GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 700-13-0
名称 2,3,5-トリメチルハイドロキノン
物質ID 24A6119
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 発火点は460℃であり(GESTIS(Access on Sep. 2012))、常温で発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は3200 mg/kg(IUCLID(2000))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - ウサギのLD50値は>200 mg/kg(IUCLID(2000))との報告があるが、区分を特定できないので分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットLC50値は1.5 mg/L/4hr(IUCLID(2000))に基づき区分4とした。なお、エアゾールをばく露したとの記載があり、LC50値も飽和蒸気圧濃度(0.0017 mg./L)を超えているため、粉塵による試験とみなした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギを用い4時間の閉塞適用した試験で腐食性あり(corrosive)との結果(IUCLID(2000))、さらに、ウサギに本物質の80%水溶液を4時間の閉塞適用した試験で、8日後になお強い紅斑と軽度の浮腫が残り、壊死も記録され、腐食性あり(corrosive)との結果(IUCLID(2000))に基づき、区分1とした。なお、EU分類ではXi:R37/38である。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギの眼に本物質を希釈せず適用した試験(OECD TG 405)で刺激性あり(irritating)と評価されたが、2/3の動物は重度の刺激性のため8日後に試験を中止し、残りの動物が21日後になお軽度の角膜混濁と軽度の結膜発赤を示したこと、さらに、ウサギの眼に本物質を希釈せず適用した別の試験でも刺激性あり(irritating)と評価されたが、8日後になお強い結膜発赤、血管新生、およびブドウ膜腫がみられ未回復であったことに基づき、区分1とした。なお、EUではXi:R41(EC-JRC(ESIS)(Access on Sep. 2012))に分類されている。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - モルモットを用いた皮膚感作性試験(Skin painting test)において、陽性率70%(7/10)で感作性あり(sensitizing)との結果(IUCLID(2000))が報告されているが、List 2のデータであり、OECDで承認された試験方法ではないため「分類できない」とした。なお、EU分類では、Xi:R43(EC-JRC(ESIS)(Access on Sep. 2012))である。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験データが無いので分類できない。なお、in vitro試験ではエームス試験で陰性(IUCLID(2000))が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットを用いた反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422、GLP)において、性周期、交尾率、受胎率、妊娠期間および分娩状態に影響は認められなかったが、高用量(300 mg/kg)群では妊娠期間中に10例中4例に死亡が認められ、出産率が低下し、黄体数の低値、それに伴う着床数および総出産仔数の低値傾向をもたらした。哺育観察では、全出産仔死亡が300 mg/kg群の1例に認められた他に、母動物の死亡により生存仔数、全出産仔死亡により新生仔の4日生存率の低値が認められた(経産省生殖試験(Access on Sep. 2012))。以上の生殖に対する有害影響は母動物に高い死亡率がみられた高用量群のみの所見であることから、分類の根拠としなかった。さらに、催奇形性を含む仔の発生に及ぼす影響についてはデータ不十分であり、「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(血液系)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットを用いた反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422、GLP)において、300 mg/kg(90日換算:約150 mg/kg/day)群の雄3/12例、雌7/12例に死亡が認められ、主な症状として流涎、不整呼吸、自発運動低下、強直性痙攣、間代性痙攣などを示した。病理学検査では、300 mg/kg群で脾臓のヘモジデリン色素の増加、肝臓のクッパー細胞のヘモジデリン沈着、心筋変性が死亡動物および全出産仔が死亡した母動物で認められ、脾臓のヘモジデリン色素の増加は60 mg/kg(90日換算:約30 mg/kg/day)群の雄でも認められた。血液学検査では、赤血球数、ヘモグロビン濃度およびヘマトクリット値の低値、血小板数および網赤血球数の高値が認められた。以上より、300 mg/kg/dayにおける脾臓のヘモジデリン色素の増加と肝臓のクッパー細胞のヘモジデリン沈着は溶血性貧血の可能性を示し、雄の60 mg/kg/day(ガイダンス値区分2相当)でもその傾向が見られたことから、区分2(血液系)とした。なお、痙攣等の症状は区分2のガイダンス値を超えた300 mg/kg群のみで認められており、また300 mg/kg群の死亡動物で認められた心筋変性もそれ以外の動物では認められていない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)での48時間EC50 = 0.97 mg/L(IUCLID, 2000)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BODによる分解度:-6, -6, -7%(既存点検, 2008))、急性毒性区分1であることから、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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