GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 106-24-1
名称 ゲラニオール
物質ID 24A6084
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団(不飽和のC-C結合を含むが、1,2-ジエン類ではない。)を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P403+P235
P210
P280
P501
引火点 76℃ [不明](Lange(2005))は測定法が不明であるが、所定の測定法で、>60℃かつ≦93℃と判断できるので、区分4とした。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 タイプG
-
-
- - 自己反応性に関わる原子団(オレフィン類)を含むが、NFPA(14th, 2010))の情報に「Instability:0」とあり、安定と思われるためタイプGとした。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は250℃であり(GESTIS(Access on Aug. 2012))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は 3600 mg/kg bw(JECFA 1095(2004))に基づきJIS基準値の区分外(国連分類基準の区分5)とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値は >5000 mg/kg/bw(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。なお、List 3のデータとして、ラットの4時間ばく露によるTCLo(Lowest Toxic Concentration)は0.5 mg/L(RTECS(2011))との記載がある。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P264
P280
P321
P362
ウサギ(3または4匹)に本物質原液0.5 mLを4時間適用した試験(OECD TG 404、GLP)が3回行われ、観察期間中(1~7日)に軽微~中等度の紅斑、軽度~中等度の浮腫が観察され、皮膚一次刺激指数(PII)は各試験でそれぞれ3.67、3.33、2.92であった(ECETOC TR 66(1995))ことから、区分2とした。なお、ヒトのパッチテストにおいて本物質は32%濃度で重度の刺激性を示した(HSDB(2007))との報告がある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P261
P272
P280
P321
P363
P501
本物質は、接触アレルギー物質としてContact Dermatitis(5th, 2011)に記載されていることから、区分1とした。なお、ヒトの事例として、パン材料の工場で、おろしたレモン皮やレモン油を手で扱い数年間働いていた32歳の女性が、両手の指に接触アレルギー性皮膚炎を発症し、調査の結果本物質が唯一のアレルギー反応の源であることが判明したとの報告(HSDB(2007))、手に皮膚炎のあるバーテンがレモン、ライム、オレンジに対し皮膚のアレルギー性接触過敏症となり、本物質のパッチテストによる反応が陽性であったたとの報告(HPVIS(2009))があり、一方、動物試験では、モルモットのマキシマイゼーション試験およびビューラー試験で陰性の結果が報告されている(IUCLID(2000))。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性であったが、チャイニーズハムスター培養細胞を用いた染色体異常試験では、多倍数化が観察されたことにより曖昧な結果が得られている(USEPA/HPV(2001))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ラットの急性経口毒性試験(LD50値:3600 mg/kg bw)において、毒性症状として抑制、昏睡が観察された(USEPA/HPV(2001))ことから、区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットを用いた16週間経口投与試験で各検査項目とも投与に関連した影響は認められず、NOELはガイダンス値範囲を超える10000 ppm(500 mg/kg bw/day)との報告(JECFA 1095(2004))により、経口経路では区分外相当と考えられるが、試験物質が異性体との混合物であり本物質の割合が不明なこと、さらに他経路(経皮、吸入)についてはデータがなく影響も不明なことから「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
魚類(ブラウントラウト)による96時間LC50=2.6mg/L(AQUIRE, 2013)であることから、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 信頼性のある慢性データが得られていない。急性毒性区分2であるが、急速分解性があり(良分解性、BOD36,70%(既存点検, 1980))、生物濃縮性が低いと推定される(LogKow= 3.47(NITE, 2012))ことから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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