項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 10102-44-0 |
名称 | 二酸化窒素 |
物質ID | 25B0048 |
分類実施年度 | 平成25年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性(HSDB(Access on September 2013))。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 区分1 |
危険 |
H270 |
P370+P376
P220 P244 P403 |
本物質は ISO 10156-2010 に記載されている酸化性ガスである。国連分類UN1067、クラス2.3(副次危険5.1、8)。 |
5 | 高圧ガス | 液化ガス |
警告 |
H280 | P410+P403 | 臨界温度(157.8℃(HSDB(Access on September 2013))は+65℃を超えるため、液化ガス(低圧液化ガス)とした。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分1 |
危険 |
H330 |
P304+P340
P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
ラットLC50(1時間)値 115 mL/m3(4時間換算値57.5 ppm)(DFGOT vol. 21(2005))及びラットLC50(4時間)値 88ppm(HSDB(Access on September 2013))の報告に基づき、区分1とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 本物質は、ACGIH(7th, 2012)で皮膚腐食性及び皮膚刺激性物質に推奨するには十分利用可能なデータはないと記載している。また、本物質はEU DSD分類において「C; R34」、EU CLP分類において「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。これらの情報から、情報源List 1であるACGIH(7th, 2012)の情報を優先し、分類できない、とした。今回の調査で入手したACGIH、EU DSD分類及びEU CLP分類を追加し、分類を見直した。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 |
警告 |
H319 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 P280 |
本物質は、DFGOT vol.21(2005)で、ラット及びウサギに眼刺激性があると記載されている(詳細不記載)。また、HSDB(Access on September 2013)には、本物質の10-20 ppmはヒトに眼刺激性があり、本物質(HSDBには蒸気との記載)のより高濃度では眼に傷害を引き起こすと記載されている。これらの情報から、区分2とした。なお、EU DSD分類では「C; R34」、EU CLP分類では「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。今回の調査で入手したDFGOT、HSDB、EU DSD分類及びEU CLP分類を追加し、分類を見直した。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | 分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウスの精母細胞を用いる染色体異常試験、末梢血リンパ球を用いる染色体異常試験、骨髄細胞を用いる小核試験で陰性である(EHC 188(1997)、ACGIH(7th, 2012))。一方、マウスの肺細胞を用いるDNA損傷試験(DNA切断)で陽性であるが(EHC 188(1997))、in vivoにおける本作用は気道に限定的と考えられている(DFGOT Vol. 21(2005))。In vitroでは、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験(EHC 188(1997))及び培養ヒト鼻粘膜上皮細胞の小核試験(HSDB(Access on September 2013))で陰性であるが、細菌の復帰突然変異試験、培養細胞の染色体異常試験(EHC 188(1997))、培養ヒト鼻粘膜上皮細胞のDNA損傷試験(コメットアッセイ)(HSDB(Access on September 2013))で陽性の報告があり、DFGOT、ACGIHではin vitro陽性と判断している。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
ACGIH(7th, 2012)でA4に分類されていることから、「分類できない」とした。分類ガイダンスの改訂により、区分を変更した。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
EHC 188(1997)、DFGOT vol. 21(2005)のラットを用いた妊娠中吸入ばく露試験において母動物に一般毒性が認められる用量で明確な生殖毒性(着床後死亡の増加)が認められたとの記述から、区分2とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用) |
危険 警告 |
H370
H336 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
本物質へのヒトのばく露例において肺機能及び呼吸器への影響が認められ(ACGIH(7th, 2012)、PATTY(6th, 2012)、EHC 188(1997))、肺障害については回復性がみられなかった(ACGIH(7th, 2012)との記載から、区分1(呼吸器)とした。またヒトで眠気や眩暈がみられた(PATTY(6th, 2012))ことから区分3(麻酔作用)とした。更新された情報を調査した結果、影響は肺だけでなく気道、喉頭、気管支等にもみとめられたため標的臓器を呼吸器に変更した。また眠気や眩暈がみられたことから区分3(麻酔作用)を追加した。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肺、免疫系) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
ACGIH(7th, 2001)、EHC 188(1997)及びPATTY(6th, 2012)のヒトで長期ばく露により肺疾患を起こすとの記述、並びにACGIH(7th, 2001)のマウス3-12ヶ月間反復吸入ばく露により、区分1のガイダンス値範囲の濃度(0.5 ppm)で肺胞拡張が見られたとの記述から、区分1(肺)とした。また、サルに5 ppmを2ヶ月、又は10 ppmを1ヶ月間吸入ばく露した試験で、ばく露群では細菌(肺炎桿菌)及びインフルエンザウイルス感染による死亡率が増加し、感染抵抗性の顕著な低下が見られた(ACGIH(7th, 2001)に引用された原著(Henry, M.C. et al.(1970)を入手し内容を確認)との記述、並びにモルモットに1 ppmを6ヶ月間吸入ばく露した試験で、血清免疫グロブリンの全画分及び補体濃度の減少が見られた(EHC 188(1997))との記述から、ヒトでも本物質への長期吸入ばく露により、呼吸器系の宿主抵抗性の低下、免疫抑制を生じる可能性が指摘されている(PATTY(6th, 2012)、EHC 188(1997))。したがって、動物実験結果より区分1(免疫系)を加えた。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない |
- |
- | - | 適切なデータが得られておらず分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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