GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 95-78-3
名称 2,5-ジメチルアニリン
物質ID 24A6073
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P403+P235
P210
P280
P501
93℃[密閉式](GESTIS(Access on July. 2012))、96℃[密閉式](Sigma-AldrichMSDS)のデータがあるが、安全側のデータを採用し、区分4と判断した。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は520℃であり(ICSC(2007))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は 1120 mg/kg(環境省リスク評価 第8巻(2010))および1300 mg/kg(ACGIH(2002))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。なお、本物質の異性体混合物は皮膚を刺激し、皮膚に付くと発赤を生じるとの記載がある(環境省リスク評価 第6巻(2008))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。なお、本物質の異性体混合物は眼を刺激し、眼に入ると発赤や痛みを生じるとの記載(環境省リスク評価 第6巻(2008))がある。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 雄マウスに200 mg/kgを経口投与後、精巣でDNA合成の阻害がみられた(環境省リスク評価 第7巻(2009))との記載があるが、このデータのみでは分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験で陽性(NTP DB(1984))の報告がある。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - IARCの発がん性評価でグループ3に分類されている(IARC suppl.7(1987))ことから「分類できない」とした。なお、雄ラットに2年間混餌投与により肝癌が発生し、投与群の24%に皮下の線維腫または線維肉腫の発生(対照群は16%)が見られたとの報告があるが、詳細は不明である(環境省リスク評価 第8巻(2010))。また、ACGIHでは異性体混合物として「A3」に分類されている(ACGIH(2002))。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - ラットに本物質20 mgを静脈内投与した結果、血中メトヘモグロビン濃度が3時間後に1.5%から3.5%まで上昇した(IARC 16(1978))との報告があるが、静脈内投与の試験データであり、その他に経口、経皮および吸入経路によるデータもないためデータ不足で分類できない。なお、異性体である3,5-ジメチルアニリンのデータとして、ラットの経口投与試験の結果、血中メトヘモグロビン濃度は、145 mg/kg以上の投与で5%(対照群は4.96%)を超え、580 mg/kg投与では3時間後に最高値の32.7%を示した(環境省リスク評価 第7巻(2009))との報告があり血液への影響が認められた。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(肝臓)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットに4週間経口投与により、500 mg/kg/day(90日換算:154 mg/kg/day)以上の用量で、肝重量の増加、門脈周囲及び小葉中心域での肝細胞腫大に加え、肝細胞の壊死、滑面小胞体の増生、グリコーゲンの減少などがみられた(環境省リスク評価 第8巻(2010))。さらに、イヌに18ヵ月経口投与した試験(用量:0, 2, 10, 50 mg/kg/day)では、50 mg/kg/day群で高ビリルビン血症及び低タンパク血症がみられ、肝臓は軽度に腫脹し、10 mg/kg/day以上の群で脂肪変性がみられた(環境省リスク評価 第8巻(2010))ことから、イヌでは投与量がガイダンス値範囲の区分2に相当するため、区分2(肝臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50=18mg/L(環境省生態影響試験, 2000)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 1990))、甲殻類(オオミジンコ)による21日間 NOEC=0.096mg/L(環境省生態影響試験, 2007; 環境省リスク評価第8巻, 2010)であることから、区分1となる。
慢性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 1990))、魚類(メダカ)による96時間LC50=>110mg/L(環境省生態影響試験, 2007; 環境省リスク評価第8巻, 2010)であることから、区分外となる。
以上の結果を比較して、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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