項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 111-15-9 |
名称 | エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名:セロソルブアセテート) |
物質ID | 24B6519 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 物理化学的危険性・健康に対する有害性:政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)、環境に対する有害性:国連GHS文書(改訂4版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 |
警告 |
H226 |
P303+P361+P353
P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点47℃ [密閉式](NFPA(14th, 2010))は ≧ 23℃ かつ ≦60℃ であることから、区分3に該当する。なお、UNRTDG(UN1172)はクラス3、PGIIIである。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は345℃であり(Ullmanns(E)(6th, 2003))、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、「鋼、ステンレス鋼およびアルミニウムは容器として耐久性がある」(ホンメル(1996))、「アルミニウムは容器として適当でない」(GESTIS(Access on Apr. 2012))との情報がある。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - |
ラットのLD50値として4件のデータ(3900 mg/kg、2900 mg/kg、5100 mg/kg(以上PATTY(5th, 2001))、2700 mg/kg(環境省リスク評価 第6巻(2008)))は、全てJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)に該当する。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギのLD50値として10300 mg/kg(ACGIH(2001))および10500 mg/kg(DFGMAK-Doc. 6(1994))はいずれも区分外に該当する。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 |
警告 |
H332 |
P304+P340
P261 P271 P312 |
ラットのLC50値、12100 mg/m3/8h(4時間換算値:3166 ppm)(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))に基づき区分4とした。なお、試験濃度は飽和蒸気圧濃度(16.6 mg/L)の90%より低いため、ミストがほとんど混在しない蒸気として気体の基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギに24時間の閉塞適用による複数の皮膚一次刺激性試験において、「軽度の刺激性」または「刺激性な」しとの結果(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))から、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3または区分外に相当)とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 |
ウサギ4匹に試験物質原液0.1 mLを適用した試験(OECD TG 405、GLP)において、スコア2の角膜混濁が1匹、虹彩炎は見られず、スコア1または2の結膜発赤が4匹、スコア1または2の結膜浮腫が3匹に認められたが、いずれも適用後7日目にはほぼ消失し、最大平均スコアMMAS(AOIに相当)は15.0であった(ECETOC TR 48(2)(1988))ことから、区分2Bとした。なお、ウサギを用いた皮膚刺激性試験はその他にも報告があり、刺激性なし~軽度の刺激性の結果が報告されている(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - |
マウスに混餌投与後の骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)において、陰性の結果(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験として、エームス試験では陽性結果も一部にあるが概ね陰性、CHO細胞を用いたHGPRT試験で陰性が報告されている(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
危険 |
H360 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
マウスの雌雄を用い、交配前から交配期間、分娩、哺育期間に至るまで飲水投与した、NTP連続交配プロトコールによる世代試験において、妊娠回数及び産児数の減少、受胎率の低下、交配率の低下がみられた(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))。また、妊娠ラットの器官形成期に吸入ばく露した発生毒性試験では、胎児死亡、心臓大血管奇形(大動脈弓の血管輪、IV型心室中隔欠損)の発生増加がみられ、別の試験でも、300 ppm群に内臓変異(水腎症)、内臓奇形発生率の増加(心室中隔の欠損、大動脈弓の血管輪、右鎖骨下動脈起始異常、左鎖骨下動脈起始異常)が報告されている(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))。さらに、妊娠ウサギの器官形成期に吸入ばく露した発生毒性試験においても、胎児死亡の増加、内臓奇形である心室中隔欠損の発生率増加、外形奇形として尾の形態異常、耳介の低形成、内臓奇形の腎臓欠損がみられた(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))。以上の複数の動物種における催奇形作用は、親動物の一般毒性を原因とする二次的な影響の可能性が低いことから、区分1Bとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) |
警告 |
H336 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
本物質の急性毒性として、「中枢神経系に影響を与え、高濃度では意識を喪失することがあり、吸入するとめまいや嗜眠、頭痛、意識喪失を生じる」(環境省リスク評価 第6巻(2008))との記述に加え、ラットの急性経口毒性試験(LD50値:5100 mg/kg/day)において、主にLD50値またはそれ以上の用量で麻酔作用が観察された(PATTY(5th, 2001))との症状の記載もあることから、区分3(麻酔作用)とした。なお、この試験では毒性影響として腎臓および肝臓の傷害も記載されているが、ガイダンス値範囲を超える高用量での所見のため分類の対象とはならなかった。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 雄マウスに5週間経口投与した試験において、1000 mg/kg/日以上で精子、精子細胞、精母細胞の減少など精巣への影響、2000 mg/kg/日以上で用量依存的な白血球数の減少(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))がみられ、また、ラットおよびウサギに10ヵ月間吸入ばく露した試験(1.098 mg/L)では、両動物種ともに硝子状及び顆粒状尿円柱を伴う尿細管上皮の変性を特徴とする腎炎(化学物質の初期リスク評価書 91(2008))がみられたが、いずれもガイダンス値範囲を超える用量であった。一方、ヒトへの影響として、印刷工場で本物質を使用する労働者について血液への影響を調べた結果、ヘモグロビン濃度及びヘマトクリット値、赤血球数で有意な相関関係を認め、高濃度ばく露が貧血の原因となることが示唆された(環境省リスク評価 第6巻(2008))。また、造船所の塗装作業に従事する労働者について血液への影響を調べた結果、高ばく露群の労働者で白血球及び顆粒球の有意な減少、平均赤血球容積の有意な増加を認め、白血球数の少なかった3人の骨髄穿刺で骨髄形成不全もみられたことから、本物質による骨髄影響の可能性が示唆された(環境省リスク評価 第6巻(2008))。労働者はこの他にも化学物質のばく露を受けており、本物質との関連は不確かである。以上より、動物およびヒトのデータは共に分類の根拠として不十分なため、データ不足により「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 |
- |
H402 |
P273
P501 |
魚類(ブルーギル)の96時間LC50 = 41 mg/L(環境省リスク評価第6巻, 2008)であることから、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(良分解性(2週間でのBODによる分解度:86.9%)(既存点検, 1976))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 44 mg/L(環境省生態影響試験, 2002)であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ブルーギル)の96時間LC50 = 41 mg/L(環境省リスク評価第6巻, 2008)であるものの、急速分解性があり(良分解性(2週間でのBODによる分解度:86.9%)(既存点検, 1976))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 0.59(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外となる。 以上の結果より、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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