GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 824-78-2
名称 パラ-ニトロフェノールナトリウム
物質ID 23A5159
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類できない
-
-
- - 爆発性に関わる原子団(ニトロ基)を含むがデータがない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 自己反応性に関わる原子団は含まず、爆発性に関わる原子団(ニトロ基)を含むがデータがない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - ナトリウム原子を含むが水溶解度データ(13.9 g/L(pH7)(PM(14th, 2006))があり、水と急激な反応をしないと考える。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - フッ素、塩素元素は含まず、窒素と結合した酸素原子を含むがデータがない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は550 mg/kg(雄)および467mg/kg(雌)(厚労省報告(Access on Nov. 2011))に基づき区分4とした。

関連物質のp-ニトロフェノール(CAS番号 100-02-7)も参照のこと
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値は >5000 mg/kg(RTECS(2003):元文献 National Technical Information Service.: OTS0538646)に基づき区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - ラットのLC50値は >4.7mg/L/4hと報告されている(CICAD(J)20(2004))が、区分を特定できないので分類できない。なお、試験濃度が飽和蒸気圧濃度(3.49E-09 mg/L)を超えているので、粉塵による試験とみなした。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分外
-
-
- - 本物質のin vivo試験のデータはないが、遊離塩基であるp-ニトロフェノールではマウスの骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞 in vivo変異原性試験)で陰性(Regul. Toxicol. Pharmacol., 55, 33-42, 2009)であることから区分外とした。なお、本物質のin vitro 試験として、エームス試験で陰性(厚労省報告(Access on Nov. 2011))、CHL細胞を使用した染色体異常試験では陽性(厚労省報告(Access on Nov. 2011))が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットに交配前から経口投与による簡易生殖毒性試験において、親動物の一般毒性として高用量の400 mg/kgで死亡例の発生と自発運動の低下が観察されたが、親動物雌雄とも生殖機能への影響はみられず、新生児に対しても被験物質に起因する変化は認められなかった(厚生省報告(Access on Nov. 2011))と報告されている。しかし、催奇形性を含む仔の発生に及ぼす影響についてはデータ不十分のため「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(中枢神経系)


警告
H371 P309+P311
P260
P264
P270
P405
P501
ラットに経口投与により、250mg/kg以上で自発運動の減少及び腹臥/横臥、500mg/kg以上で強直性痙攣と死亡がみられ、生存動物の症状は投与2時間後までにすべて消失し、剖検では死亡動物を含めて、いずれの動物にも異常は認められなかった(厚生省報告(Access on Nov. 2011))。以上の報告において、投与後の自発運動の減少、腹臥/横臥の症状に加え、ガイダンス値区分2に相当する500 mg/kg以上で強直性痙攣が認められ、本物質の標的臓器に中枢神経系も挙げられるている(HSDB(2003))ことから、区分2(中枢神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(血液系)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットの2週間吸入ばく露試験(粉塵:0.340および2.47 mg/L)において、メトヘモグロビン値の用量依存的な増加がみられ、14日の回復期間後もなお一部の動物では増加が持続し、赤血球数、ヘモグロビン、およびヘマトクリット値がばく露期間中に減少を示した(CICAD 20(2000))。さらに本物質の標的臓器として血液の記載(HSDB(2003))もあり、上記試験の低用量の0.340 mg/L〈90日換算:0.052 mg/L)はガイダンス値の区分2に相当することから、区分2(血液系)とした。なお、ラットの28日間反復経口投与試験では、1000 mg/kg/dayで死亡例の発生、自発運動および呼吸数の減少、一部の動物に強直性痙攣、400 mg/kg/day以上で腎臓の病理学的変化が報告されている(厚生省報告(Access on Nov. 2011))が、いずれもガイダンス値範囲を超えた用量での所見である。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
-
- - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-
-
- - データなし。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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