項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 7646-78-8 |
名称 | 塩化第ニスズ (再分類) |
物質ID | H26-B-058, R-024 |
分類実施年度 | 平成26年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (ICSC (2004)) |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性及び自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (ICSC (2004)) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (ICSC (2004)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
- |
- | - | 水や湿気と激しく反応し、塩化水素を生成する (ICSC (2004)) が、このガスは不燃性なので、区分外とした。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
- |
- | - | ハロゲンを含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 無機化合物 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、多くの金属を侵す (ICSC (2004)) との情報がある。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
- |
- | - | 本物質は水と反応し塩酸ミストを発生する可能性があるため、塩酸 (CAS番号:7647-01-0) の分類結果も参照のこと。 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分2 |
危険 |
H330 | P304+P340 P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
本物質蒸気 (媒体:相対湿度≧ 50%の空気) でのラットのLC50値 (4時間) として、1.35 mg/L (=131 ppm) との報告 (SIDS (2009)) に基づき、区分2とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (23,692 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。また、本文中には、本物質と媒体空気中の水とが反応して塩化水素が発生していることを伺わせる記述 (Test substance vapours formed a white cloud upon contact with the humidified air. ) がある。優先度が高い新たな情報源 (SIDS (2009)) に基づき、区分を見直した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 | P301+P330+P331 P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
ウサギに本物質を1時間又は4時間適用した皮膚刺激性試験 (OECD TG 404) において腐食性を示したとの報告がある (一次刺激性スコアは不明) (SIDS (2009))。また、ラットを用いた皮膚刺激性試験において、本物質5%以上の濃度で皮膚に対して刺激性を持つとの報告がある (SIDS (2009))。以上の結果から区分1とした。なお、本物質はEU DSD分類で「C; R34」、EU CLP分類で「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 | P305+P351+P338 P280 P310 |
ウサギの眼に本物質の原液0.1 mLを適用した眼刺激性試験 (20秒後に洗眼又は非洗眼) において、洗浄群では中等度から重度の角膜混濁、中等度の虹彩充血、中等度の結膜発赤がみられた。非洗浄群では、重度の角膜混濁、 極度の結膜蒼白がみられた (SIDS (2009))。また、洗眼群及び非洗眼群で、14日後まで閉眼がみられた。以上の結果から、区分1とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、ラットに本物質を適用した感作性試験において感作性はみられなかったとの報告があるが (SIDS (2009))、ガイドラインに従った試験法ではなく、また結果の詳細等が不明であるため、分類に用いるには不十分なデータと判断した。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。In vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、小核試験、姉妹染色分体交換試験で陽性である (SIDS (2009)、ATSDR (2005)、CICAD 65 (2005))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性) |
警告 |
H335 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
無機スズ化合物は、粘膜刺激性がある (ATSDR (2005)、HSDB (Access on July 2014))。ラットの蒸気0.29-3.08 mg/Lの吸入ばく露で、努力呼吸、あえぎ、鼻及び口からの分泌物、音反応低下、被毛湿潤が報告されている (SIDS (2009))。 以上より、本物質は気道刺激性があると判断し、区分3 (気道刺激性) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (呼吸器) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
ガラス瓶製造工場の作業者267名の疫学調査で、本物質のヒュームにばく露された作業者に喘鳴、咳、胸痛、呼吸困難などの呼吸器症状が発現し、本物質と水を加熱により混合する過程で発生した塩化水素へのばく露による呼吸器への刺激が原因と考えられた (SIDS (2009)、CICAD 65 (2005))。 よって、本物質を扱う作業場では本物質の加水分解により派生的に発生する塩化水素の吸入により、呼吸器症状を生じることが想定されるため、区分1 (呼吸器) に分類した。また、加水分解により同時に派生する酸化第二スズ (Ⅳ) ではヒトで塵肺 (スズ肺症) を生じる (SIDS (2009)、ATSDR (2005)) との報告があり、これも区分1 (呼吸器) に該当する。 一方、実験動物では本物質ばく露による知見はないが、塩酸ミストを90日間吸入したラット、マウスで鼻腔の組織変化が確認されている (SIDS (2009))。 なお、関連物質の塩化第一スズ (ID: 56; CAS No.: 7772-99-8) では、本物質と異なり気中の水分と反応して、「塩化水素、又は塩酸」、「酸化第一スズ (Ⅱ) 」を発生する可能性は低く、ヒトで呼吸器影響は生じないと考えられた。ただし、実験動物の経口経路における知見に基づき、「肝臓」、「腎臓」、「血液系」を標的臓器とした。一方、本物質は実験動物のデータがなく、標的臓器を特定できなかった。したがって、両物質間で分類結果が異なった (塩化第一スズ (ID: 56; CAS No.: 7772-99-8) の分類結果を参照のこと)。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 | P273 P501 |
本物質は水中で速やかに分解して塩酸を生成し、水生生物への影響は生成した塩酸によるpH低下によると考えられる。塩酸を用いた試験結果より甲殻類(オオミジンコ)が最も感受性が高い生物種であり(SIDS, 2002)、pH調整を行なわない溶液中において完全な加水分解を想定した場合、同等のpH/塩酸水溶液濃度を生じるSnCl4の最小濃度は約8.8mg SnCl4/Lであるとの記載(SIDS, 2007)に基づき、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
- |
- | - | 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急性毒性は区分2であるが、これは生成する塩酸によるpH低下の影響が大きいと考えられ、急性区分を慢性分類に用いるのは適切ではないとの判断により、分類できないとした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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