GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 110-46-3
名称 亜硝酸イソペンチル
物質ID 23A5080
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
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国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 区分外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団(N-O)を含んでいるが、UNRTDG(UN1113亜硝酸ペンチル)でクラス3PGIIであるため、上位の火薬類には該当しないと判断できる。なお、市販品は安定剤を含む(A stabilizer, such as diphenylamine or epoxolol, is added to the commercially available products(HSDB(2003)))
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - 常温で液体(liquid)(Merck(14th, 2006))である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - 常温で液体(liquid)(Merck(14th, 2006))である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - 常温で液体(liquid)(Merck(14th, 2006))である。
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点-20℃ [密閉式](IMDG(2010)は < 23℃ であり、かつ、初留点97-99℃(Merck(14th, 2006)は >35℃ であることから、区分2に該当する。

7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - 常温で液体(liquid)(Merck(14th, 2006))である。
8 自己反応性化学品 区分外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団(N-O)を含んでいるが、UNRTDG(UN1113亜硝酸ペンチル)でクラス3PGIIであるため、上位の自己反応性の分類には該当しないと判断できる。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は210℃であり(ホンメル(1996))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - 常温で液体(liquid)(Merck(14th, 2006))である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - 酸素を含み、炭素と水素以外の窒素と結合している有機化合物であるが、データがなく分類できない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - 常温で液体(liquid)(Merck(14th, 2006))である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、ラットのLD50値は505 mg/kg(RTECS(2009))との報告があるが、List 3のデータであり、詳細不明である。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - 常温で液体(liquid)(Merck(14th, 2006))である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
ラットのLC50値は716 ppm/4h(RTECS(2009)、元文献:FUNDAMENTAL AND APPLIED TOXICOLOGY 8, 101-106(1987))に基づき、元文献の記載を確認し区分3とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度(4605 ppm)の90%より低いので、ミストがほとんど混在していない蒸気として気体の基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
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- - データなし。なお、ウサギの正常眼に亜硝酸アミルを適用し、表面にほんの僅かな傷害を起こした(HSDB(2003))との報告がある。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo 試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro 試験では、エームス試験およびCHO細胞を用いた染色体異常試験でいずれも陽性(NTP DB(1981))の報告がある。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(心血管系、血液系、神経系)


危険
H370 P307+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
本物質は狭心症、およびシアン化合物中毒の解毒のために医薬品使用されている。投与により平滑筋弛緩作用を示し、末梢血管拡張、血圧低下を起こし(医療用医薬品集(2010)、List1相当)、大量吸入ばく露後の症状として、顔面紅潮、拍動性頭痛、チアノーゼ、脱力、不穏、錯乱などを起こす(PATTY(5th, 2001))と記載されている。医薬品添付文書には、重大な副作用として頻度不明ながら、メトヘモグロビン血症、チアノーゼおよび溶血性貧血の記載もある(医療用医薬品集(2010))ことから区分1(心血管系、血液系)とした。また、高濃度の亜硝酸エステル類の吸入では、上記の症状に加え、めまい、運動失調、失神、鎮静作用、虚弱感など神経系様の症状が見られる(厚生労働省・薬事、食品衛生審議会指定薬物部会議事資料(2006))とも記載されていることから区分1(神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
-
- - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
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- - データなし。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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