GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 577-11-7
名称 スルホコハク酸ジ-2-エチルヘキシルナトリウム塩
物質ID 24A6109
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - 非引火性(Not Flammable)(Weiss(2nd, 1986))との記載があるが、詳細不明で分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 「Ignition Temperature: Not pertinent」(Weiss(2nd, 1986))という情報により、常温での発火はないと考えられるため区分外とした。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 金属(Na)を含むが、水溶解度71000 mg/L(HSDB(2001))というデータがあり、水と急激な反応をしないと考えられる。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が水素および炭素以外の元素(SおよびNa)と化学結合をしているが、酸化性に関するデータがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットLD50値 1.80, 3.08, 3.98, 4.3 g/kg(JECFA 723(1991)), 約 2000, 4200 mg/kg(USEPA/HPV(2001)、List1相当)と区分4相当が2例、区分外相当が4例のデータがあり、多くのデータがある区分外(国連分類基準で区分5)とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギLD50値 >10 g/kg(USEPA/HPV(2001))に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P264
P280
P321
P362
ウサギに0.5 mLを閉塞適用した試験で、非損傷皮膚の24時間後のスコアー値が2.33(紅斑)、2.5(浮腫)、72時間後のコアー値が1.66(紅斑)、1.6(浮腫)で壊死および非可逆的な変化は見られなかったとの記述(IUCLID(2000))から、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギに100 mg適用した試験で、壊死および非可逆的な変化は見られず、刺激性(irritating)を示したの記述(IUCLID(2000))、ウサギに250μg適用した試験で、軽度の刺激性(Mild irritation)の記述(HPVIS(2009))から、区分2とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitroの試験では、エームス試験で陰性(USEPA/HPV(2001))、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陽性および陰性(USEPA/HPV(2011))の報告がある。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 区分2、追加区分:授乳に対するまたは授乳を介した影響


警告
H361
H362
P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
P260
P263
P264
P270
妊娠ラットの器官形成期に混餌投与した試験で、母獣に体重増加抑制が見られたばく露量で、吸収胚の増加および仔の外表奇形が有意に増加した(JECFA 723(1991))との記述から、区分2とした。また、ラットの混餌投与三世代試験(0, 0.5, or 1.0%.混餌)で、当該物質の母乳への分泌で、仔の栄養障害が原因と考えられる体重増加抑制、生存率の減少が見られた(JECFA 723(1991))との報告から「追加区分:授乳に対するまたは授乳を介した影響」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの急性経口ばく露試験(用量:2820, 3560, 4480, 5040 mg/kg)で、3560 mg/kg以上の投与群で死亡が見られ、死亡例のほとんどは、ばく露後6-24時間以内で見られた。毒性症状として平伏状態や嗜眠が認められ、死亡動物では消化管内に黄色の液体が観察されたが、生存動物の解剖では可視的な障害は見られなかったとの記述(USEPA/HPV(2001))がある。しかし上記の試験は、区分2のガイダンス値の上限を超えた高い用量で行なわれており、ガイダンス値内での投与量における影響が不明であることからデータ不足で「分類できない」とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの90日間混餌投与試験(1%混餌(換算値:500 mg/kg/day))で、死亡や異常行動はみられず、体重増加、摂餌量、血液学的検査、尿検査、病理学的検査においても、投与に関連した影響は見られなかったとの記述(USEPA HPV(2001))から、経口ばく露では区分外に相当するが、他の経路(吸入、経皮)の毒性影響のデータがなく、データがなく分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50 = 19.0 mg/L(環境庁生態影響試験, 1999)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がない(難分解、BODによる分解度:0、9、0%(既存点検, 1991))が、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 7.03 mg/L(環境庁生態影響試験, 1999)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解、BODによる分解度:0、9、0%(既存点検, 1991))、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 68.2 mg/L(環境庁生態影響試験, 1999)であることから、区分3となる。
以上の結果を比較し、区分3とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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