項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 67-64-1 |
名称 | アセトン (再分類) |
物質ID | H26-B-006, - |
分類実施年度 | 平成26年度 |
分類実施者 | 厚生労働省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 |
危険 |
H225 | P303+P361+P353 P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点-17℃ (closed cup)、沸点56.1℃ (SIDS (2002)) に基づいて区分2とした。なお、国連分類はUN1090、クラス3、PGIIである。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点が465℃ (SIDS (2002)) であり、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 |
- |
- | - | 鋼、及びアルミニウムが容器として使用できる (ホンメル (1991))。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - | ラットのLD50値として、 5,800 mg/kg (環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート (2008)、SIDS (2002)、ACGIH (7th, 2001)、EHC 207 (1998)、ATSDR (1994))、 8,400 mg/kg (SIDS (2002)、ACGIH (7th, 2001)、EHC 207 (1998)、ATSDR (1994))、 7,138 mg/kg (若成獣)、 6,667 mg/kg (老成獣) (IRIS (2003)、SIDS (2002)、EHC 207 (1998)、ATSDR (1994))、 9,800 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、 9,883 mg/kg (ATSDR (1994))、 1,726-9,833 mg/kg (ATSDR (1994))、 5,800-10,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外とした。なお、1,726-9,833 mg/kg及び5,800-10,000 mg/kgは集約データであるために該当数に含めなかった。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - | ウサギのLD50値として、> 7,400mg/kg (SIDS (2002))、> 15,700 mg/kg (SIDS (2002)、ATSDR (1994))、20,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001)) との報告に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分外 |
- |
- | - | ラットのLC50 (4時間) として、32,000 ppm (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2002)、EHC 207 (1998)、ATSDR (1994))、LC50 (8時間) からの4時間換算値LC50として、29,698 ppm (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2002)、EHC 207 (1998)、ATSDR (1994))、70,852 ppm (環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート (2008)、SIDS (2002)) との報告に基づき、区分外とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (236,920 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギに本物質0.01 mLを適用した皮膚刺激性試験において、刺激性はみられなかったとの報告がある (SIDS (2002)、EHC 207 (1998)) ことから、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 |
ウサギを用いた多数の眼刺激性試験において、強い刺激性が認められており (SIDS (2002)、EHC 207 (1998)、ACGIH (7th, 2001))、結膜浮腫や角膜壊死 (EHC 207 (1998))、角膜中心部の厚さの増大 (ACGIH (7th, 2001)) などがみられた。SIDS (2002) には、本物質の適用により角膜上皮は破壊されるが、基質までは至らず4-6日で回復性を示し、本物質は腐食性の眼刺激性ではないとの記載がある (SIDS (2002))。以上の結果から区分2Bとした。また、ヒトの疫学情報において、本物質の蒸気ばく露により眼刺激性を示したとの報告がある (環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート (2008)、EHC 207 (1998))。なお、本物質は、EU DSD分類において「Xi; R36」、EU CLP分類において「Eye. Irrit. 2 H319」に分類されている。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 |
- |
- | - | マウス耳介腫脹試験及びモルモットを用いたマキシマイゼーション試験において陰性を示したとの報告があり、SIDS (2002) 及びEHC 207 (1998) において本物質は感作性物質ではないとの記載がある。以上の結果より区分外と判断した。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス及びハムスターの赤血球を用いる小核試験で陰性 (SIDS (2002)、EHC 207 (1998)、NTP DB (Access on July 2014))、in vitroでは、哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の非代謝活性化系でのみ一例の陽性結果 (ACGIH (7th, 2001)) があるが、その他、細菌を用いる復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いる遺伝子突然変異試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陰性 (SIDS (2002)、ACGIH (7th, 2001)、EHC 207 (1998)、PATTY (6th, 2012)、NTP DB (Access on July 2014)) である。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | ACGIHでA4 (ACGIH (7th, 2001))、EPAでD (IRIS (2003)) のため、「分類できない」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
