GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 115-19-5
名称 3-メチル-1-ブチン-3-オール
物質ID 24A6009
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類できない
-
-
- - 爆発性に関わる原子団(アセチレン類)を含んでいるが、データがなく分類できない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点20℃ [密閉式](Bretherick(7th, 2007))は < 23℃ であり、かつ、初留点104-105℃(Merck(14th, 2006))は >35℃ であることから、区分2に該当する。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 爆発性に関わる原子団(アセチレン類)を含んでいるが、データがなく分類できない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は350℃であり(ICSC(2009))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が水素とのみ結合している。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は1420mg/kg(SIDS(1998))に基づき区分4とした。なお、他にもLD50値として1950 mg/kg(IUCLID(2000))などが報告され、急性経口毒性はラットでは類似した結果が得られており、LD50値は1300~2600 mg/kgの範囲にある(SIDS(1998))と記載されている。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は >2000 mg/kg(OECD TG402、GLP準拠)(SIDS(1998))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - ラットのLC50値(4時間ばく露)は >21.3 mg/L(>6194 ppm)(OECD TG403)(SIDS(1998))と報告されているが、このデータだけでは区分を特定できないので分類できない。なお、試験濃度は飽和蒸気圧濃度の90%の値より低いことから、気体の基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- - ウサギの皮膚に本物質を希釈せず20時間の閉塞適用した試験で、軽微な紅斑(only a slight reddness)が認められたのみであった(SIDS(1998))との結果に基づき区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギの結膜嚢に本物質を50 μLを適用した試験で、8日後に不可逆性を示すブドウ膜腫の形成がみられ、重度の刺激物と判定され(SIDS(1998))、さらにEUの基準に従ってR41に分類する必要がある(SIDS(1998))との記述もあり、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - モルモットを用いた皮膚感作性試験(Split Adjuvant Test法)は、本物質が感作性物質であることを示していない(SIDS(1998))が、OECDで承認された試験方法ではないので「分類できない」とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外
-
-
- - マウスの腹腔内投与による赤血球を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(OECD TG474、GLP準拠)で陰性の結果(SIDS(1998))に基づき、区分外とした。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性(SIDS(1998))の報告がある。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠ラットを用い器官形成期に経口投与した発生毒性試験(OECD TG414、GLP準拠)において、母動物に臨床症状(鈍麻、不安定歩行、立毛)や体重低下が現れた高用量(400 mg/kg)で、胎児に頭蓋骨、胸椎体、胸骨分節の骨化遅延が増加すると共に発育不完全な頚肋および過剰肋骨の数の有意な増加がみられたが、奇形の発生は認められなかった(SIDS(1998))。以上の胎児への影響は変異または化骨遅延のため分類の対象とせず、本試験からは仔の発生に対する悪影響は示されなかったが、性機能および生殖能に関してはデータがなく影響が不明のため「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ラットに経口または吸入投与による急性毒性試験で観察された症状として麻酔が記載され(SIDS(1998))、また、中枢神経機能に対する軽度の鎮静作用が認められたとの薬理試験による知見(SIDS(1998))もあり、区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットを用いた4週間反復経口投与試験において、高用量の600 mg/kg/day(90日換算;185 mg/kg/day)で死亡率増加、鎮静、麻酔の症状、体重増加抑制などの影響に加え、血液学的変化として、白血球数、ヘモグロビン濃度およびリンパ球の減少、多形核好中球、多染性赤血球、赤血球大小不同、および環状赤血球の増加が認められ、その一部は200 mg/kg/day(90日換算;62 mg/kg/day)の用量でも軽微ながら認められた。また、病理学的所見は投与期間中に死亡した高用量群の動物に限られ、上部消化管の刺激を示す充血、限局性出血、糜爛・潰瘍性胃炎が認められたが、血液学的変化を裏付ける病理組織学的変化は観察されなかった(SIDS(1998))。したがって、ガイダンス値範囲の用量で悪影響は示されていないので、経口経路では区分外相当とみなせるが、他経路に関してはデータがなく影響も不明のため、特定標的臓器毒性(反復ばく露)の分類としては「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
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- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
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- - 藻類、甲殻類及び魚類において、いずれも>100mg/Lである(SIDS, 2002)ことから、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
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- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度=1000000 mg/L、PHYSPROP Database, 2012)、藻類、甲殻類及び魚類の急性分類が区分外(SIDS, 2002)であることから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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