項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 818-61-1 |
名称 | アクリル酸2‐ヒドロキシエチル |
物質ID | 25B0013 |
分類実施年度 | 平成25年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成20年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点101℃(closed cup)(HSDB(Access on July 2013))であり、93℃を超える。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 不飽和結合であるアクリル基を有しているが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点370℃(GESTIS(Access on July 2013))であり、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に対する試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
5件のラットLD50値(540 mg/kg, 548 mg/kg, 650 mg/kg, 610 mg/kg, 1,070 mg/kg)(SIDS(2006))が得られ、いずれも300 - 2,000 mg/kgの範囲にあることより、区分4に分類した。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分2 |
危険 |
H310 |
P302+P352
P361+P364 P262 P264 P270 P280 P310 P321 P405 P501 |
ラットのLD50値: > 1,000 mg/kg(SIDS(2006))とウサギのLD50値: 154 mg/kg, 154 mg/kg, 250 mg/kg, 298 mg/kg(SIDS(2006))の報告があり、数値の低いウサギのLD50を採用した。ウサギの4つのLD50値のうち、2件が区分2、2件が区分3に該当したので、危険性の高い区分を採用し、区分2とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 |
警告 |
H332 |
P304+P340
P261 P271 P312 |
ラットの4時間ばく露により、1.87 mg/L で6匹中1匹が死亡、 2.37 mg/Lでは6匹中5匹が死亡した(SIDS(2006))ことから、LC50値(4時間)は1.87-2.37 mg/Lと推定され、区分4に該当するため区分4とした。なお、飽和蒸気濃度は69.3 ppm(0.329 mg/L)であり、ミストで試験されたと判断されるため、分類にはミストとして mg/L を単位とする基準を適用した。また、ラットに7時間ばく露の結果として、LC0 = 1.25 mg/L(4時間補正: 2.19 mg/L)、LC100 = 10.58 mg/L(4時間補正: 18.52 mg/L)が報告されている(SIDS(2006))。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 |
P302+P352
P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
ウサギを用い正常又は損傷皮膚に原液を24時間適用の結果、広範囲にわたり壊死(表皮)、皮下出血及び圧痕浮腫が認められたが、壊死は24時間適用による複数の試験で観察され、各試験とも「強い刺激性」と評価されている(SIDS(2006))。ただし、SIDS(2006)では、4時間の適用では中等度の紅斑、重度の浮腫及び6匹中2匹に表皮壊死が見られ、中等度の刺激性と評価され、本物質は腐食性ではないと結論されている(SIDS(2006))。また、本物質は、EU DSD分類において「C; R34」、EU CLP分類において「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。以上の情報より、試験データの結果に基づき区分2とした。今回の調査で入手したEU DSD分類及びEU CLP分類を追加した。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
ウサギを用いたドレイズ試験において原液を適用した結果は「重度の刺激性 」であり、水疱、腐食及び/又は潰瘍、また、重度の角膜壊死及び眼瞼炎症が認められた(SIDS(2006))。ウサギを用いた別の眼刺激性試験においても、原液を適用した結果「重度の刺激性」がみられており、広範な結膜の炎症及び角膜混濁を生じ、永続的視力障害の可能性が示唆されている(SIDS(2006))。さらに、本物質は皮膚腐食性物質として、EU DSD分類において「C; R34」、EU CLP分類において「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。以上の情報に基づき区分1とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 |
P302+P352
P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
SIDS(2006)には、マウスを用いた局所リンパ節試験(LLNA法)、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験、及びモルモットを用いたビューラー試験の結果が複数記載されているが、いずれも陽性結果が得られ感作性を示している。また、ヒトの疫学調査あるいは症例報告においても複数の陽性結果の記載がある。さらに、本物質は、DFGOT vol.16(2001)において「Sh」、EU DSD分類において「R43」、EU CLP分類において「Skin Sens. 1 H317」に分類されている。以上の情報に基づき区分1とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoでは、ラットの骨髄細胞を用いる染色体異常試験、マウスの骨髄細胞を用いる小核試験で陰性の結果が報告されている(SIDS(2006)、環境省リスク評価第7巻(2009))。一方、in vitroでは、復帰突然変異試験で陰性だが、哺乳類培養細胞を用いるマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、小核試験で陽性の報告がある(SIDS(2006)、環境省リスク評価第7巻(2009))。分類ガイダンスの改訂により区分を変更した。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | ラットに18ヶ月間吸入ばく露した試験で、発がん性を示す証拠は得られなかった(SIDS(2006))。また、マウスに2年間経口投与した試験で腫瘍の発生増加はなく、発がん性の証拠は得られなかった(厚生労働省がん原性試験(2003))。しかし、ラットに2年間経口投与した試験では雄に肝細胞腺腫と前腫瘍性病変である好塩基性小増殖巣が認められ、がん原性を示唆する証拠と考えられた(厚生労働省がん原性試験(2003))。ラットの経口による発がん性は雌ではみられず、明確ではなく、1種1経路片性のみにみられた発がん性陽性結果である。現時点では既存分類がないことや、明確な陽性のデータがないことから、区分2又は区分外にするには十分でないと判断し、分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 妊娠ラットの器官形成期への吸入ばく露により、母動物に毒性を示す濃度で胎児への発生影響は認められなかった(SIDS(2006))。しかし、交配前からのばく露による親動物の性機能及び生殖能に及ぼす影響についてはデータがなく、分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用、気道刺激性) |
警告 |
H336
H335 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
ラットの経口投与による急性毒性試験の一般症状として、全用量で活動低下が観察された(SIDS(2006))。また、ウサギの経皮投与による急性毒性試験では全用量で嗜眠が観察されている(SIDS(2006))。一方、ラットに4ないし8時間吸入ばく露した試験で、眼、耳、鼻への刺激性がみられた(SIDS(2006))。これらの結果から区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
ラットに28日間吸入ばく露(蒸気)の影響は5 ppmでは角膜刺激のみであったが、10 ppm(90日補正: 0.015 mg/L)で鼻腔刺激(潰瘍性鼻炎)と息切れがみられ、さらに25 ppm(90日補正: 0.040 mg/L)では重度の呼吸困難を呈し、急激な体重減少とともに呼吸不全で死亡した(SIDS(2006))。その結果、ばく露の影響として呼吸器系と眼が示唆されたこと、かつ発現用量である10~25 ppm(90日補正: 0.015~0.040 mg/L)がガイダンス値区分1に該当することから区分1(呼吸器)とした。なお、イヌに97日間及びラットに100日間経口投与した試験ではいずれも試験物質の影響は認められていない(SIDS(2006))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)による48時間LC50=0.78 mg/L(環境省リスク評価第7巻, 2009; SIDS, 2006)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 |
- |
H412 |
P273
P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度:78%(既存点検, 1991; SIDS, 2006))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.48 mg/L(環境庁生態影響試験, 1998; 環境省リスク評価第7巻, 2009)であることから、区分3となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 4.8 mg/L(環境省リスク評価第7巻, 2009; SIDS, 2006)であるが、急速分解性があり(BODによる分解度:78%(既存点検, 1991; SIDS, 2006))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= -0.21(HSDB 2013))ことから、区分外となる。 以上の結果を比較し、区分3とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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