疫学調査で流産への影響なし (ATSDR (1994)) という報告がある。ラットを用いた吸入経路での催奇形性試験において母動物毒性 (体重増加抑制) がみられる高濃度ばく露 (11,000 ppm (26.1mg/L)) で胎児体重減少がみられ、胎児の奇形の発現率に有意な増加はみられなかったが、1つ以上の奇形のある児を持つ母動物の増加 (11.5%) (対照群:3.8%) (EHC 207 (1998)) が報告されている。また、マウスを用いた吸入経路での催奇形性試験において母動物毒性 (肝臓の相対重量増加) がみられる高濃度ばく露 (6,600 ppm (15.6 mg/L)) で胎児体重減少、後期吸収胚の増加 (EHC 207 (1998)) が報告されている。EHCでは、ヒトと動物で更に検討が必要であるとの記載がある。したがって、区分2とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性、麻酔作用) |
警告 |
H335 H336 |
P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
ヒトにおいては、吸入経路では、アセトン蒸気のばく露で中等度の気道刺激性の報告 (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2002)、環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート (2008))、100 ppm (6h) の蒸気ばく露で喉及び気管の刺激 (ACGIH (7th, 2001))、500、1000 ppmのばく露で鼻、喉、気管の刺激 (EHC 207 (1998))、100-12,000 ppm、2分-6時間のばく露で、鼻、喉、気管、肺の刺激の報告、めまい、嘔吐、非協調動作、協調会話の喪失、眠気、意識消失、昏睡など中枢神経抑制が報告されている (ATSDR (1994)、ACGIH (7th, 2001)、SIDS (2002)、環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート (2008))。ほとんどの症状は一過性であり回復性がある (SIDS (2002)) が、わずかに死亡例の報告もある (PATTY (6th, 2012))。 経口経路では、吐き気、嘔吐、誤飲のような大量ばく露で、けん怠感、刺激、めまい、呼吸のムラ、嘔吐、胃腸障害の進行、意識障害、無反応といった中枢神経抑制、刺激が主である (環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート (2008)、SIDS (2002)、IRIS TR (2003))。 実験動物では、アセトン蒸気ばく露の急性影響は、ヒト中毒の症例で見られる中枢神経系抑制と同じである。眠気、協調欠如、自律反射の喪失、昏睡、呼吸器障害、死亡が報告されている (SIDS (2002)、ACGIH (7th, 2001))。 以上より、アセトンは気道に対する中等度の刺激性及び軽度の中枢神経抑制作用があり、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (中枢神経系、呼吸器、消化管) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
ヒトでは本物質700 ppmに3時間/日、7-15年間、吸入ばく露された作業者において、職業ばく露による影響として、めまい、脱力感とともに呼吸器、胃及び十二指腸に炎症がみられた (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol.7 (1996)) との記述があり、ATSDR Addendum (2011) による再評価でも、ヒトでの本物質ばく露による標的臓器は呼吸器、消化管、神経系が中心であると報告されている (ATSDR Addendum (2011))。また、ATSDR Addendum (2011) は本物質を含む製品のばく露により腎炎、腎不全を生じた症例報告 (慢性中毒症例としては糸球体腎症と尿細管間質性腎炎を発症例1例 (原著報告年: 2002年)、ばく露期間が不明で急性中毒症例の可能性が高い腎不全症例1例 (原著報告年: 2003年)) から、腎臓も標的臓器に挙げているが、症例数が1ないし2件と少なく、標的臓器として今回の分類に加えるには証拠は十分とは言いがたい。 一方、ACGIH (7th, 2001) にはボランティアに500 ppmの濃度で6時間/日、6日間吸入ばく露した結果、血液系への影響 (白血球数及び好酸球数の増加、好中球の貪食作用の減少) がみられたとの記述があり、旧分類における区分2 (血液系) の根拠とされたが、ACGIH (7th, 2001) には血液影響はみられないとの報告も併記されており、本物質の600又は1,000 ppmに5年以上ばく露を受けた群と対照群を比較した疫学研究では血液影響を生じないことが確認された (DFGOT vol.7 (1996)) との記述、さらにこれらより新しいIRIS (2003)、ATSDR Addendum (2011) による有害性評価ではヒトばく露による血液影響の記述がないことから、血液系は標的臓器から除外することとした。したがって、ヒトでの新しい知見に基づき、分類は区分1 (中枢神経系、呼吸器、消化管) とした。 なお、実験動物ではラット及びマウスを用いた13週間飲水投与試験、並びにラットの13週間強制経口投与試験において、いずれも区分2までの用量範囲で、明らかな毒性影響はみられていない (SIDS (2002))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、動粘性率は計算値で0.426 mm2/sec (20℃、CERI計算値) であり、吸引による化学性肺炎を生じるとのデータはないが、C13以下のケトンであることより国連分類基準では区分2相当である。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | - |
- |
- | - | - |
11 | 水生環境有害性(長期間) | - |
- |
- | - | - |
12 | オゾン層への有害性 | - |
- |
- | - | - |
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