項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 770-35-4 |
名称 | 1-フェノキシ-2-プロパノール |
物質ID | 25A0010 |
分類実施年度 | 平成25年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点120℃(closed cup)(SIDS(2006))より、93℃を超えるので区分外とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点490℃(SIDS(2006))より、常温で自然発火することはないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - |
本物質(> 85%)と、その異性体2-フェノキシプロパン-1-オール(CAS No.4169-04-4)(< 15%)とからなる一般流通品(最低純度93%)のラットLD50値として、 2,830 mg/kg(雄)及び3,730 mg/kg(雌)の報告(SIDS(2006)、PATTY(6th, 2012))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。なお、15%未満の不純物及び異性体の毒性はいずれも本物質と同程度とみなして分類した。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - | 本物質(> 85%)と、その異性体2-フェノキシプロパン-1-オール(CAS No.4169-04-4)(< 15%)とからなる一般流通品(最低純度93%)のウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg の報告(SIDS(2006)、PATTY(6th, 2012))に基づき、区分外とした。なお、15%未満の不純物及び異性体の毒性はいずれも本物質と同程度とみなして分類した。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 |
- |
- | - | 本物質(> 85%)と、その異性体2-フェノキシプロパン-1-オール(CAS No.4169-04-4)(< 15%)とからなる一般流通品(最低純度93%)のラットのLC50値(4時間エアロゾル吸入)として、> 5.4 mg/L(OECD TG403)の報告(SIDS(2006)、PATTY(6th, 2012))に基づき、区分外とした。なお、15%未満の不純物及び異性体の毒性はいずれも本物質と同程度とみなし、試験濃度が飽和蒸気圧濃度(0.0426 mg/L )より高いこと、及びエアロゾルとの記載から、mg/L を単位とする基準値を用いて分類した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | OECD TG 404に準拠した、ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、刺激性はみられなかった(SIDS(2006))ことから、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
ウサギを用いたドレイズ試験(OECD TG 405)において、刺激性を有すると評価されている(SIDS(2006))。所見として角膜混濁、結膜発赤、結膜浮腫がみられ、23日経過しても角膜混濁と結膜発赤がみられ、完全に回復していないことから、区分1と分類した。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 |
- |
- | - | SIDS(2006)には、モルモットを用いたビューラー法(OECD TG 406)で陰性との報告があり、試験群の動物数(20匹)や被験物質の適用方法等がOECDガイドラインを満たした試験であることから、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | 分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性であると評価されている(SIDS(2006))。in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、ヒト末梢血リンパ球の染色体異常試験で陰性である(SIDS(2006))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足のため分類できない。なお、ラットを用いた経口経路(飲水)での2世代生殖毒性試験において生殖能に影響はみられていない。親動物毒性(体重増加抑制、摂餌量及び摂水量の減少)がみられる用量において児動物の体重、器官重量の減少、性成熟の遅延がみられているが、性成熟後の生殖能に影響はみられていない(SIDS(2006)、PATTY(6th, 2012))。ウサギを用いた経口経路(強制)での発生毒性試験において母動物毒性(体重増加抑制、摂餌量減少、無関心、平伏、切迫屠殺(1/15例))がみられる用量において骨格変異がみられているが奇形はみられていない(SIDS(2006)、PATTY(6th, 2012))。これらの所見は発生指標のわずかな変化であることから分類根拠としなかった。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用、気道刺激性) |
警告 |
H336
H335 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
ラットの強制経口投与(SIDS(2006)、 PATTY(6th, 2012))において区分2の範囲内(1,000-2,000 mg/kg)においてよろめき歩行、弛緩、不全麻痺、痛覚反射の欠如、角膜反射の欠如が認められたが回復性であったため区分3(麻酔作用)とした。また、ラットのミスト吸入ばく露(5.4 mg/L)において気道刺激や一時的な呼吸困難が認められた(PATTY(6th, 2012)、SIDS(2006))ため区分3(気道刺激性)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、ラットの26週間飲水投与試験では区分2の範囲を上回る用量(478 mg/kg/day)で体重増加抑制がみられたものの、区分2の用量範囲内で毒性影響は見られていない(SIDS(2006)、PATTY(6th, 2012))との記述、並びにウサギにおける28日間経皮投与試験では、試験した最高用量(1,000 mg/kg/day:333 mg/kg/day(90日換算))まで全身毒性影響は見られていない(SIDS(2006)、PATTY(6th, 2012))との記述より、経口及び経皮経路では区分外相当であるが、吸入経路での情報がなく、データ不足のため分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 |
- |
- | - | 藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間ErC50 > 100 mg/L(SIDS, 2006)、甲殻類(オオミジンコ)48時間LC50 = 370 mg/L(SIDS, 2006)、魚類(ファットヘッドミノー)96時間LC50 = 280 mg/L(SIDS, 2006)から区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(28日間でのBOD分解度=72%(SIDS, 2006))、藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間NOEC = 12.5 mg/L(SIDS, 2006)から区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、甲殻類、魚類 ともに急性毒性が区分外相当であり、難水溶性ではない(水溶解度=11000 mg/L(SRC, 2013))ことから区分外となる。 以上の結果から、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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