項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 1477-55-0 |
名称 | メタ‐キシリレンジアミン |
物質ID | 24B6501 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 物理化学的危険性・健康に対する有害性:政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)、環境に対する有害性:国連GHS文書(改訂4版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点は113℃[密閉式](MSDS(Sigma-Aldrich)(2010))であり93℃超である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 多くの金属を腐食する(IMDG(2010))との情報、容器材料としてアルミニウムは適さないという情報(GESTIS(Access on Apr. 2012))があるが、腐食速度に関する試験データがなく、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値は、930 mg/kg、660 mg/kg(以上 ACGIH(2001))、980 mg/kg(雌)、1090 mg/kg(雄)、1180 mg/kg(以上 SIDS(Access on Apr. 2012))と5件が報告され、いずれも区分4に該当することから、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 |
P302+P352
P362+P364 P280 P312 P321 P501 |
ウサギのLD50値は2000 mg/kg(ACGIH(2001))、>2000 mg/kg(SIDS(Access on Apr. 2012))と2件が報告され、うち1件が区分4、1件がJIS分類基準の区分外を含む区分外に該当することから、危険性の高い区分を採用し、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分3 |
危険 |
H331 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P311 P321 P405 P501 |
ラットの4時間ばく露によるLC50値は雄で >1.42 mg/L(雄)、雌で0.8 mg/L(Directive 84/449/EEC, B.2.; GLP準拠)(SIDS(Access on Apr. 2012))と報告され、雄は区分4または区分外に該当し、雌は区分3に該当する。危険性の高い雌の区分を採用し区分3とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 |
P301+P330+P331
P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
ラットおよびマウスに本物質原液1 mL/kg b.w.を4時間適用した試験において、ラットで5分後、マウスで10~20分後に壊死が明らかとなり、非常に強い壊死性が見られ、両動物種とも腐食性あり(corrosive)との評価(SIDS(Access on Apr. 2012))に基づき区分1とした。なお、詳細不明であるがウサギやモルモットを用いた試験でも腐食性が報告されている(ACGIH(2001)、SIDS(Access on Apr. 2012))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
皮膚腐食性/刺激性において腐食性物質として分類していることから、区分1とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
モルモットを用いたマキシマイゼーション試験(Directive 92/69/EEC Method B6: GLP準拠)において、陽性率が70%(7/10)で強い感作性物質に分類されるとの結論(SIDS(Access on Apr. 2012))に基づき区分1とした。なお、本物質はプラスチック製造作業者に対する強い皮膚感作性物質として報告され(ACGIH(2001))、また、DFG(ドイツ学術振興会)では皮膚感作性物質としてShマークが付されている(MAK/BAT(2011))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - |
マウスに経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)での陰性結果(SIDS(Access on Apr. 2012))に基づき区分外とした。なお、in vitro変異原性試験として、エームス試験およびチャイニーズハムスターのCHL/IU細胞を用いた染色体異常試験でいずれも陰性(厚労省報告(1994))の報告がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
ラットに経口投与による簡易生殖毒性試験(OECD TG421; GLP準拠)において、親動物の一般毒性として、中用量(150 mg/kg)以上または高用量(450 mg/kg)で死亡の発生、流涎、不整呼吸、腹部膨満などの症状、さらに体重増加抑制に加え、病理学的検査では前胃潰瘍、扁平上皮増生等、胃に対する諸変化が認められたが、一方、生殖毒性としては、交尾能、受胎能および性周期、分娩状態に異常は観察されず、新生児の外表検査でも異常は認められなかった(厚労省報告(2000))。したがって、性機能・生殖能に対する悪影響はないと判断されるが、妊娠末期の胎仔検査のデータはなく、催奇形性を含む仔の発生に及ぼす影響に関してはデータ不十分のため「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(肺)、区分2(全身毒性) |
危険 警告 |
H370
H371 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
ラットに4時間吸入ばく露(ミスト)による急性毒性試験(Directive 84/449/EEC, B.2. GLP準拠)において、0.74 mg/L以上の濃度で、細気管支炎、肺胞マクロファージの凝集、時に滲出性炎症のような様ーな程度の肺の炎症性変化が多くの動物で見られた(SIDS(Access on Apr. 2012))と報告され、さらに、ラットに1.74~6.04 mg/Lの濃度で1時間吸入ばく露(ミスト;4時間換算 0.435~1.51 mg/L)による別の試験では肉眼的異常が主に肺で認められた(ACGIH(2001))と記載され、影響がガイダンス値区分1の濃度範囲まで及んでいることから、区分1(肺)とした。一方、ラットおよびマウスの急性経口毒性試験(LD50値: ラット980~1090 mg/kg、マウス 1180 mg/kg)では、自発運動の低下、眼瞼下垂が観察され、死亡例ではさらに運動失調と努力性呼吸が現れた。LD50値から判断してガイダンス値区分2に相当する用量であるが、標的臓器の特定が困難なため区分2(全身毒性)とした。なお、経口投与では消化器官の組織損傷が観察されているが、本物質が有する腐食性による局所影響によるものと判断し、標的臓器としなかった。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
ラットの28日間反復経口投与試験において、最高用量の600 mg/kg/day(90日換算:187 mg/kg/day)で自発運動低下などの症状発現と死亡の発生、病理学的変化として胃の主に前胃部粘膜に潰瘍の形成、重層扁平上皮の過形成、さらに血液または生化学検査では血色素量およびヘマトクリット値の減少、血清総タンパク量の減少などの報告されているが、それより低用量の150 mg/kg/day以下では毒性影響は報告されていない(厚労省報告(1994))。一方、ラットの交配2週前より交配・妊娠期間を通じ哺育3日目まで経口投与した簡易生殖毒性試験(OECD TG421; GLP準拠)でも死亡および症状の発生が認められたが、最高用量の450 mg/kg(90日換算:225 mg/kg/day)で前胃潰瘍、扁平上皮増生等、胃の変化が見られたことを除きその他の影響は報告されていない(厚労省報告(2000))。以上より、主な毒性は胃粘膜に対する障害とそれに伴う変化であるが、本物質は腐食性を有し、胃の変化は腐食性物質の経口投与による局所影響とみられることから分類の根拠としなかった。しかもガイダンス値範囲を超えた用量での影響のため、経口経路では区分外に相当するが、他経路による影響がデータがなく不明のため、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類としては「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 |
- |
H402 |
P273
P501 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 15 mg/L(環境省生態影響試験, 2009)であることから、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 |
- |
H412 |
P273
P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性(4週間でのBODによる分解度:22%)(既存点検, 1984)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 4.7 mg/L(環境省生態影響試験, 1999)であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性(4週間でのBODによる分解度:22%)(既存点検, 1984))、魚類(ゴールデンオルフェ)の96時間LC50 = 75 mg/L(SIDS, 2003)であることから、区分3となる。 以上の結果を比較し、区分3とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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