項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 1336-21-6 |
名称 | アンモニア水 (再分類) |
物質ID | H26-B-010, R-003 |
分類実施年度 | 平成26年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | このCAS番号 (1336-21-6) は、水酸化アンモニウム (アンモニア1:水1) に対するものであり、これは48.6%アンモニア水に相当する。GHS定義では溶解ガスにあたる。本分類のうち、物理化学的危険性の分類評価は一般流通品のアンモニア水について行った。通常約25%で販売されているので、GHS定義における液体である。 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 なお、国連分類は、UN2672、クラス8、PGⅢ、アンモニアの含有率が10質量%を超え35質量%以下のもの、UN2073、クラス2.2、アンモニアの含有率が35質量%を超え50質量%以下のもの、UN3318、クラス2.3、副次8、アンモニアの含有率が50質量%を超えるものである。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (10-35%溶液) (ICSC (1995)) |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (10-35%溶液) (ICSC (1995)) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (10-35%溶液) (ICSC (1995)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分1 |
警告 |
H290 | P234 P390 P406 |
10-35%溶液は、国連分類UN2672、クラス8、PGⅢに分類されており、多くの金属を侵す (10-35%溶液) (ICSC (1995)) ことから、区分1とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P362+P364 P264 P270 P330 P501 |
このCAS番号 (1336-21-6) は、水酸化アンモニウム (アンモニア1:水1) に対するものであり、これは48.6%アンモニア水に相当する。本分類のうち、健康に対する有害性の分類評価は一般流通品のアンモニア水 (GHS定義における液体) について行った。 ラットのLD50として、350 mg/kg (SIDS (2008)) との報告に基づき、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 | P301+P330+P331 P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、本物質の20%水溶液の適用により腐食性を示したとの報告があり (SIDS (2008))、本物質は強アルカリ性のため、眼や皮膚に対して腐食性を示すとの記載がある (SIDS (2008))。細区分の指標となるデータがないため、区分1とした。なお、本物質はEU DSD分類において「C; R34」、EU CLP分類において「H314 Skin Corr. 1B」に分類されている。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 | P305+P351+P338 P280 P310 |
ウサギの眼に本物質1mgを適用した試験において刺激性がみられたとの報告 (SIDS (2008)) や、ラットの眼に28.5%水溶液を適用した試験で、角膜白濁や混濁など回復性のない角膜障害や血管新生が認められたとの報告がある (HSDB (Access on June 2014))。また、本物質は強アルカリ性のため、眼や皮膚に対して腐食性を示すとの記載 (SIDS (2008)) や、粘膜に対して著しい刺激性を示すとの記載がある (HSDB (Access on June 2014))。よって、区分1とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いたOpen epicutaneous 試験において、20%アンモニア水溶液を適用した結果、陰性であったとの結果がある (IUCLID (2000)) が、ガイダンスで推奨されている試験法でないことから分類に用いるには不十分なデータと判断した。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。In vivoのデータはなく、in vitroでは細菌を用いる復帰突然変異試験で陰性のデータ (SIDS(2008)) のみである。なお、in vivoではマウスに腹腔内投与の小核試験で陽性結果が報告されている (ATSDR (2004)) が、詳細不明のため採用しなかった。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | 国際機関等の発がん性分類はない。なお、個別の情報としては、ラットの飲水投与発がん性試験で、発がん性がないとの報告があるが、十分な情報ではない (SIDS (2008))。以上より、データ不足のため「分類できない」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1 (中枢神経系、呼吸器) |
危険 |
H370 | P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
本物質はヒトに気道刺激性があり、気道粘膜の重度の刺激や痛みを引き起こす。また、経口経路で口、喉、胃に重度の腐食性がある (HSDB (Access on June 2014))。吸入ばく露や経皮ばく露で神経学的影響が知られており、通常、直接ばく露部位の視力障害に限定されるが、より重度のばく露では血中アンモニア濃度の上昇を引き起こし、発作、昏睡、非特異的びまん性脳障害、筋力低下、深部腱反射減少、意識消失を生じ死に至る (ATSDR (2004))。本物質を経口摂取し死亡した疫学事例で、剖検の結果、食道、胃、十二指腸に出血が見られた。家庭用アンモニア (水酸化アンモニウム) を経口摂取した事例では、食道の病変及び浮腫、急性呼吸障害が報告されている (ATSDR (2004))。作業者がタンクから溢れた本物質の高濃度 (10,000 ppm) にばく露された事例では、直ちに咳、嘔吐、呼吸困難、努力呼吸が現れ、ばく露6時間後に死亡した。解剖の結果、気道の著しい炎症、気管上皮の重度の剥離が報告されている (HSDB (Access on June 2014))。 実験動物についてはデータが少ないが、ラットの経口経路で、鎮静、ふらつき、異常姿勢、痙攣、振戦、運動失調、衰弱、眼瞼下垂、眼球突出、流涎、努力・不規則呼吸、下痢が報告 (詳細な記載なし) されている。影響がみられた最小用量の記載はないが、LD50値である350 mg/kg付近でみられたとすると区分2に相当する (SIDS (2008))。 以上より、区分1 (中枢神経系、呼吸器) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | ヒトでは本物質慢性ばく露による影響に関して報告はない。実験動物ではラット及びモルモットにアンモニア水を90日間吸入ばく露した試験において、455 mg/m3の濃度で、呼吸困難、鼻腔の刺激がみられ、死亡例が発現した (SIDS (2008)) との記述があり、呼吸器が標的臓器と考えられるが、本試験はばく露時間など試験条件の詳細が不明であり、分類に利用することができない。アンモニア水の反復投与毒性に関する知見の記述はこの他にはなく、データ不足のため分類できない。なお、旧分類は現行の分類ガイダンスではList 3又はList 外のデータにより分類された結果であった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 本物質の経口摂取により、上気道に浮腫、火傷を生じることがあるとの記述 (HSDB (Access on June 2014)) はあるが、吸引性呼吸器有害性を示唆する知見はなく、データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 | P273 P501 |
甲殻類(ミシッドシュリンプ)の96時間LC50 = 2.81-98.9 mg total NH3/L (SIDS, 2007)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(水生環境中で速やかに硝化される(SIDS, 2007))、甲殻類(ミシッドシュリンプ)の32日間NOEC =3.47 mg total NH3/L(SIDS, 2007)であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(水生環境中で速やかに硝化される(SIDS, 2007))、本物質は生体内においてタンパク質の分解過程で産生されることから排出の機構があり生物蓄積性はないとみなされることから、区分外となる。 以上の結果より、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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