項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 124-09-4 |
名称 | ヘキサメチレンジアミン |
物質ID | 23B5516 |
分類実施年度 | 平成23年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | 可燃性(Combustible(Weiss(1986)))という情報もあるが、データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は305℃であり(ICSC(1998)))、常温で発火しないと考えられる。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - |
データなし。なお、(ICSC(J)(1998)では、水の存在下で多くの金属を侵すと記載されている。また、UNRTDG(UN2280)では腐食性物質に該当しているが、皮膚腐食性も含む分類なので、金属腐食性に該当するのか判別できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値として5件のデータ(980 mg/kg、792 mg/kg、1127 mg/kg、800 mg/kg、750 mg/kg)(SIDS(Access on Oct. 2011))は全て区分4に該当する。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 |
P302+P352
P280 P312 P322 P363 P501 |
ウサギのLD50値は1110 mg/kg bw(NITE初期リスク評価書 117(2008))に基づき区分4とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | ラットLC50値が>0.95 mg/L(4時間、粉塵)(NITE初期リスク評価書 117(2008))との報告があるが、この値からは区分を特定できないのでデータ不足のために「分類できない」とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
ウサギ3匹の皮膚に本物質85%含む試験物質を適用後1分以内に疼痛反応、さらに15分間のパッチ除去直後に小水泡を伴う強い紅斑が観察された(SIDS(Access on Oct. 2011))。また、ウサギ3匹に試験物質粉末を24時間適用した結果、刺激性スコアは3匹とも全ての観察時点で8(最大8)で腐食性あり(corrosive)と評価された(USEPA/HPV(2003)、List1相当)。以上より区分1とした。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept. 2011))と記載されている。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
ウサギの眼に25%水溶液0.1mLを30秒間適用した試験において、不可逆性の極度の刺激を起こし、刺激性スコアは全観察時点で110(/110)であった(USEPA/HPV(2003))ことから、区分1とした。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept. 2011))と記載されている。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。なお、詳細不明であるが、モルモットに注射後に飽和蒸気のばく露により、肺性感作(pulmonary sensitization)の典型的な症状が見られた(ACGIH(2001))との記載がある。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P261 P272 P280 P321 P363 P501 |
ヒトにおいて下着の着用により発疹が出現したため、溶媒分画及び検出成分のパッチテストを施行したところ、ヘキサメチレンジアミンに陽性反応があり、アレルギー性接触皮膚炎であった(NITE初期リスク評価書 117(2008))との報告があり、さらに、Contact Dermatitisにアレルギー物質として掲載されている(Contact Dermatitis(Frosch)(4th, 2006)、List1相当)ことから、区分1とした。なお、モルモットを用いた皮膚感作性試験では陰性結果(NITE初期リスク評価書 117(2008))が報告されている。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - | 体細胞in vivo変異原性試験として、ラットに経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(USEPA/HPV(2003))およびマウスの末梢血を用いた小核試験(ACGIH(2001))でいずれも陰性の報告により、区分外とした。なお、in vitro試験としてエームス試験(NITE初期リスク評価書 117(2008)、チャイニーズハムスターCHO細胞を用いた染色体異常試験(NTP DB ID780219(1982))、およびチャイニーズハムスターCHO/K1細胞を用いた遺伝子突然変異試験(USEPA/HPV(2003))で、いずれも陰性が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 |
P308+P313
P201 P202 P281 P405 P501 |
ラットに経口投与による二世代生殖試験(GLP準拠)の結果、親動物としてF0及びF1の雄に体重増加抑制が見られた用量で、F0およびF1とも同腹仔数の減少を示した(NITE初期リスク評価書 117(2008))ことから、区分2とした。なお、ラットの器官形成期を含む妊娠期間中に経口投与した発生毒性試験(GLP:yes)においては、母動物の体重増加抑制が見られた用量で、催奇形性を含め仔の発生に及ぼす影響は認められていない(NITE初期リスク評価書 117(2008)、SIDS(Access on Oct. 2011))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分2(全身毒性) |
危険 警告 |
H370
H371 |
P307+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 P309+P311 |
ヒトで本物質は眼、皮膚、気道に対して腐食性を示し、吸入すると灼熱感、咳、息苦しさ、息切れ、咽頭痛を生じる(環境省リスク評価 第3巻(2004))との報告、さらにラットに2100 ppm(9.984 mg/L)の本物質蒸気を6時間、2回吸入ばく露(4時間換算値: 17.293 mg/L)した試験で、鼻部刺激反応、呼吸困難、嗜眠、気管支炎、肺水腫、肺出血がみられた(NITE初期リスク評価書 117(2008))と報告により、ヒトでの知見があることから区分1(呼吸器)とした。その他に、ラットに500, 700, 800, 1000 mg/kg bwを経口投与により、脱力、会陰部や顔面の汚れ、脱毛、下痢などの症状が観察され、700 mg/kg以上で死亡が発生し、LD50値は792 mg/kgと報告(USEPA/HPV(2003))されているが、区分2のガイダンス値範囲にあり標的臓器を特定できないので、区分2(全身毒性)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(気道) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
本物質に暴露されていた労働者20 人の調査で結膜及び上気道の刺激が報告され(環境省リスク評価第3巻(2004))、また、ヒトで本物質のばく露による主な所見は皮膚と上気道の刺激であった(ACGIH(2001))と記述されている。さらに、動物試験では、ラットに13週間吸入ばく露(ミスト)により51 mg/m3以上の群で鼻・口周囲に滲出物がみられ、215 mg/m3群では全例が試験終了前に死亡または瀕死状態となり、鼻腔及び気管粘膜に扁平上皮化生がみられた(NITE初期リスク評価書 117(2008))との報告がある。以上の知見に基づき区分1(気道)とした。一方、ラットに13週間混餌投与した試験では、ガイダンス値を超える150 mg bw/kg/day以上の用量で体重増加の抑制を認めた他は、すべての群で投与に関連した影響を認めなかった(環境省リスク評価第3巻(2004))ことから、経口経路では区分外相当と判断される。 その他、上記の労働者20人の調査で肝炎を発症した報告もあるが、1例の報告であり(環境省リスク評価第3巻(2004))、モルモットの95日間経口投与試験で腎臓への影響が見られているが、試験法が一般的なガイドラインに準拠した方法ではなく適切な評価はできないとしている(NITE初期リスク評価書 117(2008))。また血液への影響の記載もあるが、血液検査に一貫性がなく、また否定的な疫学調査などの報告(PATTY(5th, 2001)、環境省リスク評価第3巻(2004))もあることからいずれも分類の根拠としなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 |
- |
H402 |
P273
P501 |
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の0-72時間ErC50 = 18.1 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2008)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(2週間でのBODによる分解度:55.5%、TOCによる分解度:96.9%、HPLCによる分解度:100%(既存点検, 1975))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 4.16 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2008他))であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ゴールデンオルフェ)の96時間LC50 = 62 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2008)であるが、急速分解性があり(2週間での、BOD:55.5%、TOC:96.9%、HPLC:100%(既存点検, 1975))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow = 0.35(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外となる。 以上の結果より、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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