GHS分類結果(過年度実施分類結果の再分類)

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 51-79-6
名称 ウレタン
物質ID 23B5504
分類実施年度 平成23年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - 可燃性(ICSC(J)(2010))という情報があるが、所定の試験データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - フッ素、塩素を含まず、酸素が炭素以外の原子と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 融点が55℃以下の固体ではあるが、データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は1809 mg/kg(環境省リスク評価 第6巻(2008))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P280
P312
P322
P363
P501
ラットのLD50値は1800 mg/kg(厚労省リスク評価書(Access on August. 2011)、List1相当)に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、眼に入ると発赤、痛みを生じるとの記載(環境省リスク評価 第6巻(2008))があるが、詳細は不明である。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
マウスに経口または吸入投与による骨髄または末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)は多くの報告があり、そのほとんどが陽性結果である(JECFA 1125(2006)ことにより区分2とした。なお、その他にin vivo試験として、マウスを用いた優性致死試験およびマウスを用いた特定座位試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)ではいずれも陰性(JECFA 1125(2006))が報告され、さらに、体細胞を用いた染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験、および不定期DNA合成試験で陽性(JECFA 1125(2006))の報告がある。また、in vitro試験では、エームス試験で陰性または陽性、ヒトの末梢リンパ球を用いた染色体異常試験で陽性、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陰性(厚労省リスク評価書(Access on August. 2011)、JECFA 1125(2006)、NTP DB Study ID 588195(1987))がそれぞれ報告されている。
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
IARCの発がん性評価でグループ2Aに分類されている(IARC 96(2010))ことから区分1Bとした。なお、日本産業衛生学会では第2群B(産衛学会誌(2004))、EUではCarc. Cat.2; R45(EC-JRC(ESIS)(Access on Aug. 2011))に分類されている。また、マウスの飲水投与による生涯投与試験において、明らかな用量依存的な発生を示した腫瘍は雌雄における肺腫瘍(主に腺腫と腺癌)と血管内皮腫(主に肝臓で)、および雌の乳腺癌であった(JECFA 1125(2006))と報告されている。
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
マウスの妊娠9日に吸入ばく露した試験において、母動物の一般毒性について記述はないが、ばく露 24 および 36 時間で胎児の外表異常(口蓋裂、多指症)、脊椎異常の有意な増加が報告されている(厚労省リスク評価書(Access on August. 2011))。また、妊娠ラットに1000mg/kgを経口投与により、母動物の一般毒性として摂餌量低下と体重増加抑制が認められ、一方、生殖に対する影響として、胎仔の重量低下および吸収の増加に加え、妊娠6~12日の投与では無尾および脳脱の奇形の発生、さらに妊娠0~5日、6~12日または13~19日の各期間の投与では椎骨と胸骨における骨格異常の増加が観察された(JECFA 1125(2006))。以上の報告に基づき区分2とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ヒトにおいて、吸入すると意識喪失、経口摂取では吐き気、嘔吐、意識喪失を生じると報告されている(厚労省リスク評価書(Access on August. 2011))。さらに、げっ歯類を用いた経口投与試験により1000mg/kg bwで麻酔作用を起こす(JECFA WHO 930(2006))との記述から区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(造血系)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットおよびマウスを用いた13週間反復経口(飲水)投与試験において、ラットではガイダンス値区分2に相当する11~23 mg/kg/day以上で白血球およびリンパ球の減少、78~114 mg/kg/day以上で脾臓とリンパ節のリンパ球枯渇が認められ、さらにガイダンス値範囲を超える用量であるが骨髄細胞数の有意な減少に加え、マウスでも脾臓、リンパ節、胸腺のリンパ球の枯渇、骨髄細胞数の減少が認められている(厚労省リスク評価書(Access on August. 2011))。以上の報告に基づき区分2(造血系)とした。なお、その他の影響として、肝臓における肝細胞の空胞化、腎症の発生率増加、肺の炎症などが報告されているが、いずれもガイダンス値範囲の上限を超えた用量での所見である。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
-
-
- - 魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 5,240mg/L(AQUIRE, 2012他)から、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度 = 480,000 mg/L(PHYSPROP Database, 2009))、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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