項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 2530-87-2 |
名称 | ガンマ-クロロプロピルトリメトキシシラン |
物質ID | 24A6015 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 |
警告 |
H226 |
P303+P361+P353
P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点45℃ [密閉式](SIDS(2006))は ≧ 23℃ かつ ≦60℃ であることから、区分3に該当する。なお、その他「84℃(不明)、57℃(不明)(SIDS(2006))」のデータがあるが、安全性を考慮して45℃を採用した。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は220℃(GESTIS(Access on May. 2012))であり、常温で発火しないと思われる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
- |
- | - | 分子内に半金属(Si)を含むが水溶解度が650,000 mg/L(25℃)(SIDS(2006))というデータがあり、水と急激な反応をしないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
- |
- | - | フッ素を含まず塩素および酸素を含む有機化合物であり、この酸素が水素および炭素以外の元素(Si)と化学結合しているが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - |
ラットに2000 mg/kg投与(OECD TG401; GLP)で死亡例はなく、LD50値は>2000 mg/kg bw(SIDS(2006))との報告に基づき区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - |
ラットに2000 mg/kg投与(OECD TG401; GLP)で死亡例はなく、LD50値は>2000 mg/kg(SIDS(2006))との報告に基づき区分外とした。なお、ウサギの場合はLD50値が3595~3991 mg/kg(SIDS(2006))により、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)となる。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足。なお、飽和蒸気下で6時間ばく露により死亡は発生しなかったとの報告があるが、区分を特定できないので分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 |
P302+P352
P332+P313 P264 P280 P321 P362 |
ウサギ6匹の皮膚に試験物質原液0.5mLを4時間にわたり半閉塞適用した試験(OECD TG404, GLP)において、適用後72時間に紅斑と浮腫が各3匹に見られたが、17日後までに消失し、皮膚一次刺激指数(PII)は3.23で中等度の刺激性(moderately irritating)との報告(SIDS(2006))に基づき、区分2とした。なお、ウサギの皮膚に試験物質原液0.5mLを4時間にわたり閉塞または半閉塞適用した別の試験では刺激性は認められず、刺激性なし(not irritating)との報告(SIDS(2006))もある。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 |
ウサギの眼に試験物質原液0.1 mLを適用した試験(OECD TG405; GLP)において、3匹中1匹に軽微な結膜刺激を起こしたのみで刺激性なし(not irritating)と評価され、一方、ウサギの眼に試験物質原液0.1 mLを適用した別の試験(OECD TG405;およびGLPに概ね準拠)において、適用1時間以内に分泌物を伴う軽度の発赤と浮腫が見られたが24時間以内に消失、6匹中2匹が4時間以内に軽微な虹彩炎が見られたが角膜の傷害は観察されず、軽度の刺激性(slightly irritating)と評価された(SIDS(2006))。危険性の高い区分として後者の試験データに基づき区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 |
- |
- | - | モルモットを用いたビューラー法による皮膚感作性試験(OECD TG406, GLP)において、感作性なし(not sensitizing)との評価結果(SIDS(2006))に基づき区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - |
体細胞in vivo変異原性試験として、マウスに腹腔内投与による骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG474, GLP)およびラットに90日間吸入暴露による骨髄細胞を用いた小核試験の結果がいずれも陰性(SIDS(2006))であったことに基づき、区分外とした。なお、in vitro試験では、エームステストおよびマウスリンフォーマ試験の結果としていずれも陽性(SIDS(2006))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | ラットの交配前14日から雄は28日間、雌は交配および妊娠期間を通じ交配後19日まで反復吸入ばく露による一世代生殖試験(OECD TG422, GLP)の結果、最高用量100 ppmにおいても親動物の一般状態および生殖毒性に影響は見られなかった(SIDS(2006))が、催奇形性を含む子の発生に及ぼす影響に関してはデータ不足のために分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) |
警告 |
H336 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
ラットの単回経口投与試験におけるおおよその致死量は10000 mg/kgであり、5000~10000 mg/kg投与後30分で嗜眠、筋協調の消失が観察された(SIDS(2006))。また、ラットに2000 mg/kgを単回経口投与した試験(OECD TG401, GLP)では、投与後6時間迄に歩行異常、うずくまり、よろめきなどの症状が観察されたが、24時間後には全動物とも正常に回復していると思われた(SIDS(2006))。以上の所見に基づき区分3(麻酔作用)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(膀胱) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
ラットの90日間反復吸入ばく露試験(蒸気、0.004, 0.041, 0.814, 1.627 mg/L、6時間/日)におけるばく露の影響として、100 ppm(0.814 mg/L)雌雄で膀胱上皮過形成の発生増加、雄で腎臓のα-2μ-グロブリン(硝子滴腎症)発生の頻度および程度の増加が観察された(SIDS(2006))。ばく露濃度(0.814 mg/L)がガイダンス値区分2に相当することから区分2(膀胱)とし、一方、α-2μ-グロブリン腎症は雄ラット特有の変化でヒトには当てはまらないことから、分類の根拠としなかった。なお、膀胱上皮過形成の発生増加は、ラットに28日間反復吸入ばく露した別の試験でも観察されている(SIDS(2006))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 |
- |
- | - | 藻類、甲殻類及び魚類において、いずれも>100mg/Lである(SIDS, 2006)ことから、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(SIDS, 2006)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC=70mg/L(SIDS, 2006)であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、難水溶性ではなく(水溶解度=14600mg/L、PHYSPROP Database 2009)、甲殻類及び魚類の急性分類が区分外である(SIDS, 2006)ことから、区分外となる。 以上の結果を比較し、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
|