GHS分類結果(過年度実施分類結果の再分類)

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 7681-57-4
名称 二亜硫酸ナトリウム(固体)
物質ID 25B0043
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外
-
-
- - 不燃性(HSDB(Access on September 2013))。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 不燃性(HSDB(Access on September 2013))。
11 自己発熱性化学品 区分外
-
-
- - 不燃性(HSDB(Access on September 2013))。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 水溶解度: 54g/100mL(ICSC(2002))という情報があり、水と激しく反応しないことが認められている。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 区分外
-
-
- - 還元性物質(ICSC(2002)である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 無機物質である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として1,540 mg/kg(SIDS(2001)、(EPA Pesticides(2007))に基づき区分4とした。なお、他にLD50値として1,131mg/kg(EPA Pesticides(2007))、 2,480 mg/kg(SIDS(2001))がある。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値> 2,000 mg/kg(EPA Pesticides(2007))に基づき、区分外とした。今回の調査で入手したEPA Pesticides(2007)のデータに基づき、区分を見直した。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。本物質は、ウサギを用いた試験で刺激性はない(SIDS(2001)、IUCLID(2000))。一方、ヒトにおける十分な情報は認められない。さらに、ACGIH(7th, 2001)の要約には、本物質が皮膚刺激性であることを推奨できる十分なデータはない、と記載されている。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
SIDS(2001)ではウサギを用いた眼刺激性/腐食性試験(OECD TG 405準拠)において、「刺激性。眼に重篤な損傷の危険性」との結果から、「眼刺激性物質である」と結論している。また、本物質は、EU DSD分類において「Xi: R41」、EU CLP分類において「Eye Dam. 1 H318」に分類されている。以上の情報に基づき区分1とした。旧分類の分類根拠に使用していたデータ「ECETOC TR 66 」は、記載が辿れなかった。新しく得られた情報に基づき分類を見直した。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。本物質にばく露された二例のクリーニング店従業員に職業喘息の報告があり、また、本物質を保存料として使用した食用酢を食した67歳の女性に重篤な喘息が生じたとの報告がある(ACGIH(7th, 2001))。しかし、ACGIH(7th, 2001)の要約には、本物質が感作性物質であることを推奨できる十分なデータはない、と記載されている。SIDS(2001)では、ヒトにおいて、掻痒、掻痒を伴う喘息、浮腫、鼻炎、鼻詰まりが報告されているが、それらの免疫学的病因は明らかではないとしている。また、本物質は、呼吸器感作性を誘発しそうにないが、感受性の強いヒトに対しては喘息症状を強めるかもしれない。しかし、広範な使用においては、このような例数は多くないと考えられる(SIDS(2001))と記載している。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。SIDS(2001)では、非ガイドライン試験でモルモットに対する皮膚感作性の兆候は認められなかったとの記載がある。また、陽性のパッチテストとアレルギー性接触皮膚炎が少数例で観察されているが、広範な使用の観点では、本物質は皮膚感作性物質と考えられていないとの記載がある。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoでは、ラットの優性致死試験、マウス及びハムスターの小核試験、ラット、マウス、チャイニーズハムスターの染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陰性である(SIDS(2001)、HSDB(Access on September 2013))。in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性、陽性の結果が混在する(SIDS(2001)、HSDB(Access on September 2013))。

6 発がん性 分類できない
-
-
- - ACGIH(1995)でA4と評価されている。また、IARC 54(1992)は二亜硫酸塩としてGroup 3と評価している。分類ガイダンスに従い、区分を変更した。
7 生殖毒性 区分外
-
-
- - ラットの多世代試験(ACGIH(7th, 2001)、IARC 54(1992)、SIDS(2001))、ラット、ウサギの発生毒性試験(SIDS(2001))において生殖毒性、発生毒性がみられないことから区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ヒトにおいて、喉の炎症を引き起こすとの記載(HSDB(Access on September 2013))やマウスにおいて上部呼吸器への刺激がみられた(ACGIH(7th, 2001))ことから区分3(気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、喘息の事例は呼吸器感作性に対する事例として記載し、反復ばく露による影響には含めないこととしたため、旧分類とは分類結果が変わった。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
藻類(Scenedesmus subspicatus)による72時間EC50=48.1 mg/L(SIDS, 2004)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、本物質は無機化合物で、水中での挙動が不明であり、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC > 10 mg/L(SIDS, 2004)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、本物質は無機化合物で、水中での挙動が不明であり、藻類(Scenedesmus subspicatus)による72時間EC50=48.1 mg/L(SIDS, 2004)であることから、区分3となる。
以上の結果を比較し、区分3とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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