GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 826-36-8
名称 2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-オン
物質ID 23A5160
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 融点が55℃以下の固体ではあるが、データがなく、分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は 1000-2000 mg/kg(IUCLID(2000), Directive 84/449/EEC, B.1,GLP)および1330 mg/kg(BUA Report 255(2006),OECD TG401)に基づき区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は >2000 mg/kg で死亡が認められなかった(IUCLID(2000), OECD TG 402, GLP)ことに基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギの皮膚に500 mgを4時間適用した試験(OECD TG 404)で重度の壊死が認められ、重度の損傷により試験は24時間後に中止され、本物質は腐食性(caustic)との結果(BUA Report 255(2006))に基づき。区分1とした。また、ウサギ1匹のみを用い、500 mgを適用した別の試験(OECD TG 404)でも、72時間後に重度の壊死のため試験が中止され、腐食性(caustic)と評価されている(BUA Report 255(2006))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
重度の損傷を起こすことからウサギ1匹のみを用い、100 mgを適用した試験(OECD TG 405)で、72時間後に試験は中止された。刺激指数は最大110に対し38であり、結膜嚢に粘膜剥離と腐食が認められ、腐食性(caustic)との評価結果(BUA Report 255(2006))に基づき区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P261
P272
P280
P321
P363
P501
モルモットのマキシマイゼーション試験(OECD TG 406)において、惹起処置後全動物に紅斑と浮腫が観察され(陽性率100%(20/20))、強い感作性(highly sensitizing)との報告(BUA Report 255(2006))に基づき、区分1とした。また、別のモルモットのマキシマイゼーション試験(Directive 84/449/EEC, B.6、GLP)でも感作あり(sensitizing)との結果(IUCLID(2000))が報告されている。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験(Directive 84/449/EEC, B.10, GLP)で陰性結果(IUCLID(2000))が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(心血管系、神経系)


警告
H371 P309+P311
P260
P264
P270
P405
P501
本物質は血管運動神経を阻害すると考えられており、その結果血管拡張を起こし血圧を低下させる(BUA Report 255(2006))との記載があり、List2の情報であることから区分2(心血管系)とした。また、ラットの急性経口毒性試験(OECD TG401; GLP)でLD50値は1350 mg/kgであり、30分後に神経過敏、振戦、よろめき、その後に鎮静、運動失調、呼吸困難、体温低下、腹臥位、筋肉のひきつりなどの中毒症状が観察され(BUA Report 255(2006))、試験用量(1000, 1250, 1580 mg/kg)はガイダンス値区分2に相当していることから区分2(神経系)とした。なお、ラットに2000 mg/kgを経皮投与した試験では、被毛の乱れが1匹に見られたのみで、その他には剖検所見を含め異常が報告されていない(BUA Report 255(2006))ことから、経皮投与では区分外相当となる。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの30日間、1日2回の反復投与試験(50, 100, 300 mg/kg bw)で、腎臓、肝臓の壊死や中枢神経系に悪影響を起こしたとの記載があるが、投与経路が不明なためデータ不足により分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
-
-
- - 藻類、甲殻類の急性毒性試験において、EC50が100 mg/Lを超えている(IUCLID, 2000; BUA, 2006)ことから、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性でない(BODによる分解度:4、5、5%(既存点検, 2004))が、藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間NOEC = 100 mg/L(IUCLID, 2000))であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、甲殻類の急性毒性が区分外相当であり(IUCLID, 2000)、難水溶性ではない(水溶解度=524500mg/L、PHYSPROP Database 2009)ことから、区分外となる。
以上の結果から、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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