GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 81-14-1
名称 3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-t-ブチル-アセトフェノン (別名:ムスクケトン)
物質ID 25A0009
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類できない
-
-
- - 酸素を含む爆発性に関連する原子団を含み、酸素収支は-174と判定基準の-200より高いが、所定の爆発物の試験データがなく分類できない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含むが、データがなく分類できない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素(N)と結合しているが、データがなく、分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値として、> 2,000 mg/kg との報告(EU-RAR(2005))に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg との報告(EU-RAR(2005))に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
なお、ウサギを用いた試験で「皮膚刺激性の兆候なし」(EU-RAR(2005))との記述があるが、適用時間等の詳細が不明である。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外
-
-
- - EU-RAR(2005)には、OECD TG 405に準拠したウサギを用いた試験で、「ウサギの眼に対して刺激性なし」と記載されている。以上の情報に基づき区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、EU-RAR(2005)では、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験(OECD TG 406)で弱陽性を示す。また、ボランティアによる2件のマキシマイゼーション試験で3.2%溶液まで感作性を示さなかったと報告されている。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウスの小核試験で陰性の結果が報告されている(EU-RAR(2005))。in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、ヒト由来培養細胞の小核試験で陰性(EU-RAR(2005)、HSDB(Access on October 2013)、NTP DB(Access on October 2013))、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で"あいまいな結果"(EU-RAR(2005)、HSDB(Access on October 2013))である。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 発がんデータはない。EU DSD分類において「Carc. Cat 3; R40」、EU CLP分類において「Carc.2 H351」であるが、その根拠となる情報が入手できないため、「分類できない」とした。
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラットを用いた経口経路(強制)による発生毒性試験において母動物毒性(体重増加抑制、摂餌量減少)がみられる用量で発生毒性(着床後胚吸収の増加、胎児体重の減少)がみられている(EU-RAR(2005))。生殖能に対する影響に関する情報は得られていない。したがって、区分2とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ラットの強制経口投与においてガイダンス値の範囲外(2,500 -10,000 mg/kg)で活動亢進、沈静状態、昏睡などが認められたため区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットに90日間経皮ばく露した試験において、区分2のガイダンス値の範囲内の用量(75 mg/kg/day)で雌に体重増加抑制がみられた(EU-RAR(2005)、HSDB(Access on October 2013))との記述があるが、軽度(10%程度)かつ片性のみの変化であり、分類を支持する根拠とはしない。なお、同試験では区分2のガイダンス値を超える用量(240 mg/kg/day)で、雌雄に貧血所見及び肝臓重量増加が見られている(EU-RAR(2005)、HSDB(Access on October 2013))。以上より、経皮経路では区分外相当であるが、他の経路による毒性情報がなく、データ不足のため分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間ErC50 = 0.24 mg/L(EU-RAR, 2005)から区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(本質的生分解性試験で生分解性なし(EU-RAR, 2005))、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC= 0.088 mg/L(EU-RAR, 2005)であることから、区分1とした
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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