing)と報告されている(IUCLID(2000))が、List 2のデータであり、かつ陽性率が不明でのため「分類できない」とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータが無いので分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験(OECD TG 471)で陰性、チャイニーズハムスターV79細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG 473; GLP)で陽性が報告されている(IUCLID(2000))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、雌ラットに対する223日間の混餌投与試験では影響は見られず、NOAELは2.56%(1280 mg/kg/dayと報告されている(IUCLID(2000))。また、ウサギに500 mg/kg/dayを24回経口投与による所見として気管支肺炎の記載(IUCLID(2000))、さらに、ネコに1000 mg/kg/dayを10回または38回経口投与した試験で、鈍麻、嗜眠状態、下痢、平衡障害などの症状が観察されている(IUCLID(2000))。しかし、これらのデータはいずれも元文献が1950~1952年と古く、ガイドラインに対応した試験ではなく、試験の詳細も不明のため「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 45.6mg/L(IUCLID, 2000)から、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急性毒性区分3であるが、急速分解性があり(良分解性、BODによる分解度:93%(既存点検, 2001))、かつ生物蓄積性が低いことが推定される(LogKow=1.22(PHYSPROP Database, 2012))ことから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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