項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 2243-62-1 |
名称 | 1,5-ジアミノナフタレン |
物質ID | 23A5184 |
分類実施年度 | 平成23年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は580℃であり(ICSC(1999))、常温で発火しないと考えられる。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含んでいない有機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値として、雄で2100 mg/kg、雌で634 mg/kg(IUCLID(2000))と報告され、雄が区分外、雌が区分4に該当する。危険性の高い雌のデータを採用し区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - |
ラットLD50値は >2000 mg/kg(IUCLID(2000))に基づき、2000 mg/kgで死亡例が発生していることから、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 |
- |
- | - | ラットLC50値は>=5.27 mg/L/4h [OECD TG 403; GLP](IUCLID(2000))に基づき区分外とした。なお、当該物質は粉塵として投与されたと記載されている(IUCLID(2000))ので、粉塵の基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギの皮膚に試験物質500 mgを4時間の半閉塞適用した試験(OECD TG 404)において、全動物の全観察時点で刺激性評点は0であり、一次刺激性なし(no primary irritant effects)との結果(BUA Report 115(1995))に基づき区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギの眼に試験物質100 mgを適用24時間後に洗浄した試験(OECD TG 405)において、全動物の全観察時点で刺激性評点は0であり、眼に対する刺激性なし(no irritant effects)との結果(BUA Report 115(1995))に基づき区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P261 P272 P280 P321 P363 P501 |
モルモットのマキシマイゼーション試験(OECD TG406、GLP)において、試験物質濃度50%、25%、および5%による惹起で陽性率はそれぞれ45%(9/20)、50%(10/20)、および20%(4/20)と用量依存性が認められ、感作性あり(sensitizing)と報告されている(BUA Report 115(1995)、IUCLID(2000))。その結果、本物質はヒトにおいても接触アレルギー物質の可能性がある(potential contact allergen for humans)と見なさねばならない(BUA Report 115(1995))との記載により、区分1とした。なお、MAKBATではSh(MAK/BAT(2010))と評価されている。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | ラットの経口投与による肝臓を用いたDNA結合試験(GLP準拠)(体細胞 in vivo 遺伝毒性試験)で陰性(IUCLID(2000)の報告があるが、他に生殖細胞および体細胞を用いたin vivo試験のデータがないため分類できない。なお、in vitro試験では、エームス試験(NTP DB(Access on Dec. 2011)、IUCLID(2000))、V79細胞を用いた染色体異常試験とSCE試験(IUCLID(2000))で陽性、V79細胞でのHGPRTとラット初代肝細胞のUDS試験で陰性の結果が得られている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
IARCによる発がん性評価がGroup3(IARC Suppl.7(1987))であることから「分類できない」とした。なお、ラットおよびマウスに2年間経口投与した試験において、ラットでは陰核腺の腺腫とがんを合わせた発生率が有意に上昇し、マウスでは用量依存性に甲状腺腫瘍、肝細胞がん、細気管支/肺胞上皮腺腫の発生率が有意に上昇したとの報告がある(IARC 27(1982))。EU分類ではCarc. Cat. 3; R40(EC-JRC(ESIS)(Access on Dec. 2011))である。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 妊娠ラットの器官形成期に経口投与した発生毒性試験(OECD TG414: GLP)において、母獣に体重増加抑制が認められた中・高用量群で仔の体重のわずかな減少以外に仔の発生に対する悪影響は報告されていない(IUCLID(2000))。しかし、親動物の交配前からの投与による性機能および生殖能に対する影響に関してはデータがなく不明のため「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(全身毒性)、区分3(麻酔作用) |
警告 |
H371
H336 |
P309+P311
P260 P264 P270 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
ラット雌雄の急性経口毒性試験において、LD50値は雄が2100 mg/kg、雌が634 mg/kgと報告され、雌雄とも毒性症状として麻酔状態、全身倦怠が記載されている(IUCLID(2000))ことに基づき、区分3(麻酔作用)とした。また、雌ではガイダンス値区分2相当の用量で、さらに被毛の乱れ、体重減少が観察され、死亡例が発生したが、標的臓器を特定できないことから、区分2(全身毒性)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
ラットおよびマウスの8週間混餌投与試験(試験濃度:0、0.03、0.1、0.3、1.0、3.0 %)において、両動物種ともガイダンス値範囲を超える0.3%(90日換算:264 mg/kg/day)以上の群で死亡が発生し、マウスの雌のみ0.03%(26.5 mg/kg/day)群でも死亡の発生が報告されている(NTP TR 143(1978))。この0.03%群の雌マウスの死亡については、濃度がより高い0.1%群で死亡がなく、かつ、マウスの103週間混餌投与試験(試験濃度:0.1、0.2 %)では試験濃度と死亡率との間に有意な関連がなかった(NTP TR 143(1978))とされていることから、投与の影響とは考え難い。また、その他の影響として体重増加抑制が報告されているのみで詳細な情報もなく「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 |
P273
P501 |
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間ErC50 = 1.8 mg/L(環境省生態影響試験, 2007)から区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 |
- |
H411 |
P273
P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 1989))、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC = 0.34 mg/L(環境省生態影響試験, 2007)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 1989))、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 3.8 mg/L(環境省生態影響試験, 2007)であることから、区分2となる。 以上の結果から、区分2とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
|