GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 382-21-8
名称 1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-(トリフルオロメチル) -1-プロペン (別名:PFIB) (再分類)
物質ID H26-B-093, -
分類実施年度 平成26年度
分類実施者 厚生労働省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版)
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
5 高圧ガス 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
11 自己発熱性化学品 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
1 急性毒性(経皮) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分1


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットのLC50値 (2時間) として、1.05 ppm (4時間換算値:0.742 ppm) との報告 (ACGIH (7th, 2001)) に基づき、区分1とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、本物質は皮膚に対して刺激性を持つとの記載があるが (HSDB (Access on September 2014))、詳細不明であるため区分に用いるには不十分なデータと判断した。

3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、本物質は眼や粘膜に対して刺激性を持つとの記載があるが (HSDB (Access on September 2014))、詳細不明であるため区分に用いるには不十分なデータと判断した。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
本物質は気道刺激性があり (ACGIH (7th, 2001))、また、肺水腫誘発物質である (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on September 2014))。ヒトにおいては、吸入経路で強い毒性があり、ばく露により、胸痛、咳・痰、青みがかった皮膚の変色、喘鳴、呼吸困難を伴い、肺水腫の重篤な症状を引き起こす。肺水腫は数時間程度の遅発性があり、その後急速に悪化し、死亡に至る(HSDB (Access on September 2014))。
実験動物でもヒトと同様に作用し、肺水腫を引き起こす。ラットの0.24 ppm、4時間ばく露で、血清中AST、ALTの増加、条件反射の変化 (詳細不明)、肺水腫、0.25 ppmで、呼吸困難、過呼吸、肺の充血、0.3 ppmで呼吸数増加がみられている (ACGIH (7th, 2001))。
以上より、標的臓器は肺と判断され、動物実験では、区分1のガイダンス値の範囲の用量で認められていることから、区分1 (呼吸器) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (呼吸器)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ACGIH (7th, 2001) には、ラットに本物質 (ガス) を 0.1 ppm の濃度で10日間吸入ばく露 (6時間/日、5日/週) した2回の試験で、ばく露中を含めて影響なしとする記述がある一方で、ばく露により軽度の呼吸障害及び不穏 (落ち着きのない動作) を生じ、一部の例にはチアノーゼ、湿性ラッセル音がみられたとの記述がある。いずれの試験も、剖検による病理学的異常はみられていない。これら以外に本物質反復ばく露が明らかな有害性知見はない。しかし、本物質は吸入経路による急性毒性が強く (HSDB (Access on September 2014))、また、内容の詳細は不明であるものの、本物質は動物と ヒトで同様の作用を示し、肺水腫を含む肺への急性影響により死亡例が生じる (ACGIH (7th, 2001)) との記述もあり、反復ばく露においても、「呼吸器」が標的臓器となるものと考えられる。冒頭のラット10日間吸入ばく露試験は2週間ばく露に相当する試験であり、分類に利用可能なデータとしての投与期間 (14日間 (2週間) 以上) の最低要件を満たしていると考えると、ガイダンス値区分への換算値は0.015 ppm となり、区分1の下限値濃度から呼吸器障害がみられ、区分1範囲内 (≦ 50 ppm) のより高濃度では明瞭な呼吸器影響が出現することが十分に想定される。よって、区分1 (呼吸器) に分類した。
なお、旧分類はList 3の情報源 (RTECS) に収載されたラット19週間間欠反復吸入ばく露試験結果を根拠として区分1 (中枢神経系) に分類されたが、今回の調査ではList 1 (ACGIH)、List 2 (HSDB)、List 3 (GESTIS、ICSC) の情報源範囲内で当該試験を確認することはできなかった。
10 吸引性呼吸器有害性 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) -
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- - -
11 水生環境有害性(長期間) -
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12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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