GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 99-97-8
名称 N,N-ジメチル-パラ-トルイジン
物質ID 24A6051
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P403+P235
P210
P280
P501
引火点76℃ [密閉式](MSDS(Sigma-Aldrich)(Access on June. 2012))は >60℃ かつ ≦93℃ であることから、区分4に該当する。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は425℃であり(GESTIS(Access on June. 2012))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は1650 mg/kg[OECD TG 401、GLP](USEPA/HPV(2001)、List1相当)に基づき区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値は >2000 mg/kg[OECD TG 402、GLP](USEPA/HPV(2001))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットの4時間ばく露によるLC50値は1.4 mg/L/4h[TSCA 40CFR 798.1150、GLP](USEPA/HPV(2001))に基づき区分4とした。なお、LC50値(1.4 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(1.30 mg/L)より高いので、ミストによる試験と判断した。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 区分外
-
-
- - マウスに90日間経口投与による末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)における陰性結果(NTP DB(2012))に基づき区分外とした。マウスを用いた小核試験では、4日間の経口投与でも陰性(NTP TR 579 Draft(2012))の報告がある。さらにin vivo試験では、ラットまたはマウスに経口投与による肝細胞を用いたDNA損傷試験の結果も陰性(USEPA/HPV(2001)、NTP TR 579 Draft(2012))であるが、一部に陽性の報告(NTP TR 579 Draft(2012))もある。一方、in vitro試験としてエームス試験は陰性(NTP DB(2012))であったが、チャイニーズハムスターのV79細胞を用いた染色体異常試験では非代謝活性化で陽性(USEPA/HPV(2001))が報告されている。
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
ラットおよびマウスの2年間強制経口投与試験において、ラット雄で肝細胞がん、および肝細胞腺腫またはがん(合計)の発生率増加、鼻腔腫瘍の発生率増加みられた。また、ラット雌で肝細胞がん、および肝細胞の腺腫またはがん(合計)の発生率増加が認められ、ラットの雌雄共に発がん性の明確な証拠が得られた。一方、マウス雄で肝細胞腺腫、肝細胞がん、および肝芽腫の発生率増加が認められた。また、マウス雌で肝細胞腺腫、肝細胞がんおよび肝芽腫腫の発生率増加、肺胞/細気管支腫瘍の発生率増加がみられ、マウスの雌雄共に発がん性の明確な証拠が得られたと報告されている(NTP TR 579 Draft(2012))。以上より、ヒトに関する情報はないが、2種の動物で雌雄各ーに発がん性の明確な証拠が示されていることから、区分2とした。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(血液系、上気道)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットおよびマウスの14週間強制経口投与試験の所見では、メトヘモグロビン血症が主要な血液学的毒性反応であり、その他多くの病変はメトヘモグロビン産生の二次的変化として説明し得るようである(NTP TR 579 Draft(2012))と述べられている。ガイダンス値範囲内の用量(区分2相当)で観察された変化として、ラットの場合、観察された影響は全投与群(62.5~1000 mg/kg/day)で脾臓と骨髄の造血細胞増殖および肝臓の色素沈着がみられた。マウスでは60 mg/kg/day以上で軽微ながらヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度および赤血球数の減少、網赤血球数の増加、30 mg/kg/day以上でメトヘモグロビン値の増加、60 mg/kg/day以上でハインツ小体の増加であった(NTP TR 579 Draft(2012))。以上の結果に基づき、区分2(血液系)とした。さらに、ラットでは鼻腔嗅上皮の変性の発生率および程度の増加が全投与群で用量に相関してみられ、マウスでは60 mg/kg/day以上で嗅上皮の変性の発生率の増加がみられた(NTP TR 579 Draft(2012))ことから、区分2(上気道)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
魚類(ファットヘッドミノー)による96時間LC50=46mg/L(AQUIRE, 2013)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分3
-
-
H412 P273
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BIOWIN)、急性毒性区分3であることから、区分3とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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