GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 10026-24-1
名称 硫酸コバルト(II)七水和物
物質ID 25A0074
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外
-
-
- - 不燃性(ICSC(2001))。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 不燃性(ICSC(2001))。
11 自己発熱性化学品 区分外
-
-
- - 不燃性(ICSC(2001))。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 水に可溶(Merck(14th, 2006))という情報があり、水と激しく反応しないことが認められている。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - ハロゲン元素を含まず、酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 無機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
硫酸コバルト無水物のラットLD50値である420 mg/kg(NTP TR 471(1998))から分子量換算した761 mg/kg に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性 区分1


危険
H334 P304+P340
P342+P311
P261
P284
P501
本物質の情報に限定するとデータ不足である。しかし、コバルト及びその化合物に関しては、DFGOT vol.23(2006)には、硬質金属の生産、加工処理とダイアモンド研磨の作業現場における作業者の実態調査からヒトに対する呼吸器感作性を有すると結論づけられるとの記述があることから、区分1とした。
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
DFGOT vol.23(2006)には、2件のヒトに対するマキシマイゼーション法により、それぞれ、25例中10例、987例中42例で陽性反応がみられたとの記述がある。また。モルモットを用いた試験が3件報告されており、いずれも陽性対象が不明であるが、陽性(陽性率100%)との記載がある。よって、区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
in vivoでは、塩化コバルトのデータではあるが、マウス骨髄細胞の小核試験及び染色体異常試験で陽性である(CICAD 69(2006))。また、コバルトに関するデータではあるが、DNAの酸化的損傷をラット肝臓、腎臓及び肺で調べた試験で陽性である(CICAD 69(2006))。in vitroでは、本物質を用いた細菌の復帰突然変異試験で陽性(CICAD 69(2006)、NTP DB(Access on August 2013))、本物質ではないが、コバルト化合物及びコバルト金属を用いた染色体異常試験、小核試験で陽性と報告されている(CICAD 69(2006))。以上より、本物質を用いたin vivoデータはないが、関連物質である塩化コバルトではin vivo陽性であり、in vitroでも本物質を含めコバルトは全体的に陽性であるため、区分2とした。
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質は、IARCでグループ2Bとされている(IARC 86(2006))ため、区分2とした。
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
生殖能に関して、マウスに13週間吸入ばく露した試験において性周期の遅延がみられている(CICAD 69(2006))。発生毒性については、ラットを用いた経口経路(強制)での発生毒性において、母動物毒性(摂餌量減少、肝臓、副腎、脾臓の相対重量増加、尿素窒素、クレアチニン濃度の増加、アルブミン、血糖の減少)がみられる用量で、骨格奇形、泌尿生殖器の奇形がみられている(IARC(2006), Szakmary, E et al(2001))。したがって、区分2に分類した。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器)、区分2(男性生殖器)


危険
警告
H372
H373
P260
P264
P270
P314
P501
ラット及びマウスに本物質のエアロゾルを0.0003-0.03 mg/L の濃度で13週間吸入ばく露した結果、区分1のガイダンス値の範囲内である0.0003 mg/L からラットとマウスに喉頭の扁平上皮化生、0.003 mg/L 以上でラットに肺の炎症、0.01 mg/L 以上でラットとマウスに鼻腔の嗅上皮の変性等が認められた。また、区分2のガイダンス値の範囲内(0.03 mg/L)においてマウスに精巣萎縮、精巣及び精巣上体重量の低下がみられた(NTP TOX 5(1991)、CICAD 69(2006))。以上より、区分1(呼吸器)、区分 2(男性生殖器)に分類した。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
-
- - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-
-
- - データなし。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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