項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 1738-25-6 |
名称 | 3‐(ジメチルアミノ)プロパンニトリル |
物質ID | 24A6001 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 |
警告 |
H227 |
P370+P378
P403+P235 P210 P280 P501 |
引火点64℃ [密閉式](CC)は > 60℃ かつ ≦93℃ であることから、区分4に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 自己反応性に関わる原子団(アミノニトリル類)を含んでいるが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は290℃であり(ECHA CHEM 2012)、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットLD50値として2件のデータ(1290 mg/kg(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)、List2相当))、2262 mg/kg(IUCLID(2000))があり、1件が区分4、もう1件がJIS分類基準の区分外に相当することから、危険性の高い方の区分を採用し区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 |
P302+P352
P280 P312 P322 P363 P501 |
ウサギLD50値は1213 mg/kg(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)))に基づき、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | ラットに5.72 mg/Lを8時間ばく露(蒸気:4時間換算値:8.09 mg/L)した場合の死亡率は1/12(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)))と報告されているが、このデータのみでは区分を特定できないことから、分類できないとした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギ2匹の皮膚に本物質原液0.5 mLを20時間の閉塞適用により、1匹のみに紅斑が見られたが4日以内に完全に回復し、2匹とも浮腫はなく、24、48、72時間における評価で平均スコア値は紅斑0.5、浮腫0であった(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)))ことから、区分外とした。なお、ウサギを用いた別の試験でも刺激性スコアは10段階評価での最も低い1であり、刺激性なし(not irritating)との報告(IUCLID(2000))がある。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 |
ウサギ2匹の眼に本物質原液50μLを適用により、24、48、72時間における評価で平均スコア値は角膜1.3、虹彩0、結膜1.3、結膜水腫0であり、角膜と結膜への影響は8日以内に完全に回復した(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)))。以上より角膜のスコアが1を超えていることから区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性の結果(IUCLID(2000))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足。2匹の妊娠ラットに0.3%の濃度で17日間混餌投与した試験で、母動物の毒性、胎児毒性および催奇形性なしとの報告(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)))があるが、1用量のみの試験で動物数が2例と少なく、試験条件として不十分であり、詳細も不明である。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(腎臓、膀胱、中枢神経系) |
警告 |
H371 |
P309+P311
P260 P264 P270 P405 P501 |
ラットに175, 350または700 mg/kgを1日に2回のみ経口投与した試験において、尿閉と用量との間に正の相関が見られ、また、膀胱の組織検査で顕著な粘膜下および漿膜下の浮腫、重度の毛細血管の鬱血、点状出血が見られ、粘膜下に多発性の血管周囲の炎症性浸潤も観察された。腎臓の肉眼および顕微鏡検査で腎乳頭の鈍化を伴う腎盂の拡張を示す水腎も見られた(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)))。以上の試験用量はガイダンス値区分2の範囲にあり、区分2(腎臓、膀胱)とした。さらに、ラットの急性経口毒性試験(用量:860~3990 mg/kg)で、痙攣(伸張・屈曲)、振戦、強直間代性痙攣、鈍麻、腹臥位・側臥位の症状(eChemPortal(ECHA CHEM(2012)))が観察されていることから、区分2(中枢神経系)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(膀胱、神経系) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
本物質を扱う労働者に泌尿器系の機能障害(尿閉、排尿の躊躇、減少、および中断、困難、膀胱拡張等)が報告されており、本物質のばく露に起因する神経因性膀胱障害を有する労働者の追跡調査では、神経学的異常が影響を受けた労働者 10人中3人に認められ、その中の1人は知覚運動神経障害、泌尿器科学的検査では数人が持続性の異常を示した(PATTY 2001)との報告、さらに職業ばく露により数人に知覚の末梢神経障害も見られ、一つの工場では多数の労働者が不眠、神経過敏、知的機能低下を含む中枢神経系症状を示した(HSDB(2003))ことが報告されている。以上のヒトでの知見に基づき、区分1(膀胱、神経系)とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 |
- |
- | - | 藻類、甲殻類及び魚類において、いずれも>100mg/Lである(IUCLID, 2000)ことから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - | 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度:1000000 mg/L、PHYSPROP Database, 2009)、藻類、甲殻類及び魚類の急性分類が区分外である(IUCLID, 2000)ことから、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